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結末


今日は何かをする気分になれなかった。


宿にずっといたのは覚えているが何をしていたのか思い出せない



ずっと考え事をしていたのか。


ただ、ボーっとしていたのか分からないが


気付けば夜になっていた



俺の気分はこんなにも落ち込んでいるのに

外からは祭囃子や人々の騒ぎ声が聞こえる


とても楽しそうだ。




今日は祭りの日でもう夜である。



一昨日に決めた日と時間だ。



「行かなくちゃ」





宿を出たが

足は鉄球が繋がれているように重かった。


頭の中はやるか、やらないか

そんな二択がグルグルと回っていた。

夢のことが常に脳を占拠しまともに思考が出来ない、答えが永遠に出ない。


だから、考えるのは止めて


取り敢えず見つけよう

やるか、やらないかは親子を見つけてから考えよう。


ゆっくりと人混みの中を進む。


思考を放棄したと言うのに

足の鉄球はより重たくなった。






近くから少女の声が聞こえた


恐る恐る声の方向に近づき

顔を見れば


全然違う親子だった


それもそうか

祭りなんだから親子くらい沢山居るか




それから

何度か別の親子に引っかかるが


ついに


「見つけた」



少し前に親子が居る


夢に出てきた少女が

五年探し続けた男が居る。




少女は純粋な笑顔で

男は教会で見せたような優しい笑みを浮かべている


どちらもとても楽しそうだ。




体の何処かが『もうやめようと』訴える


「…」


だけど、だけど、それでいいのだろうか?





『復讐なんて辞めて、あの二人みたいに幸せになろう』


なれるだろうかここで辞めて、幸せになれるだろうか?


『こんなに遠くまで来たんだ、きっと面白いものが沢山あるはずだ』


辞めるのか? こんなに遠くまで来ておいて


『ここで止まって、反対側に行こう、そうすれば遠いかもしれないけどきっと光に着くはずだ!』


でも、でも、でも、でもでもでも




黒く形容のしがたい泥のような感情が漏れ出す






「俺はもう止まれないんだぁ!!」



冷たく感じる銀色の刃を取り出し



敵の元へと走る


足の鉄球はもう無くなっていた


祭囃子が人の声がとても遠くに聞こえる。



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