第四百二話 呉服屋の記憶
ココからが本番?
有り得なくは無いんだよなぁ…
オレと道雪は迷わず将軍の執務室を目指した。
「将軍、居ますかぁ?」
戸の外から声をかけると、
「おっ?鑑連殿か?入ってくれ。」
と、返事がしたので、道雪を伴い中に入る。オレが無口で入ったのに対し、
「失礼致します。」
と、丁寧に挨拶し、一礼して入った。クソっ!!礼儀作法って点でオレは一歩遅れを取ってるな…こっから挽回してやる!!
「この前振りですね。」
「あぁ、この前の話は長秀から聞いたけど、結構好印象だって言ってたよ?」
「そぉですか?歳の近い人って陣乃介が一番近かったけど、尚近い感じがしましたが…」
「あぁ、長秀は二十三で、兼光殿と同じ年に産まれたハズだよ。」
「えっ!?ソレだったら兼光と政略婚でコトとエミの友好とか…有り得たんぢゃ…」
「ん?あぁ、無い無い。長秀はコトの幕府で一番重要な立場の家柄の当主だから、婿入りは出来ないよ。」
「そぉですか…」
そっか…エミの王族の生き残りは兼光だけだったもんな…
「…だったらたまに種付けやなんかで会うとかの仲に…」
「ソレは鑑連殿の仕事では無いか?」
「うぐっ…そぉでした…」
「鑑連殿は兼光殿がお嫌いか?」
「んな事は無い!!紅葉達までとは言わないまでも憎からず思ってるし、兼光に手を出したヤツが居たら生きたまま殺してやる!!」
って…つい熱くなっちゃった…
「はっはっは、そこまで思われているなら兼光殿も本望だろ。」
「あのね…人を試す様な事しないで下さいよ…」
「すまんすまん…」
と、盛り上がっていたら、
「公方様、殿、そろそろ本題に入られては?」
って、道雪にツッコまれた…
「ゔっ…そぉだな…」
「うむ、道雪殿の言う通りだな。鑑連殿に用がある者たちは奉行所にて待機している。私も一緒に行きたいのだが…」
「お気になさらず。オレが捕まってた奉行所ですか?」
「あぁ、本当にすまん。」
「お気になさらず。」
と、将軍の謝罪に応え、奉行所に移動する。
「しかし…アレですね…何故殿なのでしょぉか?」
「ん?何がだ?」
「直接手を下したのは、熊殿でしたっけ?」
「ん?あぁ、どっちだったか憶えて無いけど…」
と、答えたら、道雪は少し考えて、
「もしかしたら…ですが…」
と、前置きして、
「殿を狙っている何者かが策を講じたのかも知れませんな。」
とか言い出したけど…
「…なるほど…無くは無いな…杞憂だと斬り捨てるには少々条件が揃ってる…か…」
確かに、その可能性は考えなかったワケぢゃ無いけど、他人に言われたら流石になぁ…
と、考えてたら謁見殿に来ていた。
車を謁見殿に止めて、ココから奉行所に行く。
途中、オレを奉行所に突き出した呉服屋が有る。デカデカと掛かられてた看板は外され、厳重に戸が閉められている。
「おや?ココの呉服屋は潰れましたか…」
「ん?あぁ…みたいだな…」
「まぁ、ソレも仕方無いでしょぉな…」
うん、オレを奉行所に突き出した呉服屋だもんな…
「…値段はそこそこしていたのに、粗悪な品で高級品っぽく見せかけていたモノばかりを売ってましたからな。」
と、オレが知らない情報が…
「えっ!?そんな詐欺みたいな事してたのか!?」
「おや?ご存知では有りませんでしたか?」
「あぁ…オレが普段好んで着てる服は村の人達が稽古の時に着てるのと同じだし、ラナーで着る物は城で用意されてるし…正装なんかは村で用意してくれてるし…」
オレは、考えてみたら、服とか全部用意されたモノばかりだ…
「…もぉ少し頓着を持っては如何ですか?」
「でもなぁ…コレ、丈夫で動き易いんだぞ?」
と、丈夫な生地で作られた服を見せ付ける。オレには最高の服なんだよなぁ…
「…そ、そぉですか…殿はお洒落に興味は?」
「ん?全く無い!!機能性が一番だな!!それ以外は気にし無い。」
「はぁ…解りました。今度、少し一緒に買い物に出向きましょぉ…私が選んだモノを着て頂きたい…」
「そんなんなら奥さん達と行くよ…」
「…ソレも良いでしょぉな。椿様なら殿に似合うモノをお選びになられるでしょぉから…」
「そぉかなぁ?アイツも基本的にはオレと似た感じだと思うけどな…」
と、話してたらいつの間にか奉行所に着いていた。
意を決して、オレ達は中に入った。
策は決まっている。道雪とも話し、その策で話を進め、道雪もとことん乗って来る様に言い含めている。
相手も乗って来るなら良いんだけど…
と、奉行所に入ると…奥の方から言い争いの声が聞こえて来る。
奉行所内は道雪の顔パスだ。隠密?だったとは云えかなり顔が知られていたんだなぁ…でも、みんな親守って呼んでたよ?ま、良いんだけどね。
奥では奉行が女三人を宥めていたけど、道雪が近付き話しかけてこっちに連れて来る。
「貴方があの雷神の使いの方ですか?」
と、奉行っぽい人がそぉ言う。道雪がそぉ説明してたんだな?なら乗っかるか…
「はい、京極秀康と申します。以後お見知り置きの程を。」
「あ…いや…某は結城永広と申します。こちらこそよろしくお願い致す。」
と、オレと結城永広は互いに頭を下げて、挨拶をし、ココからの対応の交代をした。
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




