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『次元邂逅』

約1年前(西暦2090年)に南極圏で観測された巨大な空間亀裂現象によって発生した次元の裂け目の出現と、そこから現れた未知の勢力との邂逅である。

邂逅とは言っても、人類にとっては最悪のものである。

一部の国は未知の勢力とコンタクトを取ろうと試みるも、その使節団は1人の生存者も残さずに壊滅。

その事実に各国は南極圏に現れた勢力を(当時はまだ信じがたい事実ではあったものの)異次元からの侵略者と結論付け、南極圏に向けて軍の派遣を決定した。

しかし、結果から言えば地球側の軍事戦力は惨敗。

その理由は圧倒的な技術力の差であると言われているが、その詳細は依然として不明である。

ただ、緒戦を生き残った数少ない兵士の話によれば、敵は大きくても戦艦クラス(ニミッツ級航空母艦に匹敵)、小さくとも人間大(約2、3m程度)に多種多様な生物の特徴を持ち合わせ、各部位が機械や兵器と化しており、その兵器からは光学兵器と思われる攻撃を放ったり、こちら側の攻撃はまるで見えない壁にでも守られているかのように敵の眼前で制止したり爆発したりして大したダメージを与えられず、さらには不可解な突風や地震などが何の予兆もなく発生して味方同士の攻撃で撃沈することもあったという。

また、この『次元邂逅』という言葉は今日(こんにち)では以上の事柄を総じた名称と化している。



『サイバネティック・キメラズ』

次元邂逅によって開いた次元の裂け目から現れた謎の軍勢。

一般的な通称は『キメラ』、日本やアジア地域では『合成機獣』とも呼称されている。

その名が示す通り、様々な生物の能力を掛け合わせた上で機械化手術を施されている。

また、サイバネティック・キメラズ側の先兵の個々の戦闘能力は地球側の現行兵器よりも遥かに高い技術力によって数世代も先を進んでいるとされており、現行兵器では全くと言っていいほど通用しないことが次元開戦直後に発覚している。

次元の裂け目が開いた南極を拠点に活動しており、現在は南アメリカ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸の三大陸への侵攻を行っている。



『次元開戦』

次元邂逅を境に世界各国で勃発する異次元からの侵略者『サイバネティック・キメラズ』との世界的規模の戦争を表している。

現在の主な戦場は南アメリカ大陸、アフリカ大陸、オーストラリア大陸の三大陸となっているが、いずれも劣勢を強いられており、そう遠くない未来にはユーラシア大陸や北アメリカ大陸への侵攻も始まると推測されている(実際は時間の問題であろうが…)。



七星町(しちせいちょう)

日本地図の中心くらいの位置にある町。

周りを自然に囲まれていながら都会的な街模様であり、その中心には黒鋼学園が点在している。

黒鋼学園を中心に北は都市部、南は住宅街、東と西は繁華街となっている。

また、学園の構造に配慮して東側はショッピングモールやゲームセンターなど若者向けの設備や店舗が多く、逆に西側は居酒屋や専門販売店など大人向けの設備や店舗が多い。

都市部は主に市役所や警察署、病院などの国に属する機関が多く点在している。



七帝族(しちていぞく)

七星町を陰ながら支配していると言われる集団の総称。

古くからこの土地を支配してきた七つの家を指し、それぞれ『大神』、『白雪』、『祖ヶ原』、『竜胆』、『帝崎』、『鬼島』、『紅蓮』と呼ばれる家系で構成されている。

元々は一つの大きな家だったが、彼らが古くから祀る存在が複数の姿を持つことから七人の兄弟姉妹が生まれたことを機にその子達を当主に据えた新たな七つの家として分裂したと言われている。

分裂したとは言え、同じ存在を祀る家系なのでこれといったいざこざもなく、現在まで良好な関係を築いている。

七星町内ではいずれの家も強い発言力を有している。

ちなみに分裂前の家の名が『七帝』だから今の七帝族と呼ばれるようになったとも言われているが、真偽のほどは不明である。



黒鋼学園(くろがねがくえん)

七星町の中心にあるマンモス校。

幼稚園、初等部、中等部、高等部をエスカレーター式で進学できることから交友関係の場が広く、そういった繋がりを重視した指導が行われているのが特徴。

東側から西側に向かって幼稚園、初等部、中等部、高等部の順に専用の校舎が立ち並んでおり、パッと見は住宅街のマンションのようにも見える。

特別教室は北側に専用の校舎を建てており、高等部は第一、中等部は第二、初等部高学年は第三というように使用出来る特別教室が区別されている。

南側には広大なグラウンドがあり、授業での用途に応じて設備が地下から現れるようになっている。

また、部活は高等部と中等部、初等部高学年での協同化が行われており、練習内容や練習量は異なるものの基本的には一緒に活動しており、高等部の先輩が後輩達の面倒を見ることも珍しい光景ではない。

そのためか、対外試合では好成績を残すことも多い。

七星町に住む住民なら必ず通っており、町を出ない限りは学園での関係がそのまま続くことも珍しくない程である。

この学園の建設には七帝族が深く関わっており、現在の学園長、及び理事のほとんどは七帝族の出身者で固められている。



『SMPT』

誰もが持っている小型端末の総称。

正式名称『スマートマルチポータブルツール』。

これは携帯電話、財布(電子マネー)、ネットワークへの接続、赤外線通信など様々な用途で使用されており、生活必需品の一つに数えられている。

形状はパッド型や指輪型、イヤリング型、ネックレス型など様々なものがある他、機能も音声入力や投影型ディスプレイの実装などかなり充実している。

ちなみに一番多く使われているのは腕時計型やブレスレット型など腕に装着するタイプが主流となっている。

また、人によっては複数所持している場合もある。



PANZER(パンツァー) DRIVE(ドライブ)

次元邂逅より2年前から流行し始めた体感型ヴァーチャルリアリティゲーム。

通称『パンドラ』。

これはセンサーの張り巡らされた専用の個室に入り、HMDとヘッドバンド型のヘッドフォンを組み合わせたバイザー、運動感知センサーを内蔵したOFG(オープンフィンガーグローブ)とアンクルバンドを装備することでパンドラ・ネットワーク内に作り出した仮想空間に存在するアバターを自分の体のように自由に操作する事が出来る。

それを利用した一対一の対戦やバトルロワイヤルで人気を博している他、観戦やコミュニケーションもその人気に拍車を掛けている。

バトルに参加する場合、最初はパンドラ・インダストリーから好きな装備を貸し出してもらい、その装備を使ってバトルに勝利することでバトルポイントを稼ぎ、ある程度ポイントが貯まったら自分の好きな装備やアイテムを購入する事が出来る。

ちなみに観戦専門のプレイヤーは観戦するバトルの勝利を予想し、それを当てることでバトルポイントを得ることが出来る。

また、一般的な民間ネットワークとは別に独自のネットワーク『パンドラ・ネットワーク』を構築しており、それによって仮想空間を作り出したり、独自の情報伝達を可能にしている。

キメラ襲来後、このネットワークの情報が南半球側での情報源となりつつある。



『パンドラ・インダストリー』

『PANZER DRIVE』を開発した企業で、本社は日本にある。

『PANZER DRIVE』によってそれなりの利益は得ており、各大陸(北極と南極は除く)に最低でも支部が一つずつ存在しているが、キメラ襲来によって世界支部の幾つかを失ってしまう。

パンドラ内の装備やアイテムの開発も当然行っており、それは現存兵器から架空の兵装まで様々な種類が揃っている。



『魔素』

正式名『魔力素粒子』。

サイバネティック・キメラズが兵器転用しているというエネルギーの名称。

理論上、地球の大気中にも存在すると言われているが、未だ地球側にはその利用法や活用法といった技術は確立されていない。

また、地球側では『マナ』や『魔力』とも呼称されており、古くから伝承などに記録が残っている『魔法』を扱うために必要な要素としても有名である。

しかし、次元開戦以降、サイバネティック・キメラズの使用する戦術の一つに現代科学では解明出来ない不可思議なものであり、これらの事象を『魔法戦術』、通称『魔術』と呼称するようになった。



『魔力石』

大気中の魔素を特殊な技法によって精製されるエネルギー結晶体。

サイバネティック・キメラズが使用している兵器のエネルギー源として活用されており、一種の消耗品としての意味合いが強い代物でもある。

しかし、たかが消耗品として扱うには魔力石一個のエネルギー量が非常に高く、その内包したエネルギー量は原子力発電によって得られる電力の約半日から三日のエネルギーを有すると言われている。

エネルギー量にばらつきがあるのは魔力石にも純度があり、それによって内包するエネルギー量も変化しているらしく、最上級ともなれば半永久的なエネルギー源にもなりうるらしい(但し、実証はされていないので、眉唾物として扱われている事が多い)。



『魔術』

正式名称『魔法戦術』。

サイバネティック・キメラズが用いる戦術の一つ。

これは魔力石を複数個消費することで発動させる人為的に発生させる不可思議な現象を指し、便宜上、地球側はこれを『魔法』と呼称している。

また、魔力石を大量消費することで通常とは比較にならない程の大規模且つ広範囲で効果を発揮する魔法を発動することが可能であるが、そのためには高度な演算能力やそれだけの規模のものを制御し扱える技能が必要不可欠である。

これら魔法を用いた戦術を一纏めにしたのが『魔法戦術』であり、その種類は多岐に渡る。

現在、地球側が確認している魔法戦術は『射撃戦用複合型』、『近接用白兵戦型』、『自然属性干渉型』、『都市戦用広域殲滅型』の四種であるが、それ以上の種類があると推測されている。



『射撃戦用複合型』

魔法戦術の一つ。

その名が示す通り、様々な射撃攻撃に特化した魔術であり、サイバネティック・キメラズの多くが使用している。

また、この魔術の特徴としては武器や魔法陣を用いての射撃行為、もしくは口内部や爪の先端、尾の先端などから放つといった発動の多様性から個体別に持つ特性に合わせた射撃能力を保持しており、中には人体や地形、空間などに作用する効果を持つ魔法もある。

現在確認されている種類は単発型、連射型、砲撃型、誘導型、弾幕型、オールレンジ型の6種。

単発型は一発一発が安定した威力と出力を維持したままの射撃が可能で、散弾や貫通などの派生魔法にも使用出来る汎用性を備えている。

連射型は威力を抑える代わりに弾数を増やして近距離での使用も視野に入れた魔法で、近接用白兵戦型と併用して扱う個体も多い。

砲撃型は威力を重視した魔法光線を放つ後衛魔法だが、個体によって様々なバリエーションがあり、単発型や連射型に次いで多く使用されている。

誘導型は狙った目標を追い続ける追尾能力に長けている他、単発型や砲撃型と絡めて使用する個体も少なからずいる。

弾幕型は対迎撃用の超小型魔法弾を面上に展開する事に長けている。

オールレンジ型は全方位に対して魔法弾を展開し、それらを制御して複数の目標を相手に様々な動作を行ったり作戦区域内の敵陣地を制圧すること等、対多戦術に主眼を置いている。



『近接用白兵戦型』

魔法戦術の一つ。

その名が示す通り、近接戦闘に特化した魔術であり、特に白兵戦に強い肉食系動物を姿に持つ個体の多くが使用する傾向にあるが、その他にも近接攻撃を得意としている動物種や昆虫種も使用している。

また、この魔術の特徴としては何らかの動作を行うことで発動し、その近接攻撃に最も適した魔法の使用や特殊効果の付加など、近距離で効果を発揮する魔法との相性が良い。

現在確認されている種類は斬撃型、刺突型、打撃型、爪撃型、咬撃型、突撃型の6種。

斬撃型は刀剣類や刃を持つ個体が使用することが多く、斬る動作に合わせた魔法を発動することに長けている。

刺突型は(くちばし)や前脚、尻尾などによる突く動作に合わせた魔法を発動することに長けている。

打撃型は前脚や後ろ脚、尻尾などによる打撃動作に合わせた魔法を発動することに長けている。

爪撃型は爪を持つ個体が使用することが多く、引っ掻く動作に合わせた魔法を発動する事に長けている。

咬撃型は牙を持つ個体が使用することが多く、噛み付く動作に合わせた魔法を発動することに長けている。

突撃型は体全体を用いた体当たりを行使する動作に合わせた魔法を発動することに長けている。



『自然属性干渉型』

魔法戦術の一つ。

その名が示す通り、自然現象を人為的に発生させることに特化した魔術であり、火、水、風、土の四大元素を含めて雷、氷、光、重力、金(金属)、緑(植物)といった自然界に属する属性を扱う事に長けている。

また、この魔法を応用することで地震や台風、竜巻、津波、火山の噴火などの自然災害を人為的に引き起こすことも可能であるため、別名『災害魔法』とも呼ばれている。



『都市戦用広域殲滅型』

魔法戦術の一つ。

その名が示す通り、都市を攻撃目標として見据えた魔術であり、その威力は都市一つを確実に壊滅的な被害を与える事が出来る程である。

しかし、この魔法を扱うには大量の魔力石、高度な演算能力、それを扱うだけの制御能力が必要となり、現在発動された大規模魔法はそれぞれの大陸で1回ずつ、計3回が確認されている。

いずれも都市部に壊滅的な被害を出し、そこに住んでいた住民も大半が魔法発動の余波や建築物の倒壊などによって重傷を負い、そこへ攻め込んできたキメラ達の攻撃によって多くの人々が犠牲になっている。



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