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第二十話 最悪の言い掛かりの記憶

話が拗れなきゃ良いが…

血が流れれば丸く治るワケぢゃ無いのかぁ…



「して、如何致すのかや?わっち等をしっかり納得させてくれるんやろな?」

「このモノの首で…」

「そんなモンに何の価値も無いだろ!?」


二人の会話にオレが割って入る。

鑑鎮あきしげはオレを[護衛風情が何を言う!?]と言いたげに睨むが口には出さない、出せばこの場で斬り合いになるからだ。

因みに、千鳥はまだ地に落ちたままだ。


「この場でソイツの首を落としたら、ソイツの汚い血を紅葉様がご覧になるだろ?

紅葉様がご気分を害されたら何とする?

そして首もだ。そんな汚い首でまた紅葉様の目に汚すおつもりか!?

考えて発言されよ。

ソレから…そろそろオレに刀を返して欲しいのだが?」


オレの発言に鑑鎮は苦虫を噛み潰し、マロムシ(ゴキちゃん)を口いっぱいに入れられた様な顔をし、千鳥を持ち上げ様とするが上がらない。

周りの人達も手助けをするがビクともしない。

誰一人千鳥には認めて貰えないのか…


「何ぢゃ、ぬし等は、我が九尾の狐様の御神刀を返さぬ気かや?」


失態に失態の追い討ちである。

オレは思い付いた事を言った。まぁ認められないだろぉが…ソレこそ無礼討ちされかねないが…


「帝様や将軍様をこの場にて待つと云うのは如何でしょぉ?

千鳥も返して貰えそぉに有りませんから、この場にて帝様や将軍様と謁見といたしましては?

お二人にそれだけの手間を取らせる事で、今回の落とし所と致しましては?」


…と。

鑑鎮の顔からは一瞬で血の気が引き、周りは騒然となった。


「ふむ、鑑連様の言う通りりやよ!!わっち等に在らぬ疑いを掛けた上、御神刀にもこの仕打ち。その位はせねば合わぬであろ。」


満面の笑顔である。尊い!!

何と採用されてしまった…

はたから見るとオレは、ネコがネコ騙し喰らった様な顔をしてるだろぉなぁ。

そしてソレは鑑鎮も同じだ。


「あの…紅葉陛下にお尋ね致しますが、鑑連様とおっしゃられるお方は?」

「鑑連様は今回、わっちの護衛をお引き受けして頂いた、わっち等九尾の狐様一族の護り神であるこの方やよ!!」


そぉ言いオレの腕に腕を絡め膨らみを押し付けられた。ありがとぉ。

鑑鎮は意味不明ですと言いたげな顔をしている。


「解ったら早よ、帝と将軍を連れて来や!!

ソレが出来ぬなら早よ千鳥を返すやよ?」


ソレこそ不可能な二択である。

大の大人が泣き出しそぉな顔で正座しているのだからそぉとおである。

自分で言っといて引くわぁ。


ソレから暫く鑑鎮は唸り、日暮れが近づいて、仕方なしにだが、京に馬を走らせた。

紅葉さんが梃子でも動かないとの態度だから、仕方なく帝と将軍を呼ぶ為である。

本来なら自分が行くべきだが、接待等すべき事が多数ある為仕方ない。


即席でだが風呂を用意したり夕餉の支度もある。

もろもろの準備が出来るまでは酒で場を保たそぉとも考えた。ソレがまた裏目に出るとも考えずに…


オレは千鳥の前からほぼ動かずに居た。

多少喉の渇き等感じながらも…そして夜も更けて来た時事態は動く。

関所の倹兵に透明な何かが入った湯呑みを渡されて、一口付けた瞬間、声を張り上げた。


「てめぇ!!何してくれてんだぁ!?」


オレは意図的に紅葉さん達みんなを遠ざけてたがオレの怒鳴り声でみんなが出て来た。

紅葉さんなんかは薄手の夜着で身体の線が丸見えである。美の女神アフロディーテも裸足で逃げ出す美しさだ。


「何事かや?」


少し寝ていたのかめを擦りながら紅葉さんに聞かれた。


「オレに酒を呑ませよぉとしてまして…」

「ソレがどぉしたのかや?」

「オレが酒を呑むと、酔います。酔うとマトモな判断が出来ません。寝るかも知れません。そぉなると。寝首を狩る等容易い事。今回の騒動の元はオレです。どうせ自分は何等かの罰を受ける、ならば、道連れに、オレを亡き者にと…考えられない話ではありません。」


完全な言い掛かりであるが、可能性がゼロでは無いから質が悪い。


「本格的にわっち等と喧嘩をする心算こころづもりかや?

明日には幕軍と朝廷軍でわっち等を取り囲み、奇襲にてわっち等を亡き者に…と、そんな筋書きかや?」


コレまた凄い言い掛かりなのだが…

何も言い返せないのが実情。言い返せばどんな事を言われるか…ソレでも否定するしか彼に生きる道は無く…


「滅相も御座いません!!わたくしは少しでも緊張を解して頂きたく…」

「鑑連様の緊張はわっちと居るのが一番解れるんやよ?ソレを酒で等と…ぬしから、わっちに対する、挑戦状かや?」

「重ね重ねその様な事は御座いません!!」


頭が地面にめり込みそぉな勢いでの綺麗な土下座は初めて見た。


「ふむ、策を破られたから、否定だけはキッチリと…かや?ぬしの頭から角が生えねば良いがなぁ…そぉしたら、何の憂いも無く鑑連様がその首、落としてくれるのぢゃがなぁ…」

「………………」


鑑鎮は何も言えず、何か言えば、思いも依らない言い掛かりで更なる窮地に追いやられると感じている様だ、この場を辞しても、何か裏があると言われそぉだし…

土下座から動くに動けない…

オレは心底同情した。

その戯言採用!!みたいな?

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