7・ナンヤ寮の自己紹介3
「フシが自己紹介するね!」
その前にと服を脱ぎはじめる青年。
「は?ええっいや待て」
何故、脱ぐ……
赤緑色の服の下から青黄色の服が出てきた。やけに、滑らかで……
「えっ何か鱗があるんですけど!?」
鱗がある。思わず、シュウ達を見ると達観したような表情で微笑んでいた。
「うん、フッシーはそういう人なんだ」
何だろう……その悟ったような目は。
一人、エリサさんだけがフシさんの服を褒めていた。
「その滑らかさと光具合最高ね!」
……ねえ、一つ良いですか?その鱗は一体
「聞いたらダメだ!ハル、そこで終わるぜ」
何が、とは聞かない。フシさんはそういう人なんだから。
「はあーやっとできるね!フシはフッシーです。フッシーと呼んでな」
フシさんがフッシーであることしか分からない。
「そ、その服は!?」
突然、トムが声を上げた。皆が一斉にトムを見た。
「ぼくを痛め付ける道具がない!!」
「ねぇよ!あったら怖えよ!」
即、つっこむエース。うん、それが正しいね。
ふと、顔を上げると気の強そうな少女がこちらに近づいてきた。
「ほらほら、そこの愚民よ。次は私がする番よ。早く退きなさい」
どうやら、前のトムに言っているようだ。
「おー、みっちゃん。もっと言っても良いんだよ!」
「消えろ。このMめ」
はい!そこ!床に寝そべっている人を踏まない!
「トム。オレが殺ってやるからこっちこい」
はい!そこ!物騒な言葉を使わない!
「わぁい!行く行く!!」
はい!そこ!危ない人に寄らない!
「やっとできるわ」
ホッと顔を上げた少女は酷く可愛らしかった。
次は高飛車少女?ですね。一体どんな子なのか!?
後少しで、自己紹介も終わります。