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VRMMOを相棒と冒険する。

VRMMOを相棒と冒険する。~選べない俺の受難~

作者: 金鳳花

アホな話を書いてしまった……

彼の熱い思いを感じて下さい。

ファンタジー系VRMMO“幻想世界”


あなたの理想が実現する!

唯一無二の相棒と幻想世界を冒険しよう!


このキャッチコピーに惹かれた俺は、全力でバイトした。



***



 課金するために、バイトして出来るだけお金貯めた。


 いいか?俺よ。

 お金は無限じゃない。有限なんだ!



 迷うなぁ。

 これから長い間付き合う相棒だ。

 人型も獣型もどちらも捨てがたいな。

 ん?


 どうやら相棒を作成するときに、作成一時保存機能というのがあるらしい。

 これは、嬉しい機能だな。


 最大5つまで、作成した相棒を一時的に保存出来る。

 そしてその中から、一番気に入った相棒を正式作成すればいいみたいだ。

 課金したなら課金の合計額も表示されるらしい。

 迷っている俺には天の助けだ。



 まずは獣型でやってみるかぁ。

 獣型の動物シリーズ。

 犬、猫、鳥、猿……

 うーん、俺、猫も好きだが、犬派なんだよな。

 よし、犬で。


 うぉ!犬の種類がズラリ!

 成る程……ベースを選んでから、カラーリングとかをいじれるのか。

 あぁ!! 狼もある!

 狼いいなぁ。

 よっしゃ、最初は狼いくか!

 狼を選択すると、ポン!と音をたてて、目の前に子狼が出てきた。


「クゥン」


 ふぉぉ!かわええ!尻尾振ってる~!!

 色は灰色。手足は太いから、大きくなりそう。

 黒々とした瞳でこちらを見上げてくる。

 ヤバい、これよくね?


 えー、課金項目は……

 色、大きさ、声……毛皮。

 ……毛皮!?

 なにコレ、ヤバくね!?

 どらどら……硬めから柔らかめまで自由自在!!

 うぉぉぉ!も、モフーーー!!!


「キャン!?」


 モフモフモフモフモフモフモ…………



*しばらくお待ちください*



 はぁはぁ、魔性の毛皮だった……。


 危ない危ない。

 気を取り直して、次だ次!

 あ、保存しとかなきゃ。



 次はとっても気になる……虫シリーズ。

 蟻、蜂、蝶、蝿、蟷螂……甲虫。


 カブトムシー!!

 もうやだ!どうすんの!?

 カブトムシとか最高じゃん!

 超興奮する!だって、オトコノコだもん。


 そういや先に始めた友達から聞いた情報だと、


『虫シリーズってさぁ、……進化するんだぜ?』って言われたぁぁぁ!!


 え?どうすんの?え?超困る。

 落ち着け俺……とりあえず、カブトムシを一時保存だ!


 獣型やべぇな……今度は人型にすっか。



 えー、まずは性別選択か……。女でしょ。

 次は身長。高めで。

 次……!?……なん……だと!?

 課金でBWHが設定出来る!?

 なんでこのゲームは全年齢なんだぁぁあ!!


 くぅ!仕方ない!!

 俺の夢を詰め込むぞ。



 髪は黒髪ストレートロング。少し潤んだ瞳。

 肌の白さに対して熟れた林檎のような赤い唇。

 もちろん、ボンキュボン。

 妖艶なお姉様の出来上がりだ!


Q.美人なお姉さんは好きですか?

A.好きです!!


 関係性は……

 友人、家族、幼馴染み……主従。主従!?

 主従項目の中に、うぉぉメイドがあるぅ!!

 メイドさぁん! あ、値段高い!!!(泣)


 一時保存!!



 よしよし。

 次は真逆をいくか。

 身長は低めの、銀髪緋眼。

 吸血姫っぽい感じで。


 あ!?課金項目に喋り方がある!

 なんで気がつかなったんだ!

 いっぱいあるな……。

 サンプルボイスもある!

 ポチっとな。


『妾になんの用じゃ?』

 うぉぉ!気位が高い感じ!

 ツンな感じ!よかよか!


『おにいちゃん?』

 はいはいお兄ちゃんですよ!

 舌っ足らずな感じがグッドーー!!


『あ……あの、あの』

 気弱っ子!俺が守ってやりてぇ!!


 はぁ、はぁ。どれもこれも破壊力が高かったな……。



 最後の1枠はどうすっかなあ。

 あ、そういやさっき関係性に『幼馴染み』があったな……。

 うし。コンセプト“優しい幼馴染み”だ!


 まず、顔は優しげな感じで、芯の強そうな瞳。

 色はどうしよ。

 黒、茶、水色……うーん。スタンダード?に金髪碧眼にしよう。


 ……天使だ。

 こんな幼馴染みがいたら、俺、何でもできそう!



 ここまできて、ハタと俺は気がついた。


 この子達の中から正式な相棒を選ぶの!?


 気づけよ俺ぇぇええ!!!


 迷っていた俺はこれ幸いにと5つ作ったが、もともと迷ってたんだから、選べるわけがない!!


 どうするの?

 どうするの!?



読んで頂きありがとうございました。


ひたすら迷う彼の話。

結局どれを選んだのか……。


    狼:「クゥンクゥン」

カブトムシ:「……」

  メイド:「ご主人様のお心のままに」

 銀髪ロリ:「……待ってるから」

 幼馴染み:「あなたのペースでいいんだよ?」


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