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初まりの始まり その2

 あまり気が進まないが、あの人に頼るしかない。携帯を取り出し職場である事務所に発信する。


「お電話ありがとうございます。こちら女坂探偵事務所の水道真琴と申します」


「真琴さんですか?薬師です。ちょっと急ぎで助けてほしいのですが僕のアパートまで車で来れます?あとホテルの部屋を一室キープしてほしいのですが」


「えっ?薬師くん?お迎えとホテル……わ、わかったわ!十五分で行くから待っててね!」


 最後の「待っててね」とほぼ同時に電話が切れた。

 水道真琴の好意を利用するのは気が引けるが緊急事態だ。一刻も早くこのアパートを離れるのが先決だと考える。

 これからのプランを頭の中で練っているとアパートの前で車の止まる音がした。車のドアが開きアパートの階段をかけ上がってくる音がする。ヒールの音からすると水道真琴だろう……ってまだ十分ほどしかたってないのだけれども。そう思っていると、いつも通り鍵がかかっているはずのトビラが勢いよく開いた。


「おまたせ薬師くん!あなたの為に全速力で来たの!私も含めて準備は万全よ……って……何その女?」


 その女とは布団で眠っている出縄早紀の事である。

 その光景を見た水道真琴の表情が一変する。やはり先に状況説明すべきだったのかもしれない。


「真琴さん、違うんです。この人は隣の部屋の人で……」


 説明におそよ一時間が必要だった。緊急だというのに……

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