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闇夜に蠢く挑戦状  作者: 大和ラカ
第四章 悲嘆に蠢く狂願
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もうすぐ

 ナースステーションで手当てをしてもらうと俺と冬月は応接室へと向かっていた。

 ひとまず影崎の件は伏せておくことにした。

 冬月は影崎の態度が気に食わないらしいため、さっき起きた話をすれば間違いなく報告するだろう。

 影崎に機会を与えたんだ、俺がその機会を無くしてしまってはどうしようも無い。


「……先輩、本当に大丈夫ですか?」


「あぁ、大丈夫だ。それよりもさっきまでの捜査の状況を共有しないといけないだろ。俺の方も多少進展があったからな」


「そうなんですね。先に少し言っておくと金子白愛、相当やばいと思いますね」


「どういうことだ?」


「とりあえずあまり聞かれない方がいいので。もうすぐ応接室ですし」


 冬月の発言が気になるが余り情報が漏洩するのも良くない。

 少し歩いていくと応接室へと辿り着き、部屋のソファに腰を下ろした。


「さて、それでそっちは何があったんだ?」


「はい。まずは電話でも言ったように金子は魚川商店街に出入りしていました。金子は車で通勤しているくらいの距離で、家の近所には大型の商業施設もあるのでわざわざ商店街に行く理由というのはほとんど無いと思われます」


「定期的に商店街に出入りしてたのか?」


「定期的……というよりは仙道と一緒によくいるのを見かけたって言う店の人がいたので」


 仙道と金子は深い接点があるようだ。

 だが商店街に何があるというんだろう?


「他にも『もうすぐ息子と夫に会える』と言っていたという話も聞きましたね」


「待て、金子の家族は事故で他界してるはずだ。それなのにもうすぐ会えるってどういう……」


 この時ふとあることを思い出し、目を見開いた。

 あの社で見た子どもの描いた母親の絵。

 あれはきっと金子の息子が描いたものなんだろう。

 そして、金子の発言で『最近知人のおかげで毎日が凄い楽しくなったんですよ』というのは、何かしらかの方法で息子と夫に再開できるから……


「先輩? どうかしましたか?」


「……連続殺人に関係あるのか分からないが金子は何かしらかの方法で息子たちに会えるからあんなに機嫌がいい様子だったんじゃないか?」


「で、でももうこの世にいないですし……隼先輩もしかして……?」


「あぁ、この世の道理を無視できる方法があるなら1つ思いつくだよ」


「……魔術、ですか」


 固唾を飲み顔が強ばった冬月だが直ぐに深呼吸して落ち着きを取り戻した。

 だが、その表情はまだ少し緊迫した様子であり、どこか恐怖すら感じているように見える。


「恐らくな。あの本を読みたいところではあるがこんな所に持ってこれるものでもないし……」


「そうですね……でもそんなこと出来るんでしょうか? 死んだ人を蘇らせるなんて」


「さぁな。できるから嬉しそうに、楽しそうにしてる。何かしらかの方法はあるんだろ」


 何か手がかりになるような事は無いだろうか……

 そんなことを考えているとどこかから視線を感じた。

 誰かがこちらの様子を伺っているような、監視されているような、曖昧ではあるがそのような視線を感じる。


 次の瞬間、磨りガラス越しに人影がいるのを視界に捉えた。

水曜、金曜と更新できず大変申し訳ありませんでした

現在仕事の方が非常に忙しく執筆の時間があまり取れていない状況なことをご理解いただきたいです。

来週の金曜日で会社が年末休みに入るためまた更新頻度を戻すことが出来ると思います。

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