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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
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75 トホホ……

 読者の皆様どうもお久しぶりです。更新遅れて本当に申し訳ないです。そしてご愛読有難うございます。


 以前活動報告で告知した様に、現在リアルが多忙です。その中今日、何とか合間の時間に書き上げたので投稿致しました。多分誤字脱字とか色々有ると思います。重ね重ね申し訳ないです……後日見直します。


 それでは本編をどぞ!


 目の前に居るのは如何にも人の良さそうな顔をしている貴族達。


 確かに一般的な御貴族様方と違って選民思想も薄く自身の職に対して忠実で不正などせず領内での評判も良い、父上と普段組んでいる者達だ。


 つまり、貴族の中でも割りかしまともな連中だと言う事。



 だが、その正体は社交界の海千山千で駆け抜けて来た百戦錬磨の戦士と言えよう。


 何せ、馬鹿共を上手く往なして毒持ちの小賢しい連中の攻撃から生存して来たのだから。


 つまり、兎も角手強い。



 物理勝負ならば私でも負けないだろうが、それでも正直まだまだ駆け引きにおいては“若造”であると言える私がそう簡単に勝てるとは思っていない。


 けど、何とか此方の指定する落としどころに何とか誘導しなければならない……いや、するしかない。


 じゃないと、今後の予定等が間に合わなくなる。



 まあでも、私が余程愚かで無様な姿を晒さなければ、及第点を貰えれば今回は有る程度許されると言う事も分かっている。



 実際今回の話し合いは『株主総会』、つまり、彼らに足りない分を出資してもらう事が目的なのだから。


 けど当然その代償として相手に利益を持っていかれたり私や私の家族の立場が不利になったりする事だって考えられる……例えば無用な政治抗争に利用されたりとか、ね。



 分かりにくいかもな……ああここで一応説明しておこうか。



 実は現在国内、いや、王宮内では割と明確な派閥争いが起こっている……まあ原因は言わずともがな、先の王妃派が失脚したので共通の敵が居なくなったからな。


 後はそうだな………ヴィンセント王子の容態が何時悪化しても可笑しくない状況なので、王位継承を破棄する可能性が高いと言われているからだ……とある筋からの噂によるとネ。



 え、誰が流したか?誰だろうね?(そっと目を逸らす)


 不思議な事もあったものだー(勿論棒読みですが何か?)



 ゴホン、まあその辺は置いておくとして。


 ……問題は、公爵家がこの国に現在5つ有り、その内我が母を除外すると王族の血を受け継ぐ家は2つ。


 そして、この2家なのだが………何かやたらと子だくさんなんだよね……


 けど何より問題なのは、その子供達が結構王位に興味関心を寄せている事だろう。何故か親と違って皆さん凄い野心家だからね……兄弟・姉妹仲も最悪だったし。


 王子の暗殺を望むのは何も、元王妃の糞BBAだけではなかったのであった。


 家にも何度か刺客が放たれているからね……ヴィンセント殿下を覗けば特に王位に最も近いと何故か囁かれているらしい私メインに。


 ……具体的には1年に10回は襲撃を受けているのでもう慣れた。


 なお、家に来ている暗殺者達は庭の肥やしになるか、或いは『この人達は露○狂の○リコン野郎の変態です』と言うプラカードと共に王宮の前にまとめて放置されていた……我が家の執事達がいい笑顔を浮かべて。


 勿論親父に過激なプレ…ゲフン、尋問をされたあとだったりするのだが、今それは置いておこう。


 ……つか、永遠にスルーしておこう。



 それは兎も角。


 先程の件に加えてもう1つ問題が有るとすれば、王位継承者が公爵家を除外しても矢鱈多い事だ。つまり、王族の血を多少引いている人が多過ぎるってことだ。



 …どうやら先々代の国王は、先代同様好色かつ絶倫だったらしい。



 現国王の叔父叔母に当たる存在は意外にも多く、実は一般人に紛れてひっそりと生活している人たちも実は結構多いのだ。


 そう言う人々はまだいい……野心とか薄かったし。



 問題は貴族にもそれに該当する人達が多い事。



 それでこの話題の冒頭に戻る訳だが………派閥争いが今現在、この国で激化しているのだ。



 私達公爵家はなるべく一歩引いた所からこれらを見ているのだが、正直醜い争いにしかならず、ずっと膠着するだろうと言う事は容易に想像出来る。


 だってね………皆さん努力していない上、別にカリスマ等色々持っていないし。


 力が拮抗しているので今の状態はそうだな…『冷戦』と言った所かな?だって“表立って”殺し合う事は取り敢えず無いから。裏ではないとは言わないけどさ。



 で、そんな中でも抜きん出て有利なのは王の直系であるヴィンセント王子。そして、王の妹君で有らせられる我が母の娘息子。


 ………特に王族の色彩を今1番纏っているのは何を隠そう、この私何だよね…王子は地味になっちゃったから。


 まあそれでも未だに王子を先祖帰り扱いしている人達が圧倒的多いけど…御陰様で私単独で担ぎ上げられる事は割と少ない。



 そんな分けで、能力・家柄全部私達が見ての通り全部揃っており、現在進行形でトップに何とか据えようと虎視眈々と今まで中立派だった多くの有力貴族達は派閥を作った訳だ。


 けどね……


 私も王子も正直そんな風に御輿に担ぎ上げられるとか超迷惑。


 近い未来には冒険者として国外に出て行く予定なのだから。権力とか立場とかそう言うのは正直邪魔。枷にしかなんない訳だ。



 ……けどまともな継承者が未だ育っていない悲しき現実。


 このまま国王の後継者が出来なければこの国は終わる。貴族だけで国を収めるとか無理ゲーですから…特に今のまだまだ腐敗貴族が蔓延っている中正面なリーダーがいなかったら投了だね。


 この国自体、紛争地帯のど真ん中だからね……今冷戦中だけど。



 まあ正確には私達以外に候補はいるっちゃいるのだが…まだまだ及第点をあの大人達が与えるとは思えないしな……



 さて話しを戻そう……私が株主総会で危惧している事について。



 私の事業を出資しているのは主に中立派の正面と言われている有力貴族………つまり、私と王子を国のトップに据えようと考えている連中。


 正直今回の事で下手に動けばあっという間に次期王と王妃にされてしまうわけだ。


 だって以前はっきりいわれちゃったし……



「儂の目の黒いうちにルーナちゃんを王妃にするぞい☆」



 ってね。



 ………うん、わかるよ。


 …孫に小遣いとかお年玉あげる様な感覚で『国をあげるよ』とか言う事じゃないよ、てね……


 ……私もそう思う、割と切実に…



 …つか、そう思うからやめてくれ、超やめて下さいと何度御願いした事か……


 …主に私が5歳の頃。



 思えばウォルターと修業する為霊山に行ったのも、これらから逃げるためでもあったんだよな……今更だが。


 それから王子との婚姻も何とか避けたかったのにね……



 きっとあれからずっとその認識は変わっていないんだろうな……




…………………………………………




 株主総会で主に説明するのは集めた資金の運用とその成果等々。まあ現代日本における株主総会のソレと大体同じ感じだ。


 そして今回私は発表したのは今後の見通しと、現在我が国を取り巻く情勢に対する我が社の対応。


 それから資金を求めている理由に関して。



 ま、ぶっちゃけると会場に居る人達にとある契約書にサインして貰った上で、今現在私達の居る大陸で暗躍する『シャドウ』とその集団について事実と考察を述べてみたのだ。



 本来私はこれらを伝えるつもりは無かった。けど、彼らの脅威を退けるために使った資金が研究費等を上回ってしまったのだ。


 企業人としては失敗だろう。


 まあだけど、国家安全を裏から支える『ラウツェンスタイン公爵家』という貴族の姿勢からしてみれば、今回の件は褒められるべき事なのだろう。


 我が国家の内部に有る『霊山』は特殊な環境。


 ここ何かしら影響が出て人里へ高位の魔物が流出すればまず多くの人が命を落とすだろう。


 更に、ここで獲れる特殊な素材や指定保護種となっている特殊な生命体が全滅すれば、生態系への深刻な被害が出る事は明白だろう……事実、過去そう言った記録が有るのだから。


 故に、私は企業人で有ると同時に『番人』を担当する貴族としての立場から、今回資金をそこへ回した経緯を説明した。


 そして、企業人としては深く謝罪した……研究が大幅に遅れる事となりそうなので。


 それから今後どの様に計画が変更され、研究もどの方面を強化して進められるか詳しい事を資料提示しつつ説明した。


 最近開発した魔導PCをお披露目する意味も有り、パワポ擬を使った発表なので多くの貴族の度肝を抜く事は出来た。


 けど、やっぱり………



「では、我々が期待していた『***』に関しては先になるのか……」


「それに関しては、我が社も最善を尽くしますが…」


「だが我が家にとってその開発は死活問題なのだが……」



 発表が終わって各自の質問を受け付ける番となって、色々問題が浮上して来た…予想通りだ。


 そして、中には当然それとなく私にさっさと派閥のトップをやるように仄めかす者達も居た……余計な事を。


 確かに今回の事は私の独断。


 不利益を現時点で被った事は確かだ…確かでは有る。けど、今回この事で『霊山』に住む『鬼火連合』以外の連中には恩を売れた。


 故に、もう少し先の未来には利益を得る事は可能だ。


 例えば………他国と事を構える事となった時の援軍を得られる可能性。彼らが持っていたり作っていたりする特殊な素材の市場への流通。


 当然私が売った恩であるから全て『ルナライト社』がし切る訳だがそれでも株主の領と優先して取引する事だって出来る訳だ。


 まあその事が分かっているために、直接何か行って来る奴は居ないのだがな。



 けど、何度も言うが今回“赤字”を出した事は事実……何とかその補填はしなければ…



 そう思って色々対応していたら、いつの間にか私を“孫”扱いしているラマルク侯爵が近寄って来た…


 そうです。この人が変なおじ……ゲフン、孫にお小遣いあげるノリで国あげる、爺ちゃんに任せろ!とかかつて5歳児に言って来た人。


 国きっての実力者であり、王宮では様々な伝説を作った人物である。そして、裏社会でも狡猾で恐ろしい相手だと恐れられている。


 見た目温厚な好々爺なのだが中身はある意味では貴族らしい人物、だそうだ。


 正直苦手…とは違うし割と仲いいけど、私等を含めた親戚筋の子供に対しては激甘で行動も猪突猛進になりがちなところが玉に傷な私の父方の大叔父?にあたる人物だ。


 故に、割と突拍子の無い事を良くやらかす……例えばヴィンセント王子との婚約を父上に最初にちらつかせたのもこの人だったりする。


 父上曰く、私が2歳児中盤辺りでラマルク侯爵は私を王妃にすると言う構想を練っていたそうだ…



「ルーナちゃんや、少しよいかの?」


「ラマルク侯爵…」


「資金提供は構わぬのだが、ちょいと頼みがあっての……













 今度、王宮で開かれる事になっておる舞踏会に参加してくれんか?勿論ヴィンセント殿下をエスコート役として。」














 ええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?1?!?!?!!


 ああだからイヤんですよ!!!いつもいつもこういう爆弾落とすから……しかも断れない様な場面でね。


 し・か・も、今回は王子と一緒に『将来の王と王妃』として貴族達に知らしめようって魂胆ですね、分かります。



 ………何とかしないとな………けど、取り敢えず。




「ええ、喜んで参加されて頂きます。殿下にも後で御伝え致します。」


「うむ。」



 営業スマイルを保ったままで何とか返事をした。


 その様子に満足げな顔で頷くと、資金提供合意書へサインした。更に、私に赤字補填額の三分の一に相当する額の小切手を”その場”で渡してから会場を抜けていく御狸様。


 先程まで少し揉めていた別の貴族達も私達の会話を聞いてなのか、どこか納得した様な満足した様な顔で資金提供の合意書へ次々とサインしていった。


 やっぱり敵わないな………私はまだまだだ。


 大叔父の大きな後ろ姿が遠ざかっていくのを私は内心複雑な思いで眺めるのだった。




《おまけ》某貴族の視点


 ルナライト社の社長をしているルーナ嬢はどうも王妃をする気は無い様だな……そこを何とかしてくれないかな…このままだと国がやばいから……


 でも、やっぱり私のコミュ力では説得ムリだな……責めて彼女が同意するまで合意書のサインをギリギリまで引き延ばすか…


 でもさっきの話しが本当だとすると、そんな事している場合でもないからな…真面目にどうしたものか……


 お、流石ラマルク侯爵!!ルーナ嬢を公の場で『将来の王妃』として紹介する気だな!!そこに持っていける侯爵殿、そこに痺れる憧れる!!!


 ルーナ嬢も同意した事だし、これで合意書にも心置きなくサイン出来る。良かった。



 若干分かりにくかったと思ったので、載せてみました。こんな感じの理由からルーナちゃんは後日多額の資金を得る事が出来ました。


 これに対してルーナちゃんどんな方法を使って切り抜けるのか。そして、パーティー会場に出て来る魑魅魍魎に対してどんな対応を取るのか。


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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