表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/23

魔王城に行こう その2

 ドクン!

 心臓が止まってしまうのではないかと思えるほどの衝撃が全身に走る。

 鳥肌がおさまらない。


「なっ……」


「動揺するなって言ったでしょ。警戒されたら薬師くんのせいよ」


「場所移動しますからちょっと待って……」


「別にそのままでいいわよ。もう用件は伝えたし。じゃあまた後でね」


 電話を切ろうとする水道真琴を慌てて引き止める。


「待って下さいよ。ぼくはこの後どうすればいいんですか?」


「余計な事はしなくていいから。時間調整しながら普通に出社してちょうだい。薬師くんをそこにやったのは、天沼弘樹が本当にいるかどうかの確認の為なのよ。それと、お風呂には浸かってらっしゃい。そのまま帰ったらたあやしまれるから。じゃ事務所で会いましょ」


 一方的に電話を切られた。

 風呂に入れって?いや無理だろ。こんなに心がザワザワしてしまって落ち着かない。少しも冷静になれる気がしない。

 呼吸を整えながら、あらためてカウンターの天沼弘樹を観察する。

 清潔感ある髪型で、お洒落な黒い四角いフレームの眼鏡の青年だ。先ほども自然な笑顔で好感の持てる応対をしてくれた。接客業の見本になれる対応だ。

 とても暴力的な人間には見えない。まぁ、『人は見かけによらない』という言葉がある通り、感情によって変貌してしまうのが人間だ。今まで関わってきた案件で、嫌と言うほど見てきた真実だ。


「お電話大丈夫ですか?はい、こちらがロッカーの鍵となります。貴重品気をつけて下さね」


 脱衣所で使う鍵を受け取る。

 歯がゆいが今の自分に出来る事はない。それに顔を覚えられると後々都合の悪い事態が起こるかもしれない。

 今は一刻も早くこの場を離れたほうがいいかもしれない。水道真琴の言う通り、お湯に浸かって出社する事にしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ