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クエストに行ってみよう Part1



 俺はビギンの中のカフェにいた。こういう時に人を待たせるのは嫌なので早めに来たからだ。二人にもメッセージは送っておいたので、ログインしたらここに来てくれるだろう。


 ゲーム内のコーヒーとはいえ、味や匂いはする。とても美味い。いくらでも飲めそうだ。



「何飲んでるんですか?」



 急に後ろから声がしてビクッとなる。後ろを向くとカンナがいた。カンナとは既にフレンド登録は済ませてある。これでいつでも一緒に行動ができるので便利だ。



「コーヒーだよ。カンナも何か飲むか?」


「あ、じゃあカフェオレにしますね」


「俺が奢るよ」



 俺はタッチパネルを操作してカフェオレを注文する。現実もこうやって注文できたら楽なのにな。カフェオレはすぐにNPCの店員が持ってきてくれた。



「あ、ありがとうございます……!」


「いいよ、これくらい。それよりイベントの結果は確認したか?」


「いや、まだです。どうせならソラさんと一緒に見たかったんで」


「よし、じゃあ一緒に見るか」



 俺は画面を操作してイベントの画面を開く。そしてランキングを見る。まず目にたまったのは3位の人物だ。



「3位はサクヤか……。さすがトッププレイヤーだな」


「それでも3位なんですね。1位と2位の人は相当強いんでしょうか」


「まあ、俺もあのまま続けてたら負けてただろうし……はぁーーー」


「そ、そんなに落ち込むことないですよ!それより続き見ましょ?」


「ああ、ごめん」



 それからランキング画面を見ていくと、意外にもすぐに俺たちの名前を見つけた。



「え、9位じゃないですか!やりましたね、ソラさん!」


「まじか……。もっと下かと思ってたけど、やったな!お姉さんへの話のネタにしてくれ!」


「はい!お姉ちゃんも喜んでくれます!」



 それから俺たちは画面を操作して報酬を受け取る。9位の報酬は武器とアクセサリーとポーションセットだった。ポーションはそれぞれが20個ずつ入ってたので、半分ずつに分けられた。武器とアクセサリーはそれぞれ1個ずつだったので、話し合ってカンナが武器、俺がアクセサリーをもらうことにした。


 アクセサリー:天界の宝玉 ブレスレット

 効果:一定時間浮遊することができる。素早さ上昇


 なかなか俺向きな性能を持っている。ただ浮遊の意味が少し分からないから試してみたいところではある。


 カンナの武器も相性が良かったみたいでとても喜んでいた。今回は相棒の作戦がはまったな。



「おーい、ソラー、カンナー」


「お、来たか」


「ショウさーん、こっちでーす」


「よっ、と。それでー、なんで二人は隣どうしで座ってるんだー?」



 俺とカンナはイベントの結果を見るために隣に座っていた。特におかしいところはない。



「さっき同じ画面を見てたからな。その時に隣に座ったんだよ」


「ふーん、まあいっか。それで何をする?」


「なんかクエストするって言ってなかったか?」


「まあ、それは一案だ。他にしたいことがあればしてもいいぞ」


「うーん、特にない、というか何があるのか分からん。カンナは?」


「私も特には……」


「そうか……なら、今ネット上で話題になってるクエストに行こうぜ!」


「話題になってるクエスト?どんなやつだ?」


「それがだな、森の奥にいる女の子を指定の場所にまで連れて行くっていうクエストなんだけど、異常に報酬がいいらしいんだ。しかも一度受けたら、二度とそのクエストは受けれないらしいんだ。これは何か裏がありそうだってことで調査しようぜ!」


「へえ、面白そうですね!ソラさん、行ってみましょう!」


「そうだな、行ってみるか」



 こうして俺たちはクエストに向かうことになった。とてもとても不思議なクエストに。



◇◇◇



 俺たちはクエストを受けるために少女が現れるというレーナスの森へとやってきた。この森はビギンからさほど遠くはない。



「で、どこに噂の少女が現れるんだ?」


「えーと、奥の方だ」


「詳しくは?」


「……向こうだ!」


「適当なんだろ?」


「ま、まあ行ってみましょうよ」



 そうして奥の方に向かおうとした時、誰かが俺を呼んでいる感じがした。それはまさしく、ダンジョンの時と同じだった。


 あの時は呼ばれた方に進むと、今着用している装備があった。今回も何かあるかもしれない。



「こっち行ってもいいか?」


「……ふッ、いいぜ!ソラの思う方向に行こう!」


「わ、私もついてきます!」


 

 俺は呼ばれたと思われる方向に向かう。今も聞こえてるわけじゃないから合ってるか、確証は無いけど進んでいく。


 少し進んだ先に空を見上げている、カンナと同じくらいの身長の女の子がいた。おそらくあの子だろう。



「すげぇ……。本当にいた……」


「さすがです!」


「とりあえず話しかけてみようよ」



 俺は女の子に話しかけに行った。女の子はボーッとこちらを見ている。



「ねえ、ちょっといいかな?」


「……」


「あのー、聞こえてる?」


「……」



 女の子は一向に喋ってくれない。それどころか、ずっとこちらを見たまま動かない。



「聞こえてますかー!」


「あなたは……本物?」


「え?」



 どういうことだ……?本物ってなんだ?



「どうした、ソラ?」


「大丈夫ですか?」


「あ、ああ、俺は大丈夫だけど……」



 俺は女の子の方を見る。彼女は俺たちの顔を順番に見て、パッと振り返った。



「ほら、行くよ」


「え?」


「ど、どうしましょう……?」


「ひとまずついてってみようよ」


「ソラ……。そうだな!」


「行きましょう!」


 俺たちは女の子についていくことにした。この女の子の言葉の意味を知るために。


連載12回目です。


謎のクエストに挑むことにしたソラたち。一体何が待ち構えているのでしょうか。次回は続きとなります。


もし面白いと思っていただけたら、応援、評価、ブクマ、よろしくお願いします!

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