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闇夜に蠢く挑戦状  作者: 大和ラカ
第四章 悲嘆に蠢く狂願
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行き詰まり

「桂木いるか?」


 資料室の扉を開き、資料を大量に広げている桂木が呆れた表情でこちらを見た。


「山川君……いるに決まってるでしょ。誰かさんが調べろって言ったんだから」


「悪かったな。それで、何か分かったか?」


 パタリと資料を閉じ、小さく1回深呼吸すると俺に向きなる。

 桂木の顔からは疲れが見て取れる。

 よっぽど資料探しを頑張っていたのだろう。


「まず結論を言うと全員訳ありね。影崎君に言われてたものとあなたが指示した物を照合すると仙道萌以外の3人は合致したわ」


「待て、全員って言ったのに合致したのが3人はってのはどういう事だ」


 そう言って話している桂木の前に腰を下ろした。

 桂木は小さくため息を着くと軽く睨んできた。


「人の話はちゃんと最後まで聞きなさい。あくまで影崎君の情報と一致しただけよ。仙道萌に関しては経歴を見てよ」


「経歴?」


「これを見て」


 そう言って渡されたのは1冊のファイルだ。

 タイトルには魚川総合病院事件簿と書かれている。


 その中の付箋が貼られているページに仙道萌の文字が見えた。

 読んでみると彼女はずっと病院に勤めていた訳では無いみたいだ。

 それもつい1年前に縁もゆかりも無い魚川総合病院に転勤してきたとの事だ。


「これの何が気になったんだ?」


「そこだけじゃないわ。他にも彼女の交友関係よ」


 桂木が指を指した所を見るとそこには2人の名前があった。

 金子白愛と吉木典子の2人の名前がそこに書かれていた。


「この2人と仲がいいらしいのよ。しかも2人はこの1年で問題を抱えた。その時に2人それぞれ支えていたのが仙道萌だったとしたら」


「なるほど……それなら合致するな。それに吉木は仙道から薬を貰ったと言ってたな」


「ということは余計に怪しくなるわね」


「でも金子はどうだ。薬を使ったなんて言ってなかったが」


「何か別のアクションがあったのじゃないかしら?」


 金子との面談の話を思い出すと、確か最近楽しくなったと言っていた。

 それも知人のおかげでと。

 その知人がもしかすると仙道なのか?


 思い出したことにハッとした表情を浮かべていた俺に桂木が問いかけてくる。


「何か思い当たることがあるの?」


「あぁ、金子は知人のおかげで最近楽しいと言ってたな。でも事件に直結しなくないか? 彼女の動機も分からない」


「確かにそうね。被害者のリストも作ったけど仙道萌との接点はなかったわね」


「金子も発言が妙だったしな……吉木は事情聴取の際あまりよく思ってなさそうだったし……」


 考えることが多すぎる。

 不可解な点があるのは4人だが、怪しいのは我孫を除く3人だ。

 俺も桂木も頭を抱え、しばらく資料に目を向けるのだった。


いつも読んでいただきありがとうございます!

来週の投稿ですが、資格試験が来週日曜日にあるためお休みとなる可能性が高いです。

なるべく投稿できるよう努めるつもりですが休む可能性があることをご了承ください。

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