第三十九話 弥生の記憶
紅葉と弥生の結末は!?
ホントに名前…憶えて無かった…
女官さんに諭され…諭されで良いのか解らんがとりあえず弥生の元に紅葉と赴いた。
「さっきは手荒な事してごめんね。」
努めて明るく話しかけてみた。
「あ…あの…私こそ勘違いで暴れて申し訳ございません。」
深々と頭を下げられた。そんな事望んで無いんだが…
まぁ良い、記憶がどこまであるか探らなきゃ。
「オレは松岡鑑連、キミは?」
「わ…私は椿と申します。でも、椿は本当の名ではなく本当の名は…」
「本当の名は?」
「その…思い出せなくて…記憶の一部は残っていますが…貴方様を見ると何か大事なモノがすっぽり抜けていた様な感じがしたり…ココでは無い場所に居た様な気もします。」
「キミの明確に憶えてるのはどのあたりからかな?」
「凛さんと葵さんに出会ったくらいからでしょうか?」
「どんな出会いだった?」
「凛さんの家の軒先で気を失ってたらしく…」
「何があってそぉなったとかは!」
首を横に振る弥生。何やら気を失う出来事があってコッチに来たのか?
「キミは高校生くらいかな?」
「はい、多分…私の記憶にもそんな事が有ります。」
「ご両親の事とかは?」
コレにも首を振る。
「まぁそこまで憶えてるなら記憶喪失なんかにはなって無いか…」
「あの…何故私が高校生と解ったのですか?」
「あ、あぁ…最初キミを発見した時に着てた服が知ってる高校の制服だったからね。」
「と、云う事は!?貴方も私と同じ境遇なんですか?」
「そぉだね。オレも日本人だよ。」
「日本…ソレが私の居た国ですか?」
「ソコも忘れてるのか…」
かなり重症…なのか!?良く解らん…解っても治療方法とか知らないし…
「まぁ、解らない事は仕方ないか…所で、暴れてた時に使ってた技だけど…何処かで習ったのかな?」
「ソレも憶えて無くて…気が付いた、使えてた…と云った感じです。」
「身体に染み付いていたのかも…それ程に修練を積んでいたんだね。」
「恐らくは…」
「意識して使えるかな?」
「いえ…何かの拍子に身体が動くと云った程度で…意識しては…」
「そぉか…まぁ無理せず焦らなくて良いと思うよ。その内思い出す事もあるだろぉ、それまではゆっくりすると良い。」
「ありがとうございます。」
またも綺麗な座礼をする。身体に染み付いた所作なんだろぉ…
「この国では男不足があって、男は最低でも三人は嫁を貰う事になってるやよ。」
ん?紅葉さんはいきなり何をぶっ込んでくださるのかな?
「わっちの婿もそぉあるべきと思い、ぬしに問う。あきつらに輿入れする気は無いかや?」
なにぶっ込んでんの!?弥生にしたらほぼ初対面だよ!?
「え?男不足?輿入れ?」
ほらほら!!頭には疑問符が!!
「そぉやよ。聞けば、あきつらと同郷のよぉやよ、ならば一緒に居たら記憶の手助けになるやも知れぬやよ。
それに何やら武術を使うみたいだからわっちの護衛も出来そうやよ、考えてみると良いやよ。」
「あの貴方は?」
「おぉ名乗って無かったやよ。わっちは紅葉、この国で主上をしているんやよ。」
その言葉に、弥生と居た二人が狼狽えた。
「しゅ…主上陛下ぁ!?」
「って事は…ここって」
「わっちがここに滞在する為に作られた謁見殿やよ。」
「えぇ〜!?一生入る事も無いと思ってたあの御屋敷!?」
「ひえぇ〜…」
あ…二人共ガクブルだ…リアルで初めて見たなぁ…狼狽え過ぎて平伏とか忘れてる…まぁ非公式だから良いかな?
「まぁ、一考してみや、ぬしにとっても良い事だと思うやよ。
さ、あきつら、長居をしても迷惑やよ。」
そぉ言い立ち上がりオレを引っ張って歩き出す。
なんか弥生と結婚かぁ…いきなり現実味が増して来たなぁ…つか何をいきなりぶっ込んでますか!?
「紅葉さんや、何をいきなりぶっ込んでますか?先ずは不安を取り除くのが先決なのでは?」
「何を言うかや?何事も最初が肝心やよ?あやつがあきつらをより意識せねば進む話も進まぬでは無いかや?」
「段階とかは?」
「向こうで充分しておったのでは無いかや?」
「そぉだけど、記憶が無いんぢゃ…」
紅葉は立ち止まり、オレに向き、
「あきつらよ、女の愛の深さを侮ると…死ぬやよ?」
何か怖い…
「そんなモンなの?」
「そぉやよ!!もしわっちを謀ってみよ、地獄の底まで追い詰めるやよ?」
何か黒い何かが漏れてる錯覚が…気の所為だよね?
「こんな世界一可愛い紅葉を謀るとか…そんなアホな事するわけ無いよ!!」
笑顔で笑い飛ばした…内心は冷や汗だらけだ。
「解ってるやよ。」
紅葉も笑顔になりオレの腕にまとわりつく。コレが幸せなんだなぁ…弥生の事は本人の意思に任せよぉ…心がオレを憶えてたなら受け入れて…紅葉も許可してるしね。にしても…
「オレって紅葉のお婿さんに決定してたんだなぁ…」
「んな!?当たり前やよ!!夫婦の契りも交わしたやよ!!ソレ以上何が必要かや!?」
「あ…いや、そこぢゃ無くて、何か儀式とか…そんなのがあると思ってたんだけど?後、村の人達の許可とか…この国の頂点な存在だし…」
「なるほどのぉ…ソレもあるやよ!!何かするべきやよ!!形として残す必要があるやよ!!帰ったら三重ちゃんを交えて相談やよ!!」
何も考えて無かったみたいですな。やっぱみんなに祝福されたいよね。
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お時間ありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」もお読みください。




