表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あ、今時ありがちの(察し  作者: うめぇ棒
14/14

召喚前 雪の場合

雪side

「お兄ちゃん、どこに行っちゃったの?雪、寂しいよぉ。あの女はもういないよぉ?だから出ておいでよぉ。お兄ちゃんの居ない世界なんてもう生きてる価値ないよぉ。」


雪は誠二に依存していた。

最初は普通の兄妹だった、あの事件が起こるまでは、、、


5年前にあったテロリストによる銃乱射事件。

その現場に城山兄妹は巻き込まれてしまった。

当時誠二は11歳、雪は10歳。

二人で両親の結婚記念日のプレゼントを買いに来ていた。

そんなときにテロリストが狂ったように叫びながら銃を発砲し始めた。

とっさに誠二は雪を守るように抱きしめた。

そして次の瞬間テロリストが放った二発の銃弾が誠二の背中と肩を貫いた。

運がいいことに銃の口径はかなり小さく、取り回しを重視したものであったので貫通はしなかったが誠二は血を吐いて倒れた。

そのあとすぐに警察によってテロリストは射殺されたが誠二は瀕死だった。

すぐに病院に運ばれ手術を受け、見事成功。

奇跡だった。

しかし誠二は目を覚まさなかった。

雪は自分を責めた。

自分を庇わなければお兄ちゃんはこんなことにならなかったのではないか。

自分がショッピングモールに誘わなければこうはならなかったのではないか。

自分さえいなければお兄ちゃんが傷つくことは無かったのではないか、と。

悩み続けて悩み続けてご飯がのどを通らなくなってから三日たった。

その時だ、誠二が目を覚ました。

雪は泣いた。

もう枯れ果てたと思っていた涙が止まらなかった。

泣きながらごめんなさいごめんなさいといった。

嫌われてしまったのではないか。もう話しかけてくれないんじゃないか。

そんな言葉が頭をよぎった。

しかしそんな雪を抱きしめて誠二はこう言った。

「愛する妹の為だったら命ぐらい簡単にくれてやるよ。だから泣かないでくれ。可愛い顔が台無しだぞ」と。

この日から雪は誠二に対して兄以上の感情を持ち始めた。

そして兄が傷つくことに対して異常なまでの怒りを持つようになった。

しかし生きてる以上少なからず傷付くことはある。

そのうち雪にこんな考えが浮かんだ。

自分の部屋に閉じ込めていれば傷付くことはないんじゃないか、と。

その考えは日を追うごとに徐々に大きくなっていき、いつしかその考えは独占欲に形を変えていった。

しかし誠二には彼女がいた。

雪には邪魔者でしかなかった。

そんなある日兄が落ち込んで帰ってきた。

話を聞くと彼女に浮気をされたらしい。

雪は歓喜した。

これで邪魔者は居なくなった。

しかしまた邪魔者が出来るんじゃないか、ならいっそのこと閉じ込めてしまおう。

そう思い実行しようとしたその日誠二たちが消えた。

雪は寝込んだ。

またいなくなってしまうの?

そう思うと手足が震えた。

そんな時に雪を温かい光が包んだ。

この光に身を任せていれば兄に会える。そんな気がした。

「あぁ、今そっちに行くよ。お兄ちゃん♡」


こうしてこの世界から雪は消えていった。


sideout



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


佐藤裕也 Lv1


職業 召喚者


M 25000

A 100

D 150

MA 250

MD 100

S 200

L 30


ユニークスキル

勇者特典「勇者召喚ゆうしゃしょうかん


スキル

格闘術 Lv3


称号

死神の大親友

希望を呼び込むもの

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ