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闇夜に蠢く挑戦状  作者: 大和ラカ
第四章 悲嘆に蠢く狂願
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急な変化

 冬月と別れ、準備を済ませると次々と職員を呼んで行った。

 2時間ほど話を聞いていったがこれといった成果はなかった。


「うーん、夜勤してる人の中にも目撃談がなかったし、どうしたものか……」


 メモを見返して考えていると次の人たちの番となった。

 応接室に5人ほどのナースが入ってきた。


「お時間取らせたしまって申し訳ありません。最近連続して患者さんが亡くなってるということなのですが、何か気になることはありませんでしたか?」


 そう言うも誰も心当たりがないようだ。

 どの看護師に聞いてもこのような反応で、それがずっと続きそろそろ疲れてきた。

 ところがそんな中、1人の看護師が口を開いた。


「あれ、そう言えば最近復帰した我孫さんなんかは凄く元気よね」


「そう言われたらそうね。少し前まで暗かったのに」


「失礼ですが、それはどういうことですか?」


 看護師たちは顔を見合わせ、頷いた後に説明してくれた。


「最近よく夜勤をしてる我孫道子って方がいるんですけど、凄い明るくて患者さんから人気だったんですよ。それが最近急に暗い人になったのでみんなで噂してたんですよ」


 急な態度の変化……

 それは偶然にもこのタイミングで乗り越えるきっかけが出来たとか?

 それとも事件と何か関係あるのか?


「そうですか、ありがとうございます。本人にも確認してみます」


 そう言うと看護師たちは仕事に戻った。

 その後、最近態度が変わった人を聞いたところ、夫と息子を事故で亡くし落ち込んだはずが最近急に明るくなった金子白愛、夫に不倫されて情緒不安定になったが最近妙に元気な吉木典子の2人も走査線上に浮上した。


 気がつけば既に2時を回っており、俺と冬月は少し遅れた昼休憩を取る事にし、病院内の食堂に足を運んでいた。

 そのついでに情報の共有をすることとなった。


「先輩の方でもその3人が出てきましたか……」


「そっちでも出てきたのか」


「はい、これだけの時間割いて話聞いたんですからこの3人に絞った方がいいと思いますね」


「そうだな。それじゃあ俺は我孫と金子から話聞くよ」


「わかりました。それでは私は吉木から話を聞けばいいですね」


「よし、なら院長に頼んでくる」


 そう言ってトレーを食堂の返却口に持っていき、院長室に向かった。

 向かってる道中、別の方面で捜査している影崎と新田と出くわした。


「あ、山川先輩。お疲れ様です」


「あぁ、おつかれ。そっちはどうだ?」


 新田が何か言おうとするのを影崎が制し、一本前に出ると険しい顔で俺に迫った。


「そんな呑気に捜査してると直ぐに追い抜かれるぞ」


「お前そんなこと……」


「そんなにやる気ないなら俺が全て請け負ってもいいんだが」


「影崎」


 俺はそう言って影崎を睨みつけると、

「お前がそんなくだらないこと考えて捜査してるなら捜査の邪魔だ。今すぐ捜査チームから降りろ」と言い放った。


 当然、影崎は苛立ちを露わにし、俺の胸ぐらを掴んできた。


「降りるならお前が降りろ。目障りなんだよ、ずっと涼しい顔でいやがって」


 そう言って俺を突き飛ばすとそのまま立ち去った。

 新田は「すみません」とだけ言って影崎について行った。


「……全く。あいつには困ったもんだ」


 俺は目的である院長室に向かうのだった。

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