長は短を兼ねるのか ~デザインを気にしてもいいかもしれない~
今回はタイトルの話です。
まぁ、俺の好みについてではありますが、書籍化を視野に入れている方はこんな読者もいる、とでも思ってください。
net上で、特に文字情報だけで読者を釣るには、長タイトルの方が判りやすくてよい、とされている風潮があります。
一目で概要が判るから、読者が自分の好みに合わせて作品を選びやすい、というのもあるでしょう。それも一つでしょうが、あとから、「タイトルに騙された」「こんな話だと思わなかった」など言われないための、クレーム対策にもなるからだと俺は感じています。
デザインがほぼ共通のnet小説サイトで、差分化するための手法の一つとして有効なのは何となく解ります。いくら中身で勝負!、とはいっても、まずは読んでもらえないことには始まりませんからね。
それは、そうなんですけど……
本屋さんでのことを考えてみてください。
新刊ないし売れ筋以外は、本棚に収まった背表紙のみで勝負する世界に変わります。
その際、文字数が多いのって有利でしょうか?
背表紙に収めるためにフォントは小さくなるし、デザインによっては細くて読みづらいかもしれません。そうなると、見つけやすいのは逆に、文字数が少なく、フォントの太い、ないし配色がシンプルで見やすいものになりませんか?
既存のファンの方には、予約・取り寄せ用紙のデータを配布することで済みますが、本屋さんで出会う新規の読者様はそうはいきません。
ラノベの憧れ、携帯しやすい文庫サイズは回転率が早いので、発売して数日ないし一週間が勝負だったりするそうです。新書サイズは少し猶予があるとはいえ、新書サイズででる小説が増えている以上、平積みされる期間は似たり寄ったりでしょう。つまり、素敵なイラストレーターさんのイラストほいほいが割と序盤でできなくなるのです。
出版社やレーベルによっては、背表紙にもイラストがあります。あったとしても、平積みのときよりは格段に効果が薄くなることでしょう。また、イラスト付き背表紙になるかは運任せなので、期待しない方がいいです。
どちらも、手に取ってもらえないことには始まらない、のに随分アプローチの仕方が違うと思いませんか?
俺、少女コミックだと白泉社をよく読みます。
好みの系統の話に当たりやすい、というもそうなんですが、背表紙で探しやすいんです!!
カバー表紙は、デザイン優先のイラストに合ったデザインフォントにこそなりましたが、背表紙は安定のシンプルで読みやすい太さの単色フォント! タイトルでも著者名でも探しやすい!
本棚いっぱいのカラフルフォントって、眼が疲れるんですよね……
先日、SNSで知った作品を、「これは面白い!」と本屋に探しにいったときのことです。タイトルは知っている、著者名も知っている、出版社も確認した。なのに、一向に見つからないのです。人気作品ピックアップコーナーも、出版社のコーナーも、平積みも、目を皿のようにして探したのに見つからないんです。
他の本を粗方見つけた最後に、ようやく発見できたのですが、見つけられなかった理由が判りました。
ロゴフォントが細くて、カバーイラストに溶け込んでいた。つまり、目立たなかったのです。
確かに、絵も特徴があり、カバー絵も印象的でした。けど、俺は文字情報を優先で探していたのです。とても悔しかったです。「orz」の体勢になりたいレベルで。
世界観に合わせて装丁が凝っているものも、見つけづらい場合があります。知っている方は知っているシャドーハウス、あちらの背表紙は黒地に金箔系キラキラフォントです。あれにプラスして、ビニールラッピングで保護されていると、室内灯が反射して角度によっては文字読めない問題が発生します。あれも探すの大変だったなぁ……
さて、白泉社コミックの背表紙の話に戻ります。
あれが基準の俺は、一番いいタイトルとは背表紙に一行で収まる文字数ではないか、と思うのです。
タイトルが長いものだと、二行になるのでその目安をざっくり確認してみたところ、約十文字以内が一行で収まる基準のようでした。
なので、できれば十文字以内、長くても十五文字ぐらいのタイトルが探しやすいのでは、との結論に至りました。(ざ・主観) そういえば、出版社関係なく俺が敬愛する作家の一人、浅野りん先生の作品のタイトルはどれも十文字以内だなぁ。
個人的には、デザイナーさんの負担も減らしたいんですよね……
なろう系の書籍を見るたびに、タイトルロゴをデザインしているデザイナーさんに尊敬の念を抱くとともに、大変そうだなぁ、と思わずにはいられないのです。
「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定~やだこの生贄、人の話を聞いてくれない~」こと「いわれなき邪竜認定」(略称)とか、俺好きです。好きとは別に、表紙に全部入れるの大変そうだと思いましたし、小説とコミカライズのタイトルロゴ見たときに、「邪竜認定」が一番眼に入るようにデザインされているのを見て、もう「邪竜認定」だけの方が探しやすいかもなぁ、と感じたのも事実です。
俺は、処女作のコミカライズも書籍もどちらも見やすいタイトルロゴをデザインしてくださった久保さんを「まじ神」と崇めています。デザイナーさんぱねぇ。
十五文字(長めタイトル)でごめんなさい。ネーミングセンスなくて、アレしかタイトル浮かばなかったんです;
まぁ、そんな訳で、書籍化をしたい方は、どちらにも考慮した文字数でタイトルを検討してもいいんじゃないでしょうか。
こんな一人の読者の意見が、誰かの参考になれば幸いです。
※上記は、あくまで、とある読者のふぃーりんぐ論です。






