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彼女は髪が綺麗だ  作者: シグレイン
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1-1

 初夏独特の、暑さに適応できていないがゆえに感じる不快な暑さ。そいつのせいか、背中は汗でビッショリだった。いや、それは嘘だ。

 目の前に絶世の美女がいる。高校生だが、美少女というにはあまりにも大人びた顔立ちをしている。特徴的なのは目だ。切れ長の双眸は親しみとは無縁だが、相手に意志の強さをはっきりと印象づける。絶対零度の視線。それに貫かれて、僕は冷や汗をかいていた。のどが渇いてコップを手にするも中身は空。氷すら残っていない。手に取るまでそのことに気づかないほと焦っている僕とは対照的に、彼女は涼しげにかつ優雅にセミロングの黒髪をいじっている。右手の人差し指が、磨き上げた金属顔負けの鮮やかな光沢を放つ髪をクルクルと巻いては、それをほどいていく。その洗練された動きは何度も繰り返された。時刻はちょうど窓から夕日が差しこむ頃。夕日をバックにした彼女のさまは、レンブラントが書けば名画として人類史に刻まれるのではないか。そう思わせるほど絵画的であった。……言いすぎか。

 そんな傾国の美女が眼前に座っているというのに、僕の胸は高まるどころか苦しい。まるで心臓をわしづかみされたかのよう。蛇に睨まれた蛙か。いや、天敵と遭遇した蛙が自分の死を想像するよりも、彼女の威圧感オーラに釘付けにされている方が苦しい。とてもよく知っている喫茶店にいるのに気分は完全アウェーだし、口の中は完全に乾いていて砂漠のよう。両手は痙攣するかのごとく残像を残して震えてる。

 僕は落ち着かねばならない。

 そのためにはどうしてこんなことになったのか、確認する必要があるだろう。

 そうだ、事の発端は今日の昼休みだった……。


「──を教えてくれるかしら?」

 突然両耳からイヤホンが引き抜かれた。BGMだったショパンの幻想曲は強制終了。僕のささやかな楽しみである音楽鑑賞ランチタイムが終わってしまった。ショパンの代わりとばかりに、聞き覚えのないメゾソプラノが聞こえる。僕は不快感と違和感を同時に覚えた。

可笑しい。不自然。不可思議。貴重な休憩時間に、わざわざ僕なんかに話しかけてくるなんて非常に奇妙としかいいようがない。なぜか。自慢ではないけれど、入学してから一ヶ月たつが、僕は友達が少ない。席が近いという理由だけでなんとなく日常会話する銀髪のイケメン君を除くと、事務的な会話以外したことがない。というのも、僕は自分から話しかけられないタイプなのだ。見知らぬ人に「あの」と声をかけるのに極度の緊張を強いられるくらいアガリ症。しかも、世間知らずなので、昨日のドラマの内容とか、野球だかサッカーの結果とか、そういう話題にもついていけない。もちろん、話しかけられたら返すけど、いつもそっけない返事しかできないから、大抵会話は続かない。何度か話すと、クラスメートも僕に話しかけるのは無益だと悟る。だから、入学から一か月経った今となっては、昼休みに話しかけて来る人など皆無で、僕は自分の世界にこもって音楽を聴くのである。それなのにである。毎日お昼にイヤホンでクラシックを聴きながらボッチ飯を決めている僕に、わざわざ声をかけるというのは異常事態だ。「【速報】羽戸尊、女子に話しかけられる」なんてニュースになってもおかしくはないレベルだ(もちろん、おかしい)。

 きっと何か特別な事情があるに違いない。声がした方を向くと、教室の一角でいつも退屈そうに口を尖らせている美人(名前は思い出せない)が無愛想な表情をしていた。

「ねえ、入試の時の貴方の受験番号を聞いてるの」

 予想外の質問。返答に窮する。心の中で疑問符を浮かべながら質問の意図について思案する。それを、彼女は聞き逃したと思ったのだろうか、同じ質問を繰り返した。今度の語調は強かった。親しみの「し」の字どころか子音のSまで感じさせない冷淡な声。でも透き通るような声は間違いなく美声で、シューベルトの歌曲「シルヴィアに」を歌ったらさぞ素晴らしかろうと思わせた。彼女の雰囲気は睨んで人を殺すようなトゲトゲしさがあってシルヴィアには全く似合わないけど。

「ええと、受験番号は確か0334だったかな」

「ビンゴ。やっと見つけたわ」

 彼女は一瞬だけだが間違いなく笑っていた。すぐに元の無表情に戻ってしまってけれど、初めて見る彼女の笑顔は、いたずらに成功した子供のような幼さを湛えた笑みで、その時だけ彼女は美女ではなく美少女だった。ところで何が見つかったんだろうか。

「えーちょっと話が見えないんだけど……」

「今日の放課後、空いてるわよね?」

 有無を言わせぬ調子。ここでNOと言ったら僕に明日はないだろう。そんな気迫に僕は抗うつもりはないし、気の弱い僕にはできない。一人ぼっちのおかげで放課後に予定はないし、可愛い女子のご尊顔をもう少し拝めるのだ。断る理由がない。それに、彼女がなぜ受験番号を尋ねたのか、僕には興味があった。

「……はい」

「じゃあ、喫茶店『アルペジオ』に十六時に来て。『アルペジオ』は知ってるわよね?」

「ああ知っているとも」

 胸を張って答えてしまった。そりゃあかの喫茶店は我が家のようなものだ。

「何よ、その言い方? まあいいわ。『アルペジオ』に十六時。遅刻は許さないから」

「わかってる。でも、なんで十六時? ここからなら、十五時に授業が終わって十五分くらいでつくんじゃないかなあ」

 控えめに疑問を口にする。言葉を選ばないと刺されそうなくらい彼女の表情は怖い。

「私、今日掃除当番があるから」

「なるほど」

「じゃあ、また会いましょう」

 僕にとっては意味不明な会話だったけれど、彼女には何か意味があったに違いない。最初の詰問に比べれば(まだまだキツイ言い方だけれど)彼女の声はだいぶ親しみが感じられるものになっていた。


 放課後、僕は喫茶店『アルペジオ』に向かった。時刻は十六時五分前。ちょうどいい時間だろう。

「あら、タケル。いつもは日が暮れてからなのに……こんな時間に珍しいわね。何か用かしら?」

 店長=姉=明美から声をかけられる。この店は、音大出身の彼女が適当にチョイスしたクラシックを流し、それを聞きながら午後の紅茶を愉しむ老人や、試験勉強や雑談をする織高生(僕もその一人だ)が集う場所だ。今日流れているのは、シューマンの幻想曲か。ペダルを抑制して得られた乾いた音色。これは二十世紀最高のピアニストの一人、ホロヴィッツのものだろう。彼は大好きなピアニストなのでいろいろ語りたいところだが、生憎そんなことをしている余裕はない。

「今日はホロヴィッツのシューマンの幻想曲かな」

 毎回BGMの確認をするのは僕と姉の習慣であった。

「あたり……だけど、さっきの質問に答えてないわ」

「ええと……」

 その時、誰かが入店……いや、あの子だ。制服ではなく私服のため、すぐにはわからなかったけれど。逆に彼女はすぐに僕を見つけた。

「あら、ずいぶん早いわね。こっちよ」

 言うや否や、襟をつかまれ引っ張られる。なんて怪力だ。逆らうと首が閉まりそうだ。

「あらまあ、女の子連れてくるなんてやるじゃない♪」

 姉さんのそんな声が聞こえた気がした。

「連れてくるというよりは、連れてこられただよ」

 とは口に出さず、流れに身を任せる。

 例の子は窓側のテーブル席に僕を連れ込んだ。道すがら周囲の注目を集めていることには、気がついていないかそれとも気づいてあえて無視しているのか。僕にはどちらかさっぱりわからないけれど、とにかく彼女は堂々としている。僕はすこし恥ずかしいのに。

 彼女は座ると、すぐさまこう言った。

「座って」

 言われるがまま座った。まるで主従関係があるような気がしなくもない。ちょっとは僕も主導権を握りたいところ。先に話を切り出す。

「で、何の話かな?」

「入試の時、貴方の前に座っていた人、つまり受験番号0333の人について覚えているかしら?」

 という質問を受けてようやく今に至るわけだ。

 正直に言えば、覚えている。というか、忘れるはずがない。入試なのにほぼずっと机に突っ伏していた金髪の長身だ。いくらマーク試験と言え、この高校は全国に名が知られた進学校。そう易々と入れるものではない。受かるとすれば、超天才かマークシートを勘で塗って正解する超幸運の持ち主だ。

 ここで僕が答えをためらったのには理由がある。今答えたら、彼女は深く突っ込むだろう。おそらく彼女はまだ情報を集めている段階、それもまだ有力な情報は手に入ってない段階のはずだ。そうでなければ、僕の受験番号を聞いてあんなに喜ばないだろう。また、これまでのなりふり構わぬ言動からすると、僕が今後巻きこまれ振り回される可能性は非常に高い。というか、顎で僕を使いそう。よって、今日を平穏な日常の命日とする覚悟がない限り、ここで「覚えている」と言う理由がない。

 だが、彼女の真剣なまなざしを見ると、嘘をつくのも嫌だ。それに、平和を望みながらも、僕は刺激的な日常にも憧れていた。

 迷っていた。その時だった。

「いらっしゃいませ。ご注文はいかがなさいますか」

 助け舟! 幼馴染で『アルペジオ』でバイトしてる星奈が、ちょうどよいタイミングで来た。今日ばかりは女神と呼んでもいいくらいのファインプレーである。

「グリッサンドで」

「私もそれで」

 グリッサンドとはこの喫茶店定番のサンドイッチ。

「かしこまりました。グリッサンドを二つですね」

「あー、コーヒーを」

「私もコーヒーを」

「それではグリッサンドとコーヒーを二つずつお持ちいたします。しばらくお待ちください」

 注文をとった星奈が去っていく。注文を聞きつつ水を置いていくあたり、星奈もだいぶこのバイトに慣れているようだ。入学早々始めたから、もう一ヶ月。それじゃああたりまえなのかもしれない。

 星奈が置いていった水を飲みつつ、僕は返答をいかがするか脳をフル回転していた。

「さあ、答えてもらうわよ」

 言うべきか言わないべきか……。

「待って。どうして0333について訊くのか教えてもらってもいいかな?」

 僕は出来る限り時間を稼ぐことにした。

「しょうがないわね。私が話したら貴方も話しなさい」

 彼女の話は意外と長かった。確かこんな感じだったと思う。


 試験の日、教室には試験官三人と受験生四十人がいた。私は前列二番目で右から二番目の受験番号0332。つまり、貴方の二つ前の席ね。解答用紙を試験官に渡すとき、後ろの男子が見えたんだけど、ほら、後ろから解答用紙を回収するからね、で、その子ずっと寝てたのよ。当然不合格して一生会わないと思っていた……なのに、今朝その子に会った。ということは、彼はずっと寝てたのに合格したことになる。これって可笑しくないかしら? そんなことってあると思う?


「多分ない。きっと何か裏があるに違いないだろうね」

「そう。私もそう思ったわ。でも、もしかしたらその子、試験中は起きていたのかなって思ったのよ。だから、貴方に訊いてるの」

 この流れでスルーする方が難しい。答えるか……。僕も決心がつきつつある。

 ちょうどBGMがシューマンの幻想曲から、スクリャービンの黒ミサに変わった。さては、姉さん、ホロヴィッツのコンサートCDをかけているな。

「覚えているよ。彼は金髪で長身で……確か鉛筆を持った手は右手。だから右利き。彼は五分でマークシートを塗りつぶして、ずっと寝てたよ」

「なるほど。ということは……」

 彼女は頬杖をついて考え始めた。下手に関わらない方がいいだろう。僕は彼女を放置して、BGMに耳を傾けていた。ホロヴィッツの演奏は悪魔的で、スクリャービンの神秘的な世界をうまく体現していた。

 しばらくして、星奈がグリッサンドとコーヒーを持ってきた。

「ごゆっくりどうぞ」

「ありがとう」

 僕の礼に対して、彼女はわざわざこっちに来て耳打ちした。

「ちょっとこれはどういうことなの、タケル君」

 謎の美女と一緒にいる理由は、今となってはわからなくもないが、説明が面倒だ。だから、ここは嘘をつくことにする。ごめん。

「僕にもわからないよ」

「何それ。今は私、手が離せないから、あとで詳しく説明してもらうからね」

 星奈はそう言うと、去っていった。なんか悩みの種が一つ増えた気がする。星奈は穏やかで優しいが、しつこいところがある。これは夜に電話で質問攻めされるに違いない。今から言い訳を考えないと厳しそうだ。

 グリッサンドを頬張る。いつものことながらおいしい。パンで白鍵を、コーヒーゼリーで黒鍵を表すことでピアノの鍵盤を模している、どう考えても完全なネタ商品。なのに、これがなかなかどうしてうまい。でも、サンドイッチにコーヒーゼリーが入ってるのに、飲み物でコーヒーを頼んでしまうのは流石に僕ぐらいしか……いや、彼女もそうだった。

「ねえ、グリッサンドとコーヒーをいつも頼むの?」

 衝動的に訊いてしまった。彼女はちょうど考え事を終えたようで、僕の方をまっすぐ向いてくる。視線が刺さる。眼光鋭すぎ。

「ええ。コーヒーゼリーとコーヒーは別物だと思っているから」

「へえ。初めて見たよ。僕以外にグリッサンドとコーヒーを一緒に注文する人」

「奇遇ね。私も」

 もしかしたら彼女とは気が合うかもしれない、という考えが脳裏に浮かんで即沈没した。僕は変人なのだ。他人と馬が合うはずがない。

「で、話を戻すけど、彼が合格したの、変だと思わないかしら?」

「彼が天才なら話は別だけどね」

「または勘で受かるほどの幸運の持ち主か、もともと合格が決まっていたか」

「もともと合格が決まっていた……その線は考えていなかったなあ」

「ねえ、気にならない?」

 彼女の目が輝きを帯びている。明らかに彼女は僕のイエスを期待している。だけど、ここで肯定すれば僕は間違いなく巻き込まれるだろう。普通の高校生のように、ザ・青春を謳歌するのは嫌いというか苦手だけれど、かといって、ずっと暇なのも僕の性分には合わない。実際、僕はこの事件が……

「気にならないこともない」

 僕は他人に嘘をつくことはできても、自分には嘘をつけない性質なのだ。

「よし、そうなったら調査よ、調査」

 彼女の眼は暗闇の中でも判別できそうなほどに輝きに満ちている。見ているこっちも元気が出るくらいだ。しかし、生き生きとした目が突然曇った。

「で、貴方の名前は何だっけ?」

 肩透かしをくらった。そういえば自己紹介をしてない。いや、クラスが同じだったはずなので一度はしているはずなのだが。

「羽は戸と尊たける。漢字は羽に、下戸の戸に、尊い」

「私は神垣かみがき麗衣れい。漢字の説明は不要かしら?」

 これも肩透かし。神垣麗衣の名は織風高校で知らぬものはいないだろう。彼女は神垣財閥のお嬢様であり、天才ピアニストであり、そして容姿端麗であり、成績優秀であるが……ただし性格難という噂が毎日学校のどこかで囁かれる有名人だから。彼女が神垣麗衣なのか。確かにファーストコンタクトは無愛想の権化であった。しかし、今の彼女の瞳には活力がみなぎっていて、獲物を狙う猫のようで、正直に言えば、うん、なんというか魅力的だった。

「うん、君の名は知ってる」

「じゃあ、話が早いわね。それで早速なんだけど、今度の土曜日空いてるかしら?」

「僕は暇人なのでいつでも問題ないよ」

 とは言いつつ、僕は物忘れが激しいので手帳を取り出しメモをした。今日は水曜日なのでそんなに先ではないが、一応記録しておいた方がいい。

「じゃあ、午前九時に私の家の前に来て」

「待って。君の家の場所なんて知らないんだけど」

 手帳をしまい、顔を見上げてそう言った時には、もう彼女は消え失せていた。

「貴方の調査能力を試すわ。自力で探そう by神垣麗衣」

 というメモだけを残して。

 ああ、お嬢様なのに僕が奢りなんですね。まあ、いいですけど。



 その日の夜、自宅のベッドに横たわり、眠りに落ちるのを待ちながら音楽を聴いていると、スマホが動き出した。星奈からの電話だ。

「もしもし」

「今、時間大丈夫?」

「うん。大丈夫だよ」

 本当は大丈夫ではない。僕はもう寝たかった。木曜日(あした)は体育があるので、睡眠時間をそれなりに確保しないといけないのだ。しかし、僕に拒否権はなかった。

「じゃあ、今日のことについて洗いざらい話して。どういうことなの、あれは」

 電話越しでも彼女の不機嫌は伝わってくる。これが怖い。

「どこから話せばいい?」

「なんでタケル君があの神垣麗衣と二人で会話してたってところから」

 はっきり言って、今の星奈の方が神垣麗衣よりも恐怖感を与える。

「ええと、受験番号を訊かれたんだ」

「はあ?」

 桜島の如く何度も噴火する星奈を宥めながら、僕は経緯を説明した。

「で、タケル君はそれに乗っちゃったの?」

「僕も気になっちゃったから。どうせ暇だし、いいかなって」

「考えが甘すぎ。神垣麗衣にいいように使われても知らないよ」

「え? それってどういう意味?」

「さあね。それじゃあ頑張って~」

 僕が言い返す前に電話を切られた。意外と話は短い時間ですんで良かった。

 彼女の言葉の意味を僕が知るのは、ずっとずっと後のことだった。


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