第一話 日本での記憶
見切り発車だから、上手く纏まるか不安です。
あ…此処からかぁ…
「違ぁう!!そこで力を入れてどぉする!!」
此処は小さな剣術道場、時間は深夜、その地下室、老人の怒声が響いていた。
オレのじぃちゃんだ。
齢七十にしてその道では伝説とすら謂れてる…バケモンみたいに強いじじぃだ。
体型や力に恵まれてる訳ぢゃ無いが、孫のオレより元気百倍で、中学生になって聞いたが、未だにエッチぃお店を梯子しているらしい…同行してる親父談。
そんなじじぃに保育園児のオレが扱かれていた…
「そぉは言うけど力は入っちゃうよ…」
人間としての当たり前の反応を抑制し、技を業に昇華させる為の基礎を作ってる最中だ。
オレの一番古い記憶、じじぃを怖いと思ってた頃だ。
あの頃は、虐待より酷かったかも知れんが、その時期が有ったからこそあの世界を生き抜けたんだと今は思う。じぃちゃん、ありがとう。
そんな虐待紛いの扱きのお陰か小学校四年生になった頃には柔道オリンピック代表選手や空手の世界王者と試合っても負けない位になっていたりする。
控え目に云って「地獄の幼少期」だったと記憶している。
一番苦労した鍛錬は歩法だった。
ただ歩くだけなのだが、歩き出しが非常に難しく頭でも身体でも理解出来ず中学に上がるまで出来なかったが、親父曰く
「その歳で歩けるのは優秀たぞ?あのじじぃの求める所が高み過ぎるし、そろそろ教える事も無くなったと思うぞ。後は自分がどれだけ精進するかでどこまで強くなれるかが決まるぞ!!」
だそぉだ。
確かに同年代はおろかそこそこ歳上のチンピラにも負け無しだ。
オレもじじぃと同じで体格にも力にも恵まれず、普通なら多少苦労するだろぉが、業を身に付けた事により「力を使わない力仕事」も出来る様になった。
そんな時期にハマったのがTVゲームと道場破りだった。
ゲームは色んな超能力を駆使した対戦格闘や、剣と魔法のファンタジーなRPGだった。非現実な世界観なゲームばかりだった。
道場破りは予め連絡して出稽古を装い、師範代までを屠って師範や道場主には花を持たせる様にし小遣いを貰っていた。
懐かしい思い出だ。
それから月日が経ち修学旅行で運命が変わる事故に遭う。
ちなみに現在入院中で暇を持て余して投稿を始めました。