召喚前 三月の場合
side三月
城山君が居なくなってから三日たった。
最後に合ったのは4日前、従弟と買い物をしていたら城山君と鉢合わせた。
そこでちょっとしたいたずら心が芽生えて従弟と恋人つなぎをしてみた。
城山君がちょっとでも嫉妬してくれたらいいなぁと思ってやったのだが結果は最悪。
城山君は泣きながら私にこう言った。
「お幸せに、さようなら。」
最初は訳が分からなかった。
でも私が告白した後に言われた言葉を思い出した。
「浮気だけは駄目だぞ?余程のことがなけりゃあ俺から別れることは無いだろうが、浮気してることが分かった瞬間に別れよう。そうなった後は二度と関わらないでくれ。それでもいいなら、こんな俺でいいなら、俺と付き合って下さい」
あぁ、やってしまった。
そう思った。
しかし相手は従弟、話せばわかるって思ってた。
でも現実は甘くなかった。
電話は出ない、ラインは未読、直接家に行くしかないと思った。
しかし城山君は出てくれなかった。
代わりに妹さんが出てきた。
私は妹さんに頼んだ。
「城山君に会わせてくれませんか」
しかし妹さんはこう言った。
「お兄ちゃんをまだ傷つける気ですか?さっさと帰ってください”元”恋人さん。」
そしてもう一言今度はニタァっとゾッとする笑みを浮かべて
「恋人ごっこ、お疲れ様でーすw」
そう言った。
何とか恋人に戻れないだろうか、そうだ、城山君には親友がいたはず。
急いでその子に電話をした。
あれは従弟だったこと、まだ城山君が好きなこと、私の思いの丈。
全部全部ゼンブぜんぶ伝えた。
親友君は一言
「りょ、了解だ」
そう言った。
しかし翌日城山君たちは皆消えてしまった。
私は絶望した。
もう会えない?話せない?触れられない?こんなに愛してるのに?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
その次の日
私は学校を休んだ。
城山君の居ない世界なんている意味が無い、いっそ死んじゃえば会えるかな?そう思ってた。
昨日
学校の友達から一本の電話が入った。
消えた人たちがほとんど帰ってきたらしい!
しかし親友君と城山君は居なかった。
より深い絶望に打ちひしがれた。
もう死ぬしかない、そう思った。
そして今。
超高層ビルからの落下中物凄い光に包まれて意識を消した。
待っててね城山君。いつか必ず会いに行くよ。だぁいすき♡
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