書籍化したら読者次第 ~読者だからできること~
例えば、
1.本屋さんである本を5冊入荷し、新刊コーナーに平積みしました。
2.1~2週間後、次の新刊がきたので、その本の出版社ないしジャンルの平積みに移動します。
3.また1~2週間後、さらに次の新刊がきたので、本棚に入れます。
4.それから1ヶ月後、1冊を残して、残りは返しました。
さて、これ以降、知らない人がこの本に出会う確率はどれだけでしょう?
※注意※
2は省略される場合があります。
4で全部返却する可能性もあります。
漫画か小説家、また本のサイズでも若干回転率が異なる場合があります。
つまり、本が売れている売れていないにかかわらず、本が発売されて約三ヶ月後には本屋さんの本棚に一冊しか残らない計算になります。(とてもざっくり計算ですみません;)
これ、意外と知らない方が多いのではないでしょうか。
自分の部屋の本棚に限りがあるように、本屋さんのスペースにも限りがあります。でも、本屋さん広いから、入荷したら入荷した分はずっとあると思ってしまいがちなんですよね。
俺も、書籍化して着目してみて気付きましたから。
1から4へ推移すればするほど、知らない人がその本に出会う確率は下がります。
出版社が発売前の予約数と発売直後の売れ行きに着目するのはこのためです。
そして、出版社が決める部数は、知らない人が買う見込み含めての数だということです。なろうなどのnet小説の書籍化・コミカライズは既存の読者ありきですが、ブックマークしている読者様が全員買ってくれる訳ではありません。書籍化は、net小説を知らない人にも作品を知ってもらうために、出版社がすることです。
しかしながら、出版社も企業なので売れないことには続刊しようがありません。連載ものは1巻出して、あとは売れたら続刊するのが通常です。(出版社によっては2巻まで出して様子見のところもあります)
好きななろう小説が、全然続刊でないなぁ、と思ったことはありませんか? それは、著者の作家先生がエタったとかではなく、もしかしたら続刊基準の販売部数に達していなかった可能性もあります。
もともとそういった世界なので、書籍化イコール続刊ではないのは普通のことです。
……なんですが、昨年、2020年2月以降の出版物に関しては、現在進行形で続刊の危機に瀕しやすい状況が続いています。
重版かかっている分は大丈夫ですが、重版かかっていない本に関しては、不要不急の外出自粛のなか人知れず4に至り、出会ってもらえないままの可能性があります。
そうすると、当然予想の売り上げより下回り、続刊できるかわからないと言われてしまう新人作家先生が増え、作家先生のメンタルによってはそのままなろうの連載もエタる……と、悪循環が発生します。承認欲求は人間誰しも持つ欲の一つなので、そうなっても責められるものではありません。
読者としてコロナ禍の恐いところは、知らないうちに静かに、消えなくてよかったはずの作品の火が消えるところです。
その火に薪をくべようにも、既に本を買っていて、あとできることってあるの……??
(お財布事情で購入自体厳しい場合もあると思うので、そこは無理をしないように)
と思う方がほとんどだと思います。
俺も、読者だったときは本を買うしかできないと思っていました。
けど、違いました。
本が出たあとは、著者よりよほど読者のアドバンテージが高かったのです!
意外とあった推しを推す方法を以下に紹介します。
□発売前
・本を予約する
→予約数に比例して、発行部数が増える=本屋さんで出会う確率があがる
重版していないと巻を重ねるごとにどんどん印刷部数が少なくなり、入荷しない書店が増え、書店に推してもらおうにもそもそも作品を知らないことがあります。
また印刷部数の目安になるので、予約は多ければ多い方がいいです。買い逃ししたくない読者様にはWin-Winの効果があります。
・出版SNSの投稿を拡散する
出版社のアカウントか、著者アカウントで予約開始すると告知されるので、それを拡散するだけでも、他の人に知ってもらう確率があがります。
□発売後
・本を買う
→自分の読みやすい媒体で買えばいいと思うので、紙か電子かはお好みで。
KindleUnlimtedなどのサブスクの対象なら、それで読んでも大丈夫です。お財布事情を鑑みて、できる範囲で構いません。
(紙媒体だけみるか、電子含めてみるか、は出版社によっても異なるようですので、気にしすぎないのが一番)
※「重版」は紙媒体が売れないことにはできないのは確かです。
※購入時の注意は、正規で買うことです。メルカリなどの中古やAmazonの別出品元の転売を買っても出版社は売り上げと認識できません。転売にいたっては何故か定価の倍で売ってる場合もあるので、読者様に害しかありません;
・出版情報を拡散する
上記同様、発売直後の関連ツイートをRTするだけでも認知度があがります。
・Amazonにレビューする
実は、Amazonで買ってなくてもできるんです。(俺も最近知った)
星だけでも評価するだけ、作品への応援になります。
※購入判断にAmazonのレビューを参考にしている人が多いため。
・引用されやすいところでレビューする
読書メーターやブクログの感想は、ショップによってはレビューと一緒に表示されます。
※引用されているショップでは購入判断に使われる可能性が高いです。
読書メーター
https://bookmeter.com/
ブクログ
https://booklog.jp/
・SNSで購入報告や感想をつぶやく
→出版社はSNSの反応などもリサーチしているので、作品タイトルと一緒に「面白い」「好き」とシンプルにつぶやくだけでも応援になります。
また、認知度があがる効果もあるので充分支援になります。
・ランキングなどへの投票
→知っていて時間があれば、で構いません。
出版後は、ラノベニュースオンラインアワードや好きラノなどいくつかのランキングの対象になっています。投票できそうならしておくといいでしょう。
・出版社へ要望を送る
→手紙以外にも、メールなどで意見・要望の窓口があるのでそちらに送るといいでしょう。
出版社ないしレーベルのサイトのどこかに問い合わせ、ご意見・ご要望の先があるのでそちらから、メールないしメールフォームで送信できます。
手紙の場合は、作家先生を宛先にすると思うので、ハガキの方が出版社の方の目に触れていいそうです。便箋だと、プライバシーの関係上、作家先生に直接届く可能性があります。
・知り合いにすすめる
→これは俺もよくするヤツですね。友人の好みに合いそうなら、よく情報流したり、本貸したりして、嵌めています。今の時期は会えないのでできませんが、お試し一巻貸しとかよくやっていました。(俺はとても本貸し魔です)
注意点としては、相手の迷惑にならない範囲でしましょう。しつこすぎると友情に亀裂が入ります。加減が大事。
・レビューする
通販などで買った場合や電子書籍で買った場合、購入した先でできる場合があります。
あとは、Youtuberさんとかだったら動画でもできますが、そういった方がスコッパー系レビュー動画を上げることは少ないでしょうね。元々人気のメディアミックス済作品を題材にしたほうが閲覧数稼げるでしょうし。(個人的にはそういう動画のシリーズがあれば見てみたい。知らない作品に出会えるwktk感)
・作品の投稿サイトで評価する
なろうだと、ブクマ·評価·レビューになります。
投稿サイトごとに評価方法は違いますが、ポチっとするだけでその作品がランキングに上がりやすなり、ランキングを基準にされている方などの目に止まりやすくなります。読了後にちょっとお時間があれば、検討してみてあげてください。
・二次創作
→作者が許可している場合に限ります。
小説だとハーメルン、イラスト・漫画だとSNSかpixivでしょうか。
作者の定めるガイドラインに従って二次創作する分には、充分布教活動になります。というか、二次創作って布教精神が根幹にあるものなので布教でしかない。
自分が知っているのはこの辺りです。
好きな作品を推す際に、参考になれば幸いです。
面白かったら売れる。
良いものだから売れる。
というのは幻想です。
穂積先生の「さよならソルシエ」という漫画があります。画家・ゴッホの弟のテオが画商をして、兄の絵を布教する話です。この話からも解るように、作品作る人間は基本宣伝下手だし、見る側の方がよほど宣伝がうまいということです。
よいものは知られないと売れない。
これが昔からの真理です。
広報活動も得意な創作者もいるにはいます。けど、そういった方であっても、自作の宣伝に「客観視」が入っている保証ができません。
第三者によさを伝えてもらうから、信憑性があるのです。
漫画でいうと、容姿端麗なキャラをそうだと思わせるためにモブがキャーキャー言うないし見惚れるコマが必要なのと一緒です。そのコマ一つのあるなしで、読者の感じる美形度が変わります。
中二病的に言うと、観測者なくしては世界は認識されないのです。
よいものに出会ったら声をあげましょう。放置すると知られないままです。
俺は何度か、推しを推し損ねて後悔したことがあります。
だからこそ、読者様には同じ想いをしてほしくはないです。
なので、どうかよい作品に出会った際はその出会いを大切にしてください。読者様になるべく後悔が残らないよう祈っております。
◆今回の話をした理由
俺は、書籍化することで担当さんに作品を好きだと直接言ってもらえ、コミカライズすることで漫画家先生に「これからも描き続けたい」と愛着を持ってもらったことで、初めて「諦めたくない」という欲が湧きました。
宣伝が苦手な自分ですが、一人でも多くの方に作品を知ってもらう努力はし続けようと思います。作品を愛してくださる読者様がいる以上、俺は最後まで諦めません。
そして、叶うなら他の作家先生の作品の火も途絶えないといいなと思ったので、読者様が意外と知らないかもしれないことを言ってみた次第です。






