5話 しょうせつって、なに?
前回のあらすじ
今日は、よるにふろに入ってわすれてしまった。
仕方ないので、登場人物紹介した。
今回は、ちゃんと続きです。
展開は遅いけれども……
アリは小説をもっと良いものにするための、改良点を指摘して欲しいみたい。
ほんと、困ったよ……
もしも、ボクが小説を初めて書いて「ココが良く無い」なんて言われたとしたら、もう、ショックで続きは書けないって思うんだ。
そして、指摘した相手のコトを、好きでいられるか、わかんない。
ボクは、打たれ弱いんだ。繊細なんだよ。ガラスのハートだよ!
たぶん、そういうのって、大なり小なりみんなもあるよね。
作者もそうなのかな? あとでこっそり作者のページを覗いてみようかな。ナイショだよ!
「ココをこうすれば、もっと良くなるよ」ってのも。上から目線っぽくないかな?
ボク、小説書いたこと無いから、偉そうなコト言えないし……
大体、アリの小説は、ドコをどうすれば良くなるのか、サッパリだよ。
みんなは、小説を書いたことあるのかな?
ファンレターや感想コメントで、作者にアドバイスしたことってあるのかな?
もしよければ、アリの小説の感想を送って欲しい。
ボクへのアドバイスも歓迎だよ!
ボクは、本に落としてた視線を上に向けた。
空が青かった。雲がゆっくり浮かんでた。
そうだよ、困った時は空を見上げるんだ。
広く雄大な空を見れば、些細な悩み事なんて、ちっぽけだって気づくんだから。
コレ、アリのお爺さんである賢者の塔の大賢者さまの言葉だよ。
良いこと言うね! そのとおりだよ。
ボクは、ふわふわ浮けるけれど、あの雲の場所まで飛べるかなー……
雲って美味しいのかな……
ちょっと深呼吸しよ。
ひっひっふー
赤ちゃんを出産する時でも落ち着くコトが出来るっていう、勇者世界では常識的な、この世界では画期的な呼吸法だよ。
あれれ? 冷静になってみたら、ボクとアリと小説にとっては、ちっぽけじゃ無いじゃん?
とっても重要なコトだよ。
危うく大賢者さまにだまされるところだったよ。
ひっひっふー
雲って悩み事なさそう。いいなぁ……
そうだ! 話題を変えて、ごまかそう!!
「ねぇ、アリ。あの雲、パンに似てるよ」
「……雲なんて、どれも、パンみたい……」
「う、うん……」
「……あのね、アリは、この小説を、起きてから朝ごはん食べずに、さっき書き上げたの……だから、アリにとっては、小説を書くコトは、朝飯前、なの……」
朝飯前の使い方、あってるの?
アリってば、ちょっとまた、得意のポーズしてるよ……
「じゃ、お腹ぺこぺこでしょ!」
「……一番始めに、メタに読んでもらったの……」
やっぱり、ボクとアリは、すっごい仲良しだ。よかった。
「だから……メタも、朝飯前に、改善点を指摘して欲しい……」
「ボク、ちゃんと朝ご飯食べたよ?」
「………………うらぎりものっ……」
がーん…… 大失敗……
小説の話じゃなくて、食べ物の話で、嫌われちゃった……
アリは、怒ってますのポーズをしてる。
「ぷん。ぷん。ぷーん」
手をグーにして、上下に振っている。
カワイイ仕草だよ。
その時、森の方から、可愛らしい声がした。
「アリ〜、メタ〜」
森の切れ目の小道から、栗毛のツインテールを弾ませて、4歳くらいのちっちゃな女の子が、こっちに走って来る。
テト、テト、テト、テト……
赤いジャンバースカートは、お姉ちゃんのお下がりだけど、ネコのアップリケをつけたので、お気に入りなはず。図柄がちょっと、ボクに似てる気がするよ。
「ママが、お昼ごはんできたって〜」
「メイだ……」
「メイ、おはよー」
「もう、こんにちはでしゅヨ」
「そんな時間なんだ!」
「メタはおねぼうさんでしゅネー」
ボク、寝坊したことになっちゃった。
メイは、アリの妹の孫の娘なんだ。
妹の娘は、姪だよね。その娘は何? ひ姪? 姪の孫は、玄姪?
まだまだ勇者言葉は、覚えないといけないことが多いんだ。
「ふたりは、なにしてたの? おべんきょう?」
「……小説、読む?」
「アリがね、小説を書いたんだ。スゴいんだよ!」
「しょうせつって、なに?」
「小説ってのは、フィクションで〜 え〜っと、実際の本当にあった話じゃなくて…… なんて言えば良いんだろう……」
「……本当じゃないお話……」
「ウソのおはなし? ウソはいけないんだよ! ママにおこられるんだよ」
困った。小説を知らない人に、小説が何かって伝えるの、難しいよ。
ボク、今日は困ってばっかり……
「えっと、メイは、ユメ見たことあるよね?」
「今日のユメはね、メタがすっごいおならしたの。それがとってもくさくってね……」
えっ……なにそれ……
ちょっと、アリ、どうしてボクと距離とって、手であおいでるの?
ボク、臭く無いよ。メイのユメだよ!
「ボクね、お尻が無いから、おならしないんだよ」
「ほんと?!」
メイがボクを持ち上げて、興味津々で帽子の裏側を見ているよ。
「ほんとに、おしりない! おちんちんもないよ!」
「う、うん…… ボク、実を言うと、男の子か女の子か、わかんないんだ。どっちだろうね」
子供って無邪気で悪気が無いから残酷……
もしも、どっちかあったとしたら、そんなマジマジと見られたら、お嫁に行けなくなるところだよ……
無くて良かった。
話を戻さなくっちゃだ。
「メイ、ユメってさ、ウソじゃないけれど、本当のコトでも無いでしょ」
「うん。ユメのはなしをしても、ママにおこられないよ。メタのおならのはなし、すっごいわらってた」
そこは、怒って欲しかったなぁ…… 笑うとかひどい……
「小説はね、本当の話じゃないけれど、お母さんに怒られない、楽しい話なんだよ」
「……ほら、アリが書いて、本にした……」
「すごいー このごほん、アリがつくったの?」
「……お話、だけ……」
メイは、すっごい驚いてる。全身使って、ぴょんぴょんしながら、驚いてる。
驚きのベテランだ。
アリも、この驚き方を参考にしたほうが良いよ!
ツインテールのゆれ具合とか、スカートがめくれて下着みえちゃってるとか。
この作品がマンガやアニメだったら、ロリコンの餌食になるところだったよ!
「どんなおはなし? メタがおならするの?」
「ボクはどんだけお芋を食べたことになってるの?!」
「……冒険者のお話……」
「ぼうけんしゃ!! メイよみたい!」
やっぱり冒険者は人気なんだね。ボクのおならより人気で良かった。
読んでくれてありがとうございます。
テンポ遅いけれど、書いてたら、長くなっちゃったので、分割しまいした。
一話の分量としては、このくらいが、いいのかな?
明日、はやめに続きをアップ出来そうです。
どうか、少しでも面白いと思ったら、ブックマークや評価、感想コメントをしてください。
とってもはげみになります。
また、誤字脱字、文章の書き方が変だ等ありましたら、ご教示ください。
よろしくお願いします。
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