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第二十一話 縮こまるオッサン二人の記憶

やっと帝と将軍に会えるのかぁ…

紅葉はご機嫌斜めだったなぁ…



紅葉さんは起きてからオレのそばから離れよぉとしてない。

疑問に思っていたら…オレがまた難癖付けないか見てるのだそぉな…解せぬ。

そんな中、久清が言い出した。


「師範は車でお休み下さい。ココは我等見張っておきますので。」


と、先に寝て起きた皆んなとナイスな笑顔を向けて来た。


「ならお言葉に甘えて、そぉさせて貰おうかな?」


そぉ言い車に戻るが…イヤイヤ、当たり前みたいにオレにくっ着いてくる美少女が…以下略。

オレが疑問の視線を向けると…


「わっちに、これ以上寂しい思いをさせるかや?」


何だろ?この既視感…前は、一刻もオレから離れよぉとしなかったヤツが居たのを思い出す。元気にしてるかなぁ?


「なんや他のメスの事を考えてそぉな顔をしてるやよ?」


何で女性はこの辺鋭いんだろ?


「今は、まだ仕方ないかも知れんけれど…いずれ はどんなメスを抱いてもわっちの事しか考えられん様にしてやるやよ!?」


そんな嬉しい挑発をしながら、オレの後から車に入った。

車から外を見ると久清が鑑鎮を宥めている姿が見えた。悪ノリしたのを反省する。が後悔は無い。オレに角が生えなきゃ良いが…

そんな事を考えながら、横になると、オレに覆い被さる様に寝よぉとする美少女、狭いから仕方ないかもだが…自分の車なら広々してるだろぉに…何故オレに重なる?オレのあきつらくんが我慢出来なくなったらどぉすんだ!?

幸せな柔らかさと暖かさを感じつつ寝る。オレがもう少し大人だったらまた違った意味の寝るになるんだろぉなぁ…等と、考えながら紅葉さんの頭を抱き眠りに落ちた。


翌朝、目醒めると、幸せな感じに包まれた。当たり前だ!!美少女と、重なって寝てたのだ!!キツいとか言ってたらバチが当たる!!


「おはようやよ。今日は多分早くに帝と将軍が来るから支度せやんとやよ。お兄さんも帝に会う為の服を着てた方がわっちが嬉しいやよ。」

「紅葉さんが喜ぶなら喜んで!!」

紅葉さんは自分の車に帰り身支度をする。ゆっくり離れられた時の喪失感は正直キツい…

オレも言われた通り公家みたいな服を着た。コレも威厳らしい…

鑑鎮は関所の京側の出入り口に立っていた。帝や将軍を待っているのだろぉ。

あの様子だと一睡も出来なかったのだろぉ…

そこまで肝の座った漢には見えなかった。

例のオレに難癖を付けた倹兵は姿が見え無い…多少気になるが…まぁ生きてはいるだろ?


ソレから暫くして紅葉さんの支度が整い、女官さんが椅子や傘を持って車から出て来た。ソレ等を地に落ちた千鳥のそばに据え付け紅葉さんを待つだけである。

オレたちは朝メシも取らず外で帝や将軍を待つ。

紅葉さんは椅子腰掛け、オレはその後ろに立つ。そんな中、紅葉さんに問われた…


「鑑連様は、首の皮一枚だけを斬る事が出来るかや?」

「ん?まぁ…相手が動かなければ…ソレがどぉしましたか?」

「多分今日、必要になるやよ。わっちが誰かの首を落とせと言うたらその様にして、わっちに汚い血を見せたく無かったからと言って欲しいやよ。多分ソレでまるく収まるやよ。」


よく解らないが、紅葉さんに血を見せたく無いので了承した。


ソレから待つ事暫く、陽が中天に差し掛かる頃…何台かのくるまがやって来た。

ソレまでの間、関所の業務は全て止まって居た。まぁこの関所は主に九尾の狐様一族が使っているので問題は少ないが…

車が止まり中から何人もの人が降りて来る。

腰には刀を差している。

その人達は右に公家風の一団、左に裃風の一団と別れ、それぞれの真ん中から一人が前に出て、紅葉さんから少し離れた所で止まり、紅葉さんに向き、頭を地面に擦り付ける勢いで見事な土下座をしていた。


「主上、紅葉陛下に置かれましては、ご機嫌が芳しく無いご様子なれど、話を聞き急ぎ罷り越した次第に存じます!!」

「平に平に、御容赦の程を!!」


四十歳くらいのオッサン二人が年端もいかない美少女に土下座で許しを乞うている姿は何ともシュールだ。


「話を聞き急いで来たのかや?」

「はい!!少しも待たせる事が無き様に!!」

「京から此処まで二刻(約四時間)も有れば着くよのぉ?早馬で、出たのが昨日の夕暮れ、急いで来たなら夜半位には来れて然るべきでは無いかや?如何かや?」


紅葉のツッコミに冷や汗が止まら無い様子の二人…

上手い言い訳も出るワケもなく、只々平伏したままである。


「わっちも謀られたものよのぉ、此処まで軽んじられるとは…久清や!!此奴等こやつらに鬼の首を。」

「畏まりました。」


そぉ言うと久清は先日の鬼の首の塩漬けを二人の前に置いた。

その中身を見て二人の顔は更に生気を失った。

ソレもそぉだろぉ、鬼の首は全部で五つ、その真ん中には、角が三本の強力な個体もいた。


「ほれ、今回も貴様等が討ち取ったと民衆に嘯く(うそぶく)為の物をくれてやるわ。」


この話しから帝や将軍が求心力を高める為に、九尾の狐様一族の狩った鬼を自分達が狩ったと言っているのが解ったし、ソレすら紅葉さんにバレまくりである。


「どぉした?受け取らぬのかや?わっち等の守護神たる鑑連様に難癖を付けて、わっち等の御神刀を泥で汚して、わっち等を七刻も待たせるぬし等の面の皮の厚さなら平気であろ?」


どぉ言い繕うか楽しみだと言わんばかりにほくそ笑む紅葉さんだった。

紅葉>>越えられない壁>>帝>>将軍みたいな?

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