第三百九十五話 変装の記憶
あれ?誰も妊娠してないのに子供の将来が決まっちゃってるよ?
そこに結びつくのかぁ…
長秀殿と、他愛なくも無い話をしながら歩く事暫く、謁見殿に着いた。そこでは少し騒ぎになっている。
「ですからそのモノをお引き渡し願いたい。」
「そちらの都合は解りましたが、こちらも主上陛下から身柄をお預かりしている身ですので、おいそれとは…」
みたいに、親家と、同心さんかな?数人が押し問答が続いている。
「よぉ、何があったんだ?」
学校で盛り上がってる友人達の所に顔を出す様な感じでオレは話に割って入った。
「なんだ小僧!!お前の出る幕では無い!!引っ込んでろ!!」
と、同心さんっぽい人に怒鳴られた。
「オレはアンタには話して無いよ。で、親家、なんだよこの騒ぎは?」
「はい、ソレが…」
と、親家と話し出した所、さっきの同心がオレを突き飛ばそぉとして来た。
どん!!
と、押されてワザとたたらを踏んだ。
ソレを長秀殿に助けられる。
「てめぇ…ワザとだろ?」
「あれ?解っちゃった?」
「当たり前だ、コトの最凶戦力があの程度躱せ無いワケ無いからな。」
なんかニュアンスがおかしく無いか?ま、いっか…
「まぁ、口実は出来たし、これで良いかな?」
「上出来だ。」
と、長秀殿とヒソヒソ話しをしたあと、
「貴様!!誰に何をしたか解っているのか!!」
と、長秀殿が大声を上げた。すると、全員の目が長秀殿に向く。
「なんだこぞ…ぉ…おぉ!?御家老様ぁ!?失礼致しました!!」
って同心さんがその場に片膝を着き、頭を下げる。
「貴様が頭を下げる相手はオレでは無く、ラナー総大名にしてコトの雷神、松岡鑑連様だ!!」
と、宣言してオレを前に押し出す。
「えっ!?あの!?」
と、同心さんはオレを見て目を丸くする。
「あぁ、そぉだ。ソレに、ココは貴様等程度が土足で踏み入って良い場所では無い!!無礼討ちに遭う前にとっとと失せろ!!」
「はっ!!失礼致しました!!」
と、同心さん達は長秀殿に頭を下げて、脱兎の如く、謁見殿から出て行った。
ソレを見送り、オレは親家に訊いた。
「…で、何があったんだ?」
「はい、鑑連様が連れ込んだ男を渡せと詰め寄られておりました…それと、坂上長秀殿、久方振りですね。」
「あぁ、四条親家殿も息災そぉで何よりだ。」
と、オレをのけ者にして話している。ま、知り合いでも不思議は無いか…
二人の挨拶も終わったみたいで、本題に入る。
「あの男は?」
「はい、見張りを付けて、今は粥を食べていますが…」
「今すぐ会えるか?」
「はい、こちらにどぉぞ。」
と、親家に案内され、男を寝かせた部屋に来る。すると、
「美味かったぁ〜!!生き返った感じだぁ…」
と、お粥を食べ終わった所だった。
オレと長秀殿は部屋に入り、男の前に座る。
「よぉ、元気になったみたいで何よりだ。」
と、四十絡みの男に話しかけた。
「ん?あぁ…えと…誰?」
と、男に訊かれる。
「あぁ、アンタを街道で拾ったものだろが、アンタの数を治したのはオレのツレだ。」
その説明に理解したのか、
「そぉか!!いやぁ…助かったよ、ありがとぉ!!」
と、助けたお礼を言う。
「あぁ、困った時はお互い様だから気にしないで、それより…なんだってあんな所で寝てたんだ?」
「寝てたって…ま、助けてくれた相手だ、知らない方が良い事も有るんだけど、それでも聞くか?」
なんて勿体付けて来る。
「あぁ、勿論!!」
「そっか…なら、盗賊の権左衛門、権兵衛、権蔵の三人には気を付けろ?オレもヤツ等に利用された挙げ句殺されかけたんだ。にぃちゃんが助けてくれなかったら死んでたけどな。」
って、なんか聞き憶えの有る名前なんだが…ま、いっか、
「で、その三人ってどんなヤツ等なんだ?」
「はぁ?知らないのか!?」
コイツ大丈夫か!?みたいに片眉を吊り上げ訊いて来た。
「あぁ、知らん!!」
「お前.ドコに住んでるんだよ…まぁ良い、ヤツ等はラナーの敗残兵の生き残りで、かなり狡猾な連中だ。ソレに残忍で、南町のならず者達の頭領になっている。ヤツ等は将軍になり代わりこの国を乗っ取るつもりみたいでな…将軍の暗殺計画を打ち立てて、実行しやがった…その口封じでオレを殺そぉとしたってのが今の状況だ。」
って…コイツ、ソレに加担してたってのかよ…
「事情は解ったけどさ、アンタ、医師に成りすまして城に行ったんだろ?そんな事話したら死罪は免れないが大丈夫なのか?」
「はっ!!折角拾った命だ!!ヤツ等も巻き込んで死んでやるさ!!ほら、オレを奉行所にでも突き出しやがれ!!洗いざらい吐いてやるからよ!!」
と、男が話した後、長秀殿が口を開く。
「ふむ、南町か…吉宗が頭を抱えてた犯罪組織だな。その壊滅に助力すれば、お前の命は助かるかも知れんぞ?」
「なに!?」
「但し、二度と悪事を働かなければ…だがな。」
「そりゃホントか!?」
「あぁ、おそらくだがな…よし!!城に行くぞ!!鑑連様、彼に何か服を貸せないか?南町のヤツ等に見られてもバレない様に…」
「あぁ、大丈夫だ。」
と、男を着替えさせる。
着替え終わって、男は…
「確かにコレならオレとは誰も思わないだろぉが…流石にコレは…」
「ぶはははははは!!似合ってんぢゃん!!なぁ、長秀殿!!」
「ぷぷぷ…あぁ誰もあのムサい男とは思わぬだろぉな!!」
オレ達が大笑いしているのには理由が有る。男の格好は傘を被った公家の女…そんな感じの出立ちだったからだ。笑うなって方が無理だよなぁ…
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お時間がありましたらもう一つの作品「忍者が異世界転移したらこぉなった!?」も合わせてお読みください。




