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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
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7 死亡フラグよ、折れてしまえ!

 読者の皆様どうもこんばんわ。そしてブックマーク有難うございます!


 さて、今回ルーナとルーナパパ頑張ります。超頑張りますので完全にフラグが折れてくれるか微妙ですが……それでは本編をどぞ!

 さてさて来ました、決戦の日!!


 今日の午後、私はパパ上様と共にお城で王族へ謁見します。ジャンクリの件と………ヴィン何とか殿下とのご対面だそうです…


 ああもう面倒!!私はただ冒険したいのに〜!!!


 大体だ。私的には細マッチョは論外。有る程度がたいが良くて、私を少なくとも全身で包み込められる人、更に注文を出すなら筋肉は割とモリモリしている人がタイプです。


 それと、キラキラ王子様の完璧スマイルよりも、渋く苦みばしった中年の色気有る悪い笑みの方が好きです……ええ、ウォルターの何か参謀している時に笑顔等は目の保養です。


 パパ上様、だからもしこんな私に恋愛の機会があるとするなら多分旅先で多少荒くれている冒険者相手になると思います。


 ええ、だから本当に“王子”等の糞面倒な相手は御免です。


 そして未来のヒロインちゃん頑張れ…主に私の自由の為に……我侭で馬鹿が多く非常に大変だろうが、骨くらいは拾ってやる。


 ………だから私に構わず安心して攻略してくれ。











 ああそれと、今回はジャンクリお留守番。


 何か竜を受け入れる儀式的なもの?をやるみたいで、その準備が済み次第国王陛下に竜を紹介するんだって……別に儀式なんてご大層なもの奴に必要だと思えないけどね。


 所詮ジャンクリだし……(『グスン…』)


 と言う訳で、奴のせいで二度手間になりそうだって事…帰ってから今日の鬱憤を当……一緒に楽しく訓練でもしよう。


……………………(???)……………………


 第一印象は、そこまで良くはなかった。


「お初にお目にかかります殿下。私はルーナ・カーマイン・フォン・ラウツェンスタインと申します。お会い出来て光栄に御座います。」


 無難な挨拶と奇麗な礼……いつもと同じだな。


 公爵家代々の紫色の瞳。そして母親であり元王族の公爵夫人の少し暗い銀色の髪を受け継いでいる。更に顔の造形は整っており、婦人に似て垂れ目気味……将来可愛らしい美人になる事は確定だろう。


 そして、私に並び立つ家柄も持っている…断るのが難しい縁談だ……


 私は王家を継ぐつもりも無ければ将来兄達や王妃の目の届かない国外で自由に暮らしたいのだから、結婚して公爵家にでもなれば面倒だ。


 責めて相手も私との婚約を望んでいない事を祈ろう…余り期待はしないが。


「初めまして、私はヴィンセント・ジルヴァ・ファン・デ・ラ・フォーレンタール。本日は私に遭いに来て下さって感謝しています。」


 いつもの様に和やかに挨拶をした。すると相手も和やかに顔色を変えずにこちらを眺めていた……何故か微笑ましいものを見る様な目で。


 ………今までに無い反応だった。故に興味を持った。


 どうせ落胆する事は分かっていたが、少々の期待を込めて彼女と2人きりになる様に仕向けた…縁談について私の意見を述べられる絶好の機会だし。


 そして私は密談可能な部屋へ彼女を誘おうとした。


 それがつい数分前の出来事だった…だったのだが……


 王宮内を案内している時、王立図書館に興味が有ると言われたので連れて行ったのだった……庭とか私の部屋に興味を持つ令嬢が今までは多かったのだが…


 そして図書館に着き、彼女の興味が有ると言っていた魔術関連の書籍棚へと案内した。


 ……それっきり、彼女は私の存在を忘れた様子で本にのめり込んでいた。


「………。」


「………………。」


 今、彼女の知性的な紫水晶の瞳に写っているのは文字の羅列のみ。その奥には魔術の複雑でいて不思議な世界が広がっているのだろう。


 そして当然………婚約者である私は一切写っていない。それも最初から。


 ………こんな事は今まで初めてだ。


 大概私より地位の低いもの達は媚び諂い、気色の悪い笑みを浮かべている。そして私以外の王族は、父以外皆嫌悪を露にした様な顔をする。


 どちらも醜く、非常に気分が悪くなる。


 アレくらい笑って流す事の出来無い私はつくづく王族に向かないと思うのだが……さっさと廃嫡してくれればいいものを…


 さて、目の前で本を呼んで寛いでいるルーナ嬢の事だが…信じられない事にこの歳で既に大型の竜と契約を結んでいるそうだ。


 ただ彼女に関しては、それ以外にも様々な噂が有る。


 曰く、領民の生活向上の為に領内で狩りを頻繁に行った。


 曰く、ラウツェンスタイン領の農地改革の草案を出した。


 曰く、同時に何カ所にも居られる。


 他にも色々と信じられない逸話が有るのだが……こうして見ると一見完全無欠な公爵令嬢に見えるのだが…


 さて。何も話さない訳にも行かないし、そろそろ私との縁談について話し合いたい。ここは私から仕掛るしかないか……本当に新鮮な気分だな。


「……ラウツェンスタイン嬢は、今度の婚約についてどう思っているのですか?」


 彼女は溜め息を吐き、本を閉じると私の目を射抜く様に見詰めてきた。


「私は肯定も否定も出来かねます……結局貴族は王族の命令で物理的な意味合いでいとも簡単に首が飛びますから。今回の婚約の話しですが、父曰く、断われなかった様です。」


 ……やんわりと、私の立場について注意されてしまった…確かに王族相手には、答えにくい質問だと少し後悔した。今後、もう少し言動には気を付けよう……


「従って先程の質問にも本来なら答えかねますが……一応結界を張ったのでいいでしょう。」


 ?!いつの間に!!そして驚いている私を完全に無視して彼女は続けた。


「私としましては、一応好都合だと思っております。」


 好都合か……それは私の考えている意味合いと同じか?


「好都合?」


「ええ。取り敢えず書類上の婚約さえしていれば、下手な男性に話し掛けられずに済みますからいい隠れ蓑になると思いましてね…まあその辺はお互い様でしょう?故に婚約を結ぶ際に一筆『互いに納得している場合、婚約を破棄する事は可能。』と記して頂く事になっております。」


 …やはり私の思った通り他の令嬢とは全然違う。私を相手にして喜ぶ令嬢が多かったのに、この人は……だが、先程から聞いていれば、これではまるで…


「………私では不服なのか?」


 いや、私の望みと随分ずれている事は承知の上だ。だが、私は何故ここまで彼女に嫌われたのかが理解出来ない。


 自惚れるつもりは無いが、初対面で権力や見た目等で好かれる事は有っても嫌われた事は無かった。


 すると彼女は納得した様な顔をして…


「貴方個人に対してではなく、王室が嫌なだけですので悪しからず。そもそも初対面の相手を批判する様な教育は受けておりません。そして一応はっきり言っておきますが、貴方に興味は一切湧きませんから御心配なく。どうぞお好きな方と将来は添い遂げて下さい。正直顔合わせも後は婚約を発表する時と、私の竜を連れて来る時だけで十分ですから。


 出来る限りお互い不干渉を貫きましょうね?」


 ………ニコリと笑いながら、ばっさり言刃で私の心を刻んだ。


 何と言うか…こうもはっきり言われると結構精神的に来るもの何だな……私も多くの令嬢達に対してやんわりとだが、拒絶して来たのだから人の事は言えないが…


 更に最後の一言で、私が近付くことすら拒絶されてしまった……彼女に興味が沸いたので、もう少し話してみたかったのだが…


 結局その後も会話は一切無く、時間になるまで彼女は本を読み続けた。


……………………(親馬鹿公爵)……………………


「……と言う訳で、一筆御願い頂けますか?」


「う、うむ……」


 よかった、脅…話しが通じた様で。これで国王陛下からちゃんと娘の求めていた一筆をしたためさせる事が出来た。


 娘の話しに寄ると、言われも無い誹謗中傷で国外追放か一族郎党処刑される未来しかなかったからな……


「それにしてもセヴェンよ、ルーナと言ったか?随分と変わった娘だな。」


「……お言葉ですが、娘は変わっているのではなく人より聡明なだけです。」


 ……権力に伴う責任に付いて理解している7歳児。確かに異質では有るが、それだけ賢く先見の明が有るだけだ。


 もし性別が男だったら上2人はとうの昔に廃嫡して後継者にしていただろう……今も領民の意見板は毎度彼女を領主にして欲しいとの要望が書かれている。


 そしてこれ程凄くて可愛くて奇麗な私の1人娘を下らない争い事しかしていない暇人能無し集団と化しつつ有る王室なぞに渡してなるものか!!


(*国王は一応仕事しています。)


 何としてでも邪魔…妨害……いや、拒否してやる。


「さて、一応私はヴィンセント殿下のお目付役を暫く全う致しましょう……ついては、彼を暫く熱りが冷めるまで私の家に預ける事になるのでしたね?何時からか預けるのか皆様と相談して決めて下さい……まあ、軽く見積もって少なくとも3年は準備に掛かりそうですけどね。」


「う、うむ。」


「ちなみに城からの護衛は一切不要ですので悪しからず。はっきり言って足手まといですから。」


「……相も変わらずはっきり言うな…」


「ええ、私達の仲ですから当然でしょう(ニッコリ)?増して、今回そのよしみで厄介…いえ、殿下の件について引き受けたのですから。」


「……済まない…私が不甲斐ないばかりに…」


「ええ、ですから陛下には今以上に十分に働いてもらいますよ?まさかまた休暇を取りたいとか言いませんよね(黒笑)?」


「……(冷汗)そ、そんな事私は言った事が…」


「…だそうですよ、宰相殿。」


 国王であるセルゲイ陛下と並び、私の幼馴染みである宰相のデュラン。いつも陛下の我侭に振り回されて大変そうだったので、お灸を据えるいい機会として今回の件を利用させてもらった。


 ……これで私に掛かる負担も少し減るから、家族と一緒に居られる時間が増える。


「ええ、言質は取りました。有難うございます。」


「………(ジト目)」


 恨みがましい目つきで陛下は私を見詰めて来たが、無視しておいた。因果応報だからな……それより仕事しろ、と私は言いたい。


 さて、娘の方もしっかり釘を刺せた様だし家に帰るか。











 まあいざとなったら国外の親戚の所へ逃げられるし、その事を国王陛下も分かっているはずだからな……恐らく下手な事はしないだろうけど、一応脱出経路と制裁の用意だけはしておこう。


 備えあれば患なし…等と娘も言っていたからな。


 これでも感謝はしてもらいたい……私自身と私の家臣集団、それから娘と娘の竜の手に掛かれば一国なら簡単に制圧出来るのだから……この国にクーデターを起こす事も可能なのだよ。


 ルーナも、その選択肢を最初から無意識に除外しているのは彼女の穏やかで無益な争いを嫌う人柄に有るのだろう。そんな娘の意志を家臣団の皆も含めて尊重しているのだ。


 ……まあ要するに、娘が切れない様にそってしておいてくれ。普段割と温厚な分怒ると洒落にならない程怖いのだから。


 死亡フラグに興味を持たれてしまったルーナ……何かを企むパパ上…………王宮に渦巻く陰謀と暗躍。迫り来る恐怖と絶望のクライマックス……さて、主人公の運命は如何に?





(*王宮は出てきませんし、まだまだ物語は始まったばかりです=只の茶番です)


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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