表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/756

第十三話 美少女がキレた記憶

お屋敷で仕事をする事になりました。

いやぁ…止めるのが間に合って良かったよ…




翌日、オレの身柄は鯛生家から紅葉さんに[護衛]の名目で引き渡された。

すっかり仲良くなった千代ちゃんはさよならしたらギャン泣きされたが、近所だしいつでも会えると伝えたら、笑顔になってくれた。

まぁ訓練の合間とか時間は作れそぉだから強ち嘘にはならないだろぉ。

また、戸次流の基礎くらいはこの娘に教えるのもいいかも知れない。


お屋敷に着いたのが丁度昼頃、お腹も空いたしお昼ご飯はまだかな?


「おい!!余所者!!此処で何をしている!?今日は大事な客人がおいでになられるのだ!!お前の様な薄汚いヤツは入って来るな!!」


お屋敷の門をくぐった所で簡素な鎧を身に着けた、オレと同年代の少年が誰かに向けて(多分オレにだが)そぉ宣っていた。

オレは無視して紅葉さんの書斎を目指す。


「おい!!余所者!!無視するな!!」


声を張り上げ、オレに掴み掛かろぉとする少年、周りの取り巻きっぽい数人の男女はニヤニヤしてるだけで止める気配が全く見えない。


オレは掴まれない程度に左に躱し、座り込みながら足払いをし相手を転ばせる。

踏み付けたり等の追撃は勘弁してやる。

その態度がお気に召さなかったらしく今度は取り巻きも含めてオレを囲んで来た。


「今、余所者のお前は、お屋敷で狼藉を働いたから、賊として切り捨てる!!覚悟しろ!!」

「なんだお前等?門を守ってる人に、許可されて入って来た者に掴み掛かったりするのが此処の礼儀か?」

「何を言うかこの賊が!!何もしていない私に、貴様が足を掛けて転ばせたんだろぉが!!みんな!!この狼藉者を斬るぞ!!」


なかなかどぉして、冷静に物事を判断出来ず、あまつさえ、村長たっての客人であるオレを賊呼ばわりとは…

とか考えてる間に斬り掛かって来る少年達。


キンキンキン!!


剣撃と防ぐ音が響く。

一人の腕を取り他の剣撃から自分を守っただけである。

ソレでもお屋敷には剣撃の音が響き渡り、常駐の兵が見に来る。


「何事だぁ!!」


二十歳くらいの真面目そぉな、精悍で屈強そぉな男性が駆けつけて、現状を把握しょぉとしている。


久清ひさきよ様!!そこな賊が暴れておりましたので、取り押さえよぉとしていた所です!!」


臆面も無く言い切る少年。

対して久清は、オレの格好なりを見て思案する。

暫くの沈黙の中、口を開いたのはオレだった。


「もぉ何がどぉでも良いが、ソイツに絡まれた所為で予定が狂って、余計に時間が経った、メシが喰いたいんだが?」

「この賊めが!!黙ってろ!!」


と、腹が減ってるオレに少年は刀を突き付ける威嚇してくる。

そんな中、久清はオレに向き直り…


「取り敢えず、何が正しいか解らないから、判断は村長様にして貰う。ソコで問題が無ければ良いが、問題があったら遠慮無く斬るからな?」


昨日には無かったイベント盛り沢山だ!!

昨日は、三重さんに連れられてたからオレは見られて無かったのかも知れない。

久清は、少年達にも向き…


「何かあった時の為に、お前達も同道してくれ。」


と頼んでいた。


オレも少年達も久清に納得し着いて行く、少しして紅葉さんの書斎の前に着いた。

久清が戸を叩くと、中から紅葉さんの招き入れる声が聞こえた。

少年達はオレに刃を突き付けている、何を警戒してるんだか…


久清は入室し、オレが紅葉さんから確認出来る様な立ち位置を取り…


「屋敷内で騒ぎがありまして、その元凶を連れて参りました。」


久清は簡潔に事実のみを告げたが、少年達は自らの手柄だと言いたげにオレに刃を突き付けたまま…


「この賊が、その元凶です!!」


少年の言を聞き、紅葉さんは初めて執務室から顔を上げ、その綺麗な顔を引き攣らせた…そして物理的に空間に干渉する程の法力(殺気)を迸らせる。

ソレが自分達に向けられている物とも解らず、紅葉さんが賊に怒っているとばかりに思い込んだ少年達は、オレを斬ろぉと動いた!!

しかし、少年達は紅葉さんの何の捻りも無い法力の放出に撃ちのめされ半分以上が気絶した。


紅葉さんはオレに対し跪き…


「我等が守護神たる、松岡鑑連様。大変失礼を致しました。この責、その怒りはどぉか、この首一つでお納めいただきます様!!」


言うや否や、紅葉さんは懐に入れていた匕首あいくちを取り出し、自らの喉を貫こぉとした!!

いやぁ…めっちゃ焦ったわ!!紅葉さん

本気だったよ。オレが止めなきゃ首をぱっくりいってたわ…


「ソレには及びませんよ。オレがもっとしっかり身元を保証させられていれば、何の問題も無かった事ですから。

ソレでもお気が済まないなら、オレにご飯を食べさせて下さいませんか?」


ニコやかに、何も気にして無いと思わせ、その場を丸く納めよぉと簡単なお願いをした。結果…


「ソコの貴方!!今すぐ昼餉の用意を!!そしてその痴れ者達をわっち達に見えないところへ!!」


…怒りを隠そぉともしない怒声を張り上げ指示をする美少女がソコに居た。ってか紅葉さんだ。


怒り顔も美少女でした。

世の中、功を焦り失敗する人多いですよねぇ。

情報が一番大切ですよ。


感想やダメ出し、ツッコミ、お待ちして、おります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ