第四百十七話 為政者の記憶
ちゃんと解ってくれてるんですね。流石奥さん!!
予定を狂わすなよな…
「はい、そ…それは我等も…気付いては居ますので…」
帝は多少しどろもどろになりながら応えている。
「…強要するつもりは御座いません。しかし…御子息や御息女で在れば、幼少期よりの教育次第では…」
と、帝は息を吹き返した感じで捲し立てたけど、最後は尻すぼみになった。
「洗脳とか刷り込みと云うらしいやよ?椿が言ってたやよ。子供は教育次第でどぉとでもなると…ヌシ等はそれをわっち達の子に施すかや?ま、わっちと椿の第一子には仕方無くするやよ?でも…それ以外には好きに生きて欲しいと願ってるやよ。特に楓の子は…楓は微妙な立場で産まれた子やよ。次期主上になる可能性もあったやよ。だからそれ用の教育もされてるけど、本人はかなり嫌がってたやよ。楓が旦那様に惹かれたのはわっちとは違う所で惹かれたハズやよ。それに、わっちの場合は惚れた腫れたもあるけど、その次に、その戦力やよ。他には渡せない戦力…それを囲い込む為に婚姻前に既成事実を作った経緯もあるやよ?そして、今の地位に旦那様を据えたのは世間体と云うモノが有るのも事実やよ。」
と、コレは多分オレに対してだよな?ま、最初は敵になられると困るから何とか味方に…って画策してたけど、その為だけに乙女の初めてを自ら…ってのは無いよな?立場的には有るのかも知れないけど…有るのか!?最初は打算だったのか!?
オレは紅葉を振り返る。
「あの…初めての時って…打算とかだったの?」
他者二人居るけど、気になったんだもん!!
「打算の既成事実の為なら、わっちぢゃ無く輝夜ちゃんや朔夜ちゃんとかに任せてたやよ。」
あ、そっか…好き者姉妹に任せればほぼ確実にオレを取り込めるぢゃん!!
「もし、打算だったとして、旦那様の気持ちに代わりはあるかや?」
「その質問は卑怯だよ…」
ホント女の子ってこぉ云う卑怯な事言うよな…
「ふふふ…わっちの過去の気持ちより、今の気持ちのが大事だと思うやよ?最初にお風呂で会う前には打算が有ったやよ。でも…わっちは一目惚れだったやよ。旦那様の心には椿が居たみたいで、最初に既成事実を作った時は若気の至りだったのは誰かや?」
「うぐっ…卑怯な…あ…いや、卑怯こそ正道だから良いのか!?ごめんなさい…もぉ弥生と会えないって思ったから流されました!!」
なんか悔しいんですけど?気のせいかな?
「正直で良いやよ。」
って、眩しい笑顔が…
そんな空気の中、その空気を打ち破ったのは将軍だった。
「ん、んん…まぁ、いちゃいちゃするのは後にして頂けますかな?」
って、すげぇ勇気だな…
「もぉ少し、幸せ空間を味わいたかったやよ…」
「すみません…しかし、聞き及んだ事の中に、四条親家どのの御子息と鑑連殿の娘を結婚させると仰ったとか?」
「む…それは事実やよ…」
「そこに、本人同士の希望等はお有りですかな?」
「有るワケ無いやよ?まだ産まれても無いでは無いかや?」
「それと同じに御座います。」
「旦那様の血かや?」
「いえ、その思想が大事なのです。ラナーはこの五年程で全く違う国になりました。頭のすげ替えだけだと思っていたら、根本から変わってしまい、連合内でも類を見ない程に富が集まってます。民達の思想から変わったと見るのが妥当…それを成した手腕と思想が必要なのです。」
とか力説するけどさ…ソレって…
「いや…オレは普通に当たり前だと思う事を実践しただけなんだけど…」
「その内容が大事なのだ!!」
「そんなの簡単なんだよなぁ…」
と、将軍と話してたら、
「ならば、その簡単な事を教えてくれぬか?」
って帝が言い出す。まぢか!?
「普通に…人として当たり前の行動を民衆に強要して、自らそれを実践す?だけですよ…選民意識を捨てる事から始めてみては?オレから言えるのはそれだけです。」
オレの言葉に将軍と帝は沈黙する。少なからず二人にも選民意識はあったハズだ。それが枷になっていると言われりゃぁね…コレばっかりは…
「なるほど…やはり我等では無理な話だな…」
と、帝が言い出し、将軍も同調する。
「はぁ…仕方無いやよ…ま、子供達が望めば…やよ?」
紅葉も不可能だと言う事を察したのか折れやがった!?
「為政者は支配者ぢゃ無く、仲間の纏め役…その程度に考えて動くべきだと思いますよ…」
その言葉に、やはり不可能だと思っていそぉだな…
「旦那様の考え方はわっちにも難しいやよ…」
と、その場の話も終わりにし、紅葉も含めて、みんなの居る部屋に向かう。
「よぉ、みんな寛いで…寛いで…寛げよ!!
部屋に入るなりオレは叫んだ。みんなでわいわいしてるのは良いんだけど、オレが言い出していた、道路交通に関する法整備の話が白熱していた。頼むから今は仕事を忘れてだね…
「やっぱ安全性が一番だよな?」
「そぉぢゃの、吉良の小僧にしてはマトモな事を言うわい。して、その具体案は?」
「いや…それは…ほら、こんだけガン首揃ってんだからさ、みんなで考えよぉぜ?」
「なんぢゃ考えとらんのか?松岡の小僧みたいな手法で来るとはの…」
オレを引き合いに出すなよな…
「いやいや、それを話し合うってのが趣旨ぢゃねえの?」
って、ジジィの方の上で踊らされてるし…
「難しい話は明日するやよ!!今夜は宴会やよ!!」
と、紅葉の声に、みんなの頭は宴会に切り替わった。
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




