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拝啓、くそったれな神様へ  作者: なっなな〜
狭間の世界
14/45

神様の会合

アーカイブ(仮)は嫌いな相手にはクフフ、と相手をバカにする気持ち悪い笑い方をし、好きな相手、大事な相手な前ではキャッキャックスクスと無邪気な笑い方をします。こう見えても主人公君の事は大好きなんです笑








「……優しいバカはほんとうに損をするよねぇ。」




己の眷属がさっきまでいた場所をじっと見つめてアーカイブ(仮)はボソッとつぶやく。



「神様が、必ず願い事を聞いてくれるなんて、そんな保証はどこにもないのにさ。」


クスクスと笑い、さて、と手のひらを広げて本を出す。


悲運な運命を辿る者の世界の運命の書。

勝手に運命を書き換えたため、所有権を失った本だ。

だけど



「所有権は取られるけど、触れられない事はないんだよねぇ。」



だから、運命を書き換えて記録書の所有権を失っても、触れる事ができるのだ。



ペラペラと本をめくる。途中で文字のない真っ白なページになり、それを撫でる。



するとそこから丸い球体が出現し、更にその球体から己の眷属が映る。


無事、世界に辿り着いたようだ。



ひとまず安心し、本を閉じる。


と、そこへ何者かが現れた。





「ゴォオオォオオォラアアアアアァァァァアァアァ!クソテメェェェエエエェエ!!また書き換えやがったなぁ!??リリアナちゃんが害悪になりやがったぞっ?!!!」



「おや、気づくのが思ったより遅かったですねぇ。寝てたんですか??」



いきなり現れた男に、驚きもせずバカにするようにクフフ、と笑う。


「気づいてたに決まってんだろっ!!バカにすんなよっ!!お前と眷属の会話を邪魔せず見守ってやってたんだよ!感謝しろよっ!!」



「別に頼んでませんよ。で、上位神ともあろうお方がこんなところに何の用で??」


先ほどの態度とは打って変わって冷めた態度でいきなり現れた男をみる。


アーカイブ(仮)のボロボロの姿とは違って、髪は鮮やかな赤色をしており、長い髪の毛は綺麗に後ろ1つで結っている。

服装もどこかの世界の服装を参考にしてあるのか、神様のイメージとは程遠いハイカラな服装をしており、顔はさすが神というように綺麗に整っている。


「くそっ!可愛くねぇやつ!!」


ブッスゥと唇を尖らせてアーカイブ(仮)の前まで行き、ん、と手を前に出す。


いきなり差し出された手の意味を理解できずに首を傾げる。


「何ですか??」


「何ですか?じゃねぇよ。記録書だせ。記録書。お前が俺への嫌がらせで害変された世界の記録書。お前に所有権はないはずだ。」


眉を吊り上げ、棘のある口調で世界の本を渡すように言ってきた。


「あぁ、なるほど。それならそうと言って下さいよ。」


スッと腕を上げ手のひらを広げて本を出す。

そして、目の前にいる男神に弧を描くように本を投げ渡す。




「それにしても珍しいですね。あなたが自分の世界の記録書を手に取るなんて。いつもは書き換えても基本放っておくのに、そんなにリリアナちゃんが害悪になったのがショックでした??」


「害変された世界の未来が気になるだけだ。結末を見たらもうようはねぇ。それに、もしかしたらリリアナちゃんが改心するかもしれねぇだろ。」


そう言って本に書かれてある文字をパラパラと読み始める。


「残念ながら改心しませんよ。彼女は最初から最後まで最低な性格の女でした笑」

 


「ネタバレやめろや!!クソがっ!!マジかよ!やってくれたな!!!このクソ神がっ!!」


目線を本からアーカイブ(仮)に写し、怒鳴り声を上げる。


「そんなに残念がるなんて、書き換えがいがありました!」


クフフフっ!!とよく気持ち悪いからやめろっ!!と言われる笑いをし、相手を更に挑発する。


狙った通りに相手、上位神は不快そうに眉を歪ませる、チッと舌打ちをする。


その顔を見て、少しだけ溜飲が下がり、気分が晴れた。


「それにしてもお前、本当、性格悪いよな。」


本をパタンッと閉じ、不意に上位神はアーカイブ(仮)へ告げる。



「あなたに言われたくないし、心外です。」


せっかく気分が良くなったのに、と思いながらムッと口を閉じ、ギロリと睨む。


性格の悪さはあなたには負けますよ、付け加えて。

そして核心をつくように上位神はアーカイブ(仮)を

みる。




「だってよ、お前、あの眷属を手放す気なんてないだろ?」









「――――――――。」



唯一残っている包帯に巻かれていない右目の光がフッと消える。


それに気にせず上位神は話を続ける。


「次会った時にお前の眷属からあの人間を外すって言っていたな?―――――という事は、だ。」



ニヤァと、腕を組み、指をアーカイブ(仮)の方へ指し、言った。
















「お前、もうあの人間に会うつもりないだろ?」

















「……勘のいい神は嫌いですよ。」



ジロリと睨み、呟く。

普段、バカで鈍いくせにこういう時の勘は鋭い。



「おぉ、そうか。俺も性格の悪い神は嫌いだ。」


「おや?それはお互い様ですね。」


あなたの性格も大概悪いですしね。



お互いがお互いを睨む。 


最初に目を逸らした上位神が、はぁ〜と深く息をはき、持っていた本をアーカイブ(仮)にポイッと渡す。



「このまま私が持っていても?」



「お前が持っていてももうこれ以上何もできないだろ。それに、不具合が起きたらわざわざお前に会いにいかないといけねぇし。それならもう最初からお前に渡してる方が合理的だ。」



「それもそうですね。」



そう言って本を受け取る。

アーカイブ(仮)の手に本が触れるとそのまま空間へ溶け、消えていった。




「お前は、あの人間をどうする気だ?」



「どう、とは?」



「意味わかってんだろ?」



「あなたこそ分かってるんでしょう?わたしがしたい事、望んでいることなんて。」




「確信がないだけだ。…まぁ、それを聞いて大体はついたがな。」



「。」



「お前、本当に悪い神だな。」



「…お互い様ですね。それに、人間の女の子に恋をして、殺して神の座に就かせた下位神よりはマシだと思いますけどね。」


どこぞの上位神が創った世界の運命の書を取り出す。

パラパラとめくり、女の子の運命を見る。


あれは普通に気持ち悪い。

自分の隣に何百年も囲っていて離さない。

狙われた女の子も可哀想だ。


この世界が創られた時に観えたものを記録したのだが、改めて観なおしてひどいな、と思う。



「何だそれ?どこの神の世界だ?それに、お前がやってる事とどっこいどっこいだろ。自分のミスだ何だとあの人間に話していたが自分の目的のために殺しんだろ?」



「ちょっと、一緒にしないでくれます??私はそんな不純な動機はありません。」


心外だ、というように本をパタンッと閉じて宙に放り投げ空間へしまう。


確かに、あの子の運命を書き換えて殺しちゃったけど、どの道1分後には死ぬ運命だった子だ。

それに、あの魂の輝き、見逃すには惜しい存在だった。


「そして、その世界の下位神がもうすぐ制裁されてこちらにきます。こき使ってやりますよ。」



クフフ、と笑い、もうすぐ来るであろう下位神を待ち侘びる。


上位神が、ゲェ〜、と小さく声を上げ、不気味なものを見るような顔でアーカイブ(仮)を見る。



「今度は壊すなよ。」



「壊す、なんて…神聞きの悪い言い方やめてくれません?勝手に壊れるんですよ。ビックリするほど弱くて困ります。これだから上位神から創られた下位神は……。」



「お前、本当に俺ら上位神とその上位神に創られた下位神の事、嫌いだよな。」



「何を今更。」




神は多くいるのだが、それぞれ3つに分けられる。



1つが上位神。

主な役目が世界を創り、生物を生み出すことだ。これらができるのは上位神しかいない。


2つが下位神。

上位神から創り出された神。創られた世界を管理する役目を担っている。



そして3つが



そう思っていると、フ、と疑問がおりてきた。



「そういえば、あなた達上位神は、どうやって生まれてくるんですか?」



「あ?何だ急に。」



「急に疑問に思えてきて。」



「知らねぇよ。気づいたらこんな感じの白い空間にいた。それと同時に自分の役目も理解する。」



「世界を創り、生命を生み出す事、ですか?」



「そうだな。とにかく創りたいと思うんだよ。創作意欲が湧くって感じで。」


その言葉を聞いて納得がいった。


「あぁ、だから特に管理も出来ないのにポンコラポンコラ馬鹿みたいに作るんですね。」



「あぁ?」



「文句ぐらい言わせてくださいよ。あなた達がバカみたいに世界を創るからこっちの処理が追いつかないんです。」


ほら、と呆れながら上位神を睨み、腕を上げる。


そこからたくさんの運命の書が出てきて、バサバサバサ、と床に落ちる。


床に落ちた運命の書、全てに黒く染まったページあった。

上位神はうおっ、と小さな悲鳴をあげた後、1部黒く染まった運命の書を手に持つ。


「これはほんの1部ですよ。処理が間に合わなくて消滅した世界もあります。」



「お前…、嫌がらせする暇があるなら処理しろよ…。」


「わざと処理せずに世界を消滅させて神格を落とさせる事も私の嫌がらせのうちです。」



「……。」



「気をつけた方が良いですよ。私があなた達の神位を握っていると言っても過言ではありませんからね。」



そう言いながら黒く染まった運命の書を元に戻すために作業をする。


パラパラとページをめくり、黒くなったページの文字を消し、正しい運命を書き直して元の白いページに戻す。


もう、時間でいうと何千年も続けている作業だ。


やってもやっても終わらない作業にいい加減嫌気がさしてくる。

嫌がらせぐらいやっても良いだろう。


「もうそろそろ良いですか?処理をしなければ、消滅する世界が出てきてしまいます。」



本当はもっと文句を言ってやりたいのだが、キリがなくなるので切り上げることにした。 


「…しょうがねぇな。少しくらいの嫌がらせは許容してやる。今回の害悪リリアナちゃんの世界もまぁ、最終的には良い方向に終わったから許してやるよ。」



「それはありがとうございます。」



「……全くありがたみが伝わらねぇ……。」



不満そうな表情をしながら上位神は消えて行った。



「さてと……私も作業に取り掛かりますか……。」



そう言って黒く染まった運命の書を取り出す。



そうして白い空間の中でただ1人、本に囲まれて黙々と作業を、進めるのだった。







補足:上位神が世界を創る時は必ずアーカイブ(仮)のところに行き、運命の書を作らせます!運命の書を作る理由は、まぁ、考察してくださいっ!!笑

バグが起こった世界を放置すると、そのまま世界が消滅します。 世界が消滅したら、その世界を創った神の神格も堕ち、下位神に堕とされます。 




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