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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
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78 今日も仕事〜、明日も仕事〜、1週間後も休み無し♪

 読者の皆様更新が毎回遅れてすいません。


 さて、今回は舞踏会の数ヶ月前までまた遡ります。それでは本編をどぞ!



 生誕パーティー。



 地球の一般家庭だったら主役の好きな料理を用意して少し部屋に装飾を加える等した後、友人や家族と共に気兼ね無く一緒にパーティーを楽しめばいい。


 或は此方の世界であっても家で家族だけで祝う場合は別に地球のそれと殆ど変わりはない……まあ基本的にどの家庭であっても経済的に潤っていなければ大体誕生日等祝わないが。



 さて、これが王族となれば話しが大分違って来る。



 王族の生誕祝いは………貴族階級(部下達)に対して牽制・挨拶するために行う行事だ。


 つまり、舐められない様に上に立つ者としての威厳をしっかりと見せつけるのと、日頃から仕えてくれている事に対して部下達に感謝し労う意味もあるのだ。



 まあ身も蓋もないが、滅茶苦茶準備が大変だって事だ。



 特にヴィンセント殿下は大変だろう。


 何せ、準備を手伝ってくれる部下もいなければ信頼出来る人が私の実家の人達を除けば誰1人として存在しないのだから。


 そして本来そう言った準備を一切合切取り仕切るはずの“王宮”は完全にアウェー……彼にとって安心して暮らせる環境ではないのだ。回りは敵ばかりでいつも命を狙われる上守ってくれる盾や剣も居ない。


 まあそもそも彼の安全地帯は限定されているのだが…


 まあ兎も角。彼が安心して自分の生誕パーティーの企画を委託し実行出来る相手もいないのだ、特に王宮では。


 本当にね……本来なら王宮の使用人一同とか護衛の騎士達とか色々な人が自分達の仕事を全うしないといけないのに。それ以前に言われる前に自分達が動くべきなのに。



 はっきり言って職務怠慢である…そして無能集団だ。



 ……私が雇い主ならさっさと解雇している所だろう。或は暴君だったら処刑されていても可笑しくない。勿論不敬罪として。



 そんな分けで労力とカネ、そして時間が滅茶苦茶掛かるこの『誕生祝い会』なのだが、このままでは埒が明かないと王宮の人間は一切使わない事になった。



 その結果、国1番の株式会社であり王子の就職先?である『ルナライト社』に全て一任されたのだった。


 そして私に促されて、彼はルナライト社の一社員と言う立場でパーティーの企画案を発表したのだった(←今ココ)。



 ……そう、これは生誕パーティーから大体3ヶ月前の出来事。




「……と言う企画を私は提案する。」



 プロジェクターを使いこなして自分の考えた企画案をヴィンセント殿下が私達、ルナライト社幹部の前で発表した。


 商業部門最高責任者兼表向きの社長である『アルハザード・カポネ』は眉を寄せて鉛筆を回していた。何やら悩んでいる様子だ。


 その両隣にいるのは魔道具部門最高責任者の『フィルディー・バギンス』と、魔術開発部門最高責任者の『ディオ・クルスベルス』。2人は目を輝かせていた……それはもう少年の如く、キラキラと。


 その様子を見ているのは民間警備会社ルナハウンズ最高責任者『カイルス・グレンデル』。


 商会部門(=卸業者兼営業)の代表者代理として『ヘルメス・ホンゴウ』が来ていた。ああ代表者は現在別件でこの国にはいないので仕方がない……交渉の為私の分身体と共に出張中だ。


 そして最後にパーティーコンサルティング兼アパレル部門『LuNA』を担当している『リリン・ベルフェルト・ラーニャ・フォン・ラウツェンスタイン』………私の今世における母親だ。


 何が何でも『ルナライト社』の経営に一枚噛ませろと脅……お話されたので、私が苦手で彼女の得意な分野を割と全面的に担当して貰ったのだ……まあ此方は殆ど関連子会社のような扱いだな。



 そんな訳で、彼らこそが王子生誕パーティーの企画実行を実際に行う人達だ。



 なお、この会議部屋にはこの他にも弱い精霊を始めとする“見えざる者”もいるのだが、彼らは文字通り一部を除く人々からは見えないし会話も出来ないので直接会議には参加していない。


 また、諸事情により本日この会議に参加していない人達もいるのだが、先日既に彼らには既に資料を渡して説明等事前に行った。




 さて、王子の提案は要約するとこんな感じだろう。




 まずは今回使われる会場と予算等に関して。



・王宮最大ホールを使って開催される事。


・予算は大体国家予算の1万分の1程(日本円に換算するとそれでも1億は軽く越える)に抑えたい。


・王宮内の使用人達の手助けは一切無いと考えた方が良く、逆に妨害の恐れ有り。


・使用されるホールの使用は直前の3日からしか使えない事になっている。


・事前準備としてホールに入れるのは正午から夕方まで。




次に、彼の考えた大まかな計画。



・大ホールを使うにしても、元王妃(糞BBA)の執着した悪趣味な修飾品は何が何でも取り払うべきで有ると言う事。


・予算の分配における優先順位は人件費、食材、そして修飾品としたい。特に食材は毒物混入(腐りかけ)等の衛生管理を徹底する事。


・王宮の使用人一同には初めから期待していなかったので、ここはルナライト社内の条件に合った従業員を借りたい事。妨害工作防止は現在契約している精霊に頼る。


・ホールのセティングには余り時間が掛けられないので有る程度作ったものを縮小化してその場で拡大し設置する事とする。




 最後に彼自身今回生誕パーティーをする上で注意したい事を幾つかあげていた。


 特に、私と彼の色彩を込めたいと言う事を強く主張していた。



 まあ全体的に見て、不慣れかつ時間も無い中これだけちゃんと発表出来た事を評価している……まあもしこれが地球の日本における一般企業であれば色々問題点はあるだろうけど。


 それによくよく考えて見ると彼はまだ12歳、今度の誕生日で13歳となるのだ。


 特殊な訓練を受けた訳でもない中よく頑張ったとは言えるが、私は指導者なので少しだけ厳しい目で見てしまうのも仕方が無い……と思う。



 まあ今回大事なのは、この説明を元に幹部達(この面子)で実行に移せる具体的な計画書を最終的に出す事だ。



 だが、中々意見が纏まらないのも現状……予算の取り合い、それから資材調達班(アル君)作成実行班(その他)とで醜い争いが起こっている。


 アル君は青筋を立てながら睨んでいるし、フィル君は顔を真っ赤にしてらしくなく大声を荒げている。


 ディオ君とカイ君は取っ組み合いを始めており(方や魔術方や物理で…)、我が母親は笑顔でブリザードを撒き散らしていらっしゃる。


 そしてヘルメス君はガクブル状態で、隅の方で小さくなっていた。


 紛う事無き修羅場だね!本当に有難うございました。



 ……ああ、会議は終わっている(色んなイミで)


 そして(殺気とかブリザードとか魔術とか拳とか)色々と舞っているけど、全然進まない〜!!!



 温くなった紅茶を私と王子は遠い目をしながら飲んだ……一時的な現実逃避をしても許されるよね?


 ああこの紅茶、随分苦いな……


 いや、これはもう胃液の味かな…ストレスできっと胃液が亢進しちゃったんだろうな……ハハハ…


 胃が痛い…ハァ〜……



 そして、この色々と濃ユイ面子で暫く会議?は続いたのだった…




………………………………………




 さて、舞踏会当日何とか準備が間に合った……超大変だった。


 つか、正直もうやりたくないです、ハイ。これ程ギリギリなスケジュールで全部こなさないと行けなかったのは本当に大変だった。



 だってね……企画の実行以外にも私とヴィンセント殿下(主役)にはやる事あったんだよ。それも沢山。



 ルナライト社の運営については研究の進行調整とか商品の流通トラブルに関する見直しとかもう色々……最終的な決済とかは全部本体()がやっているので必然的に仕事量が多くなる訳だ。


 次に暫く拘束される事が予想される冒険者稼業に関して。実は有る条件を達成した事によって幾つか強制依頼をこなさなければならなかったんだよ……


 まあこれに関しては公爵領の安全維持にも繋がるので仕方ないと言えば仕方ないんだが………


 まあこれはまだいい……楽しいしストレス発散になるから。


 ちなみに傭兵稼業に関してはあの狸…もといギルマスのコネと今までの実績を買われて今の所あのギルドで私の地位を脅かすものは無い。これだけは本当に良かったと思っている。



 さて、私にはこれ以外にも色々仕事が有るんですよ、仕事が!!



 公爵家の持つ義務として仕事が結構有るんだよね…まだ肉体年齢11歳(精神年齢は聞かんといて)なのに。公共事業とか産業に関する決済を父の代理で行ったり、兄達の教育を何故か妹の私が行ったり、それ以外にも色々やっています。


 まあ時々横領しようとしたりとかする影があるから出来る奴がちゃんと監視しないとね……それでも兄達は段々と学んで来ているから多分後一年程で大丈夫だろうけど。


 少しずつ任せて入るんだけどまだまだ未熟だ…とは言え地球レベルを標準にすればだけど。


 そして家臣団に稽古をつけたりするのもこの『義務』に含まれちゃっているので同時進行でやっています……私の分身体が。


 本体がダメージ受けないのは不幸中の幸いと言うべきだろうか…けど情報処理に疲れるは疲れるけど。



 そして最後に私は自分が生き残るためにも色々とこの国で暗躍しております……こっちも分身体が。



 一応攻込んで来ようとする隣国に関しては全部経済制裁出来る体勢にあるし、実行している国も有るから抑えられている。けどだからと言って彼らが放っている密偵とか暗殺者を抑えられた訳でない。


 この国には余りにも闇が多すぎるんだよ……


 現在親父はその摘発とか王家再建の手伝いとか色々やっていて忙しく、また私もその協力をずっとしている。


 つか、協力しないと多分共倒れする様な状況だからね。


 現地に行ってデータ収拾は確かに分身体が全部出来る。その情報処理も有る程度までは分身体達に任せてはいる。幾らスペックは私より多少下がっていても、元は私なのだから出来ない事は無い。


 けど、最終的に処理して決断するのは私だけ。


 初めは私の身代わりが出来ればいいと思って作った魔術式だったが、今となっては正直逆にこのせいで私の仕事が増えたんじゃないかと疑っている。


 と言うか、多分私にしか使えない魔術式が多過ぎるからこれ程仕事が多いってことは分かっている。


 分かっているんだけどね……


 後継者、育てないとやばいだろうね……まあもうめどは立っているからいいんだけど。


 もう直ぐルナライト社は私の手から離れても大丈夫だろうし、公爵家には兄達が居る。領民達も逞しいし家臣団の訓練でも頭角を表す人達がでて来ている。


 計画は順調だ。


 忙しいけどこれも未来のため、好き勝手気ままに、思うままに生きて逝く為だ。


 さて、取り敢えず目下の目標として無事にヴィンセント殿下の生誕会を乗り切ろう。



 湖上に浮かぶ白鳥はそれはそれは優雅ですが(前回)、その水面下では非常に厳しい運動をしております(今回)。


 はい、只それを言いたかっただけです……


 と言うか、ああいった舞踏会の準備って大変なんだろうな〜と中世ヨーロッパの資料見ながら思ったので、魔術式とか現代知識で色々楽出来る事は前提として準備も楽じゃないだろうと思いこの話しを入れちゃいました。


 後悔も反省も無いです(キリッ


 まあだけど……これだけ大変な状況で頑張ってセットした舞踏会を途中で壊されたりしたらきっとルーナちゃんぶち切れるだろうなー


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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