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第十二話「ドラゴン怒りの特攻! 臭いものには蓋しちゃおうぜ!」③

 そんな訳で、ダニオを始末した私は、とりあえず着替えた。

 

 全く油断も隙もなかった……よりによって、ダニオなんかにガン見されるなんて……ううっ、気持ち悪い……最悪な気分だ。

 

 まぁ、着の身着のままで直行しちゃった私も悪いけど……あんなスケスケネグリジェで変態の目の前に出るなんて、誘ってるようなものだった……気をつけよう。

 

 こっちを見ていたリリエンヌと目が合うと、何故かホッペを膨らまされて、お怒りアピールをされてしまう……何故?

 

「ロゼさん、約束が違います! ダニオ様からは身を引くと言ってたじゃないですか! それにすぐに暴力に訴えるなんてヒドすぎます!」


「……あのさ、今、私思い切りセクハラされたんだけどさ……見て、解かんなかった?」


「……あんなの普通じゃないですか……うらやまけしからんって言うらしいです!」


「解った解った……今後気をつけますってば……そんな事より、このダンジョン……攻撃されてるって話だけど、状況はどうなの?」


「んと……良くないですね……たった今、5層のギャンダモーとギャンタンカーが突破されちゃいました」


 なんか懐かしい名前が出てきた。

 そういや、エストと出会ったのってアイツと戦ってるとこに助太刀したんだっけ。

 

 モニターを見ると、無残にもドロドロに溶けかけたギャンダモーが紫のドラゴンに頭を食いちぎられる所だった。

 

 うわっ……エゲツない……こんなのとマトモに戦うとか、気が進まない。

 戦うとしたら、遠距離戦かな……。

 

 そんな風に攻略法を考えているうちに、ドラゴンが転移門へ近づき次の階層へ向かおうする。

 けれども、転移門へと一歩踏み出そうとした瞬間。

 モニターが真っ赤になって、ブラックアウトする。

 

「くっくっく……油断大敵、勝ったと思った瞬間こそが一番の好機なんだお……と言っても、たった今、設置したばっかの超絶アトミック地雷の遠隔起爆……こんなもん、対処のしようもないっしょ! 冒険者相手にこんな手使ったら、詐欺だけど……純粋に侵入者排除って事なら、俺氏容赦しないお!」


 振り向くと変なドクロマークの付いたボタンを片手にニヤニヤ笑うダニオがいた。

 ……もう復活してるとか……あり得ん……割と本気で蹴ったんだけど……。

 

 ダンジョンマップ上のドラゴンを示すマーカーが赤く点滅中。

 モニター映像が復旧すると、転移門の前で下半身を失って虫の息のドラゴンがいた。

 

「お、いい感じで虫の息だお? よしよし! 無礼な闖入者に一言言ってやろうじゃないの……リリエンヌ、音声を繋ぐのだお!」


「あ、はい……どうぞ」


「むっはーっ! ベルダラキオちゃーん、気分はどうだお? 油断しちゃったね! さっきは勝手に落とし穴に落っこちて死ぬとか超面白かったけど、今度は地雷にふっとばされて半分コ……もうすぐ、二回目の死亡なんだけど! 気分はどう? 死ぬの? 馬鹿なの?」


「ひ、卑劣な手を使いよって……だが、これで勝ったと思うな! さっさとトドメを刺せばいい……だが、我は決して諦めんぞ……貴様をこの手で引き裂くまではな!」


「んー? それが敢えて、トドメは刺さないんだお……そのまま、ゆっくり時間をかけて死ぬがよい! ドラゴンって半分になっても死なないとかすっごいねー! でも、むしろ半分になっても死ねないとか、これはお気の毒にって言うべきだなぁ……」


「き、貴様っ! 貴様に誇りはないのか! 敵へ敬意を払う……そんな当たり前の事すら理解せぬのか!」


「ああん? 俺氏が愛するのは幼き美少女のみっ! その他大勢はどうでもいいんだお……。お前なんかマジでどうでもいい……もう帰ってウンコして寝ろ! それか、死ぬまでそこで喚いてればいいお! どうせ死ねば戻れるんでしょ……そんなん誰が手伝うかっての。

どっちにせよ、貴様の命運は後24時間だお! 魔王様がお前のお家を吹き飛ばしに向かってるんだお……ダンジョン、破壊されても、まだそんな強気を言えるのかな? って言うか、お前デカイ事言ってたけど、無理っぽくね? 落とし穴ハマって墜落死するし、こんなチープな罠で死にかけてるくらいだし……お前をバラバラにしてやるぅ! とか出来もしないこと言ってないで、少しは頭使って対策考えないと! そこでじっくりと俺氏に楯突いた事を後悔するがいいぞ! ヌワーハッハッハ!」


 ……汚いなダニオ、さすがダニオきたない。

 

 モニターの向こうで七転八倒してもがき苦しむドラゴン……何か喚いてるけど、ダニオはあくびしながら、聞き流す。

 相手にする気すら無いらしい……これは酷い。

 

 けれども、ドラゴンの苦しみは唐突に終わることになる。

 4人組の赤、青、黄色、緑の鎧武者……先頭の赤いのがドラゴンの首を切り落とす。

 

「……我らが主君、ベルダラキオ殿……介錯つかまつった故、ひとまず居城にてゆっくりお休みくだされ……後は我ら灼熱の塔、守護者四天王 死解武者四人衆にお任せあれ……塔の最深部にて吉報を待つが良かろう!」


 ドラゴンの身体がすぅっと消えると、四人の武者が声を揃えて大音声を発する。

 

「ウラガンマスターよ! 聞いておるな! これより我ら四天王、貴様の元へ進軍を開始する! 首を洗って待っておれ! 総員抜刀! 突撃ッ!」


 そう言って、一斉に刀を抜いて転移門を潜っていく。

 ……ダニオは……リリエンヌと戯れてて、聞いちゃいない。

 

 なるほど、相手にとって不足なし、どうやら私達の出番のようだった!


敢えて言おう、ダニオはカスであると。(笑)

そんな訳で、ロゼたんの出番です。


ロゼたん、基本的に戦闘狂なので、こう言うのはノリノリです。


9/10

全話の内容修正に伴い微修正。

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