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初恋トレッドミル(検証) プロローグ 誰かの懺悔
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──お前はただあの家を破滅させる毒であればいい。
身内から浴びせられたそんな言葉が、いまだに人生を縛ってやまない。
──お前は毒だ。葛和を破滅させる、埋伏の毒なのだ。
だから待つ。その時を待つ。
この偽証と罪咎にまみれた身を現さねばならない、裏切りの時を。
──お前だけは裏切るまい。
幾度目かもわからない問いかけに、ただうなずきを返す。
うなずいて、自分の意思など関係ないのだと否応なく痛感する。
できることなど何もない。ただこれから自分が裏切らねばならない信頼に、胸の奥がじくりと疼いた。
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