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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
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59 平穏終了(幾らなんても早過ぎるからな?!)

 読者の皆様どうもこんばんは。


 さて、物語は進みます………王子には初戦闘を、暗殺執事と駄竜には発散先をプレゼント致します…具体的には次回以降になると思いますが。


 今回は新キャラ登場です。それでは本編をどぞ!

 あ〜あ……… (←時化た顔で灰色の空を仰ぐルーナ)



 ……何で私の行く場所は尽く大規模な戦闘になるんだろうか……これは一種の呪いかなにかなのだろうか?


 それとも嫌がらせの類か?


 まあ別に良いんだけどね……王子の良い経験にはなるだろうし、ジャンクリやウォルターも……



「久々の狩りじゃ。」


「狩りじゃ〜」



 ……そんな感じで目を輝かせていたからね…危ない何かに目覚めてしまった人見たいな感じで。


 つか、また暫く家には帰れなくなったな………



 始まりは……全て、数日前に遡る。



…………………………………………



「つか、何でこのタイミングで彼らも攻めて来たんだろうね?馬鹿なの?死ぬの?死んじゃうの?」


「いや全くですな……どう考えても姐さんや兄貴達が居る間に戦争仕掛けて来たら逆に潰されそうですからね。」



 同意する大鬼(トロル)筆頭のレオルド君……今回戦局を受け持つ事となった言わば“大将”だ。



「つか、もう何かガタガタですけどね……」



 前方を呆れた様子で片手(``)を掲げて遠視見する百々目鬼族筆頭のザッカリー・リーフ・オールシーイング。


 名字の通り全ての角度から前身に存在する実体無き『百の目』でもって未来・過去・遠近構わず文字通り“全て”が見える種族だ。


 ……もっとも、未来を見ようとすればよっぽど精神が強くなければ酔うらしいけど…未来は未定であって決定ではないため直ぐに変わるんだと。


 そして現在戦場の最前線………『百鬼会』と『百獣連合』の戦闘…いや、もう既に百鬼会による弱い者いじめの状況を見ていた。



「もうこれは…終わったな。」 「…だな。」



 だが、味方のその一言がフラグとなったのだろうか………




「…あれは一体……」


「どうした、ザッカリー?」


「姐さん……………」


「何だ、さっさと言いなよ答えるから。」


「1つ………我々の様な『魔』に属する者が急に黒を纏い、更に化物じみた容姿と力を得る事って有りますか?」



 信じられないと言いたげな顔で、戦況を見詰める百々目鬼の長。



「……………どう言う事だ?後、状況はどうなっている?」


「ええ、急に百獣連合側の兵達が変化したと思ったら、敵味方無く攻撃をし出しました……え?」


「どうしたリーフ?」


「ハーマライデン………今、お前の所の奴が3人まとめてやられた……巨大化した虎野郎が自爆した様だ。」


「ッ………一体どうなっていやがる!!」


「落ち着け……とは言っても今確認したが、些か此方が不利な様だ。さっさと撤退させないと此方の被害が増える。レオルド、指示を出せ。」


「わ、分かった……今狼煙を上げる。」

















 急に戦局が逆転したのだった。
















 魔術式で『遠視』する。


 すると、よく見えて来る酷い状態の戦場。


 いや、もう早速これは戦場とも呼べない………只の周りを巻き込む集団自殺現場とでも言えば良いのだろうか?



 戦場に居る獣魔族達が次々と低能な魔物へと成り下がり、敵味方無関係に破壊行為をした後……………文字通り『自爆』した。


 肉片が当たりに飛び散ると、引火して『霊山』の神聖な森が焼けていく………



 後数分もしない内に此方まで届きそうだ……



「おい、戦局はどうなっている?」



 見目と世間からの評判とは対照的に非常に聡明でいつも戦闘では参謀をしている大鬼族が皆深刻そうな顔をしていた。


 無理も無い……



「…………駄目です……全滅、しました。」



 先程戦局を見守る百々目鬼族から連絡が入り、戦士大鬼(トロル)と最前線に居た魔術師と暗殺をしていた百々目鬼(オールシー)達が自爆に巻き込まれて戦闘不能になった事が伝えられた。


 そして当然、中には命を落とした者も居る……大怪我で済んだ者も。



「……私の方でも確認した………幸いまだ怪我程度で済んでいる奴が多い。連れ帰って適切な手当と休息を取れば何とかなるだろう。急ぐぞ。」


『は!!』



 どれ、私も手を貸すか。



「彼らの護衛をするから君達はここで待機。絶対戦場に来るな!いいな」


『はい、姐さん。行ってらっしゃいませ!』



 慌てて救護班と結界班を呼んで、私は戦場へと向かった。



………………(???)………………



 ………ったく、今度はどんな問題を起こしてくれたんだよ……



「チェキータどうしたよ?」


「あ、頭!!大変です!!!実は……」



 ん?何々……今度はアレ使いやがったのかよ…仲間に対して。



 しかも最悪だ………


 寄りにもよってあの“女豹”が居やがる時に仕掛けたのか……



「…おいおいおい、それってマジなのか?」


「……はい、間違いないかと…」



 先日ウチに来た怪しさ満点の商人?よく分からんが、自らを『歩く闇市』と名乗るターバン野郎だった。


 明らかに『魔』に所属する同類の雰囲気を纏っていたが、それだけじゃない……



—明らかに奴は『災害』だ。



 ……それも、自らがそうではなく他人を先導する類の…言わば、病魔を各地に運んで集落から国まで根絶やしにする奴…


 俺は慌てて追い出したが、俺のまとめるクランも残念ながら一枚岩ではない。


 そして………



 俺の方針に気が喰わない老害共が商人と取引した様だ。



 俺は暫く奴の動きを監視して、引っ捕らえようと思っていた…


 だが、出し抜かれた……



 正直油断していた………まさか寄りにもよって“百鬼”にそれを使うとは……奴等が1番嫌う方法だと言うのに。


 クソ……どうすれば…



「頭!!」


「……今度はどうした?」


「それが………「ちょっと御邪魔しますよ?」」



 ……………ついに来てしまったか。



「用件は分かっている……言い訳をするつもりは無い。」


「そう………」



 無表情そう言うなり、俺の胸座を掴んだ。



「だけど、一応事情くらいは聞くよ?場合によっては……















 一族郎党この場で”皆殺し”にするけどな?私の『本体』が。」



 ………今回ここに来ているのはどうやら『分身体』の様だが、この1体だけでも多大なる被害をもたらす事も可能な力を持っている。



”逆ラッテハイケナイ”



 逆らえば、その瞬間に彼女は文字通り『皆殺しの刑』を実行するだろう……一族郎党、いや、この霊山から奇麗さっぱり『魔獣族』が痕跡ごと消えて無くなる未来しか浮かばない……



 正直今回の不始末、俺の首だけで済めば良いが……



「事情を詳しく話す……着いて来てくれ。」


「分かった。」



 『人を辞めたニンゲン』、或いは『歩く災恐種』とでも言えば良いだろうか……



 俺達『魔』に属する種族の中でも精鋭の集まる『霊山』で向かって来る敵を1人で次々と壊滅させていった奴。


 しかも相当な実力差だったのか、全員手を抜かれていたので怪我は無く、回復も早かった事は記憶に新しい……


 とは言っても既に数年の年月は立っているが。



 俺もクランの名誉に賭けて一騎打ちしたが……結果は惨敗した。


 あの時は死ぬかと思った………そしてその時に決めていたんだ。



 この少女……“ルーナ”と呼ばれるこの方を敵に回す真似だけは何としてでも避けようと………



 だが、こんな有様だ……俺の代で『百獣連合』を壊滅させる訳にも行かない……


 どうすれば……



「……と言う事が今回の顛末だ…済まなかった。」


「成る程……リーダー失格だね。」



 ………ごもっともです。



「だけど今回の件は君以外の連中に70%位は非が有るね………だから、総長(ヘッド)の座を引き渡さずこのまま君は続行して下さい。


 だけど、その老害は私が貰っても良いよね?」


「ああ……」



 本当は私が裁かなければ駄目なのだが……



「悪いね。だけどこうでもしないと手打ちに出来ない状況になっているんで………そうしないと多分今日の内の『百獣連合(ココ)』は消滅するよ。


 勿論君、『ルドヴィン・フレイム・ブラックハウンド』にも着いて来てもらうよ?


 一応フォローはするが、どうなるかは知らない……護衛は私がするから不要。相手を今過剰に刺激したくないだろうし武器の持ち込みもお勧めしない。


 どうする?」


「………ああ行くさ。悪いな。」



 これは………どうやら今回は庇ってくれた様だな。


 時々彼女に関してはこうして味方になってくれる事もあり、その場合は大抵生き残れる。逆に敵に回れば完全に破滅するか徹底的に社会的・物理的に貶められる……それこそ死にたくなる程に。


 だが、どんな基準で敵・味方をしているのかは依然として不明。


 俺がココでこうして生きていられるのは只単に運が良かったからだ……もし少しでも彼女の逆鱗に触れていたら…


 ………ある意味『竜』と呼ばれる連中等よりよっぽど厄介だ。



 そして『百鬼会』の領に入る時に彼女は頭を掻きながら爆弾を投下した……それも盛大な奴を…



「そうそう……
















 今回被害に遭ったのは、『大鬼族』と『百々目鬼族』だから。それから小鬼族も数名救護活動中に貴方達の兵隊に傷を追わされたらしいよ?


 だから多分針の筵だと思うけど、まあ頑張れ。」



 ……………一瞬目眩がした…………………


 しかし…寄りにもよって『大鬼族』のインテリ野郎を敵に回してしまったのか……それに、『百々目鬼族』も色々と厄介な一族だ……



 だが、1番やばいのは『小鬼族』。



 奴等は一人一人が弱いがスライム同様典型的な“大器晩成型”。進化形態は大概強いか右に出る者がいない程特殊技能が優れているかのどちらかだ。



 そして、そのまま強くなる事だって出来る……『カミュラ・ファウスティス・ゴブリヌサス』の様に。



 奴等は敵に回すのならば徹底的に駆除しなければ駄目な連中だ……一度敵にすれば、此方が完全に殲滅されるまで有りとあらゆる手段を用いて執拗に攻撃される。


 それも、何代も代を重ねてやって来る……



 一応事情は話すが、一体どうなる事やら……



「おい、儂らを連れてどこに行き来じゃ!!」


「そうだ!!家に返せ!!!」


「儂だって今回この戦闘に関わっていない!何故ココに連れて来た!!!」



 …………………。



「黙れ……

















 貴様らのせいで、どれ程の同胞が死んだか…どれ程の被害を我が『百獣連合』に出してくれたか忘れた分けでもあるまい……



 勢力争いに他領を巻き込んだ挙げ句多大なる犠牲を出した事、そして…


 アンタ達は怒らせちゃあいかん奴らを怒らせた。


 せめて今は黙って歩け……………………この『疫病神』共が。」



 そして1番喚いていたカスの顔面を思い切り殴り付け、地面にめり込ませた。



『ヒッ』



 …………今更こんな事をしても散ってしまった命は帰る事等無い。もう少し早く動いてコイツらの暴挙を事前に止められていたら……



「……もう反省はいまいいから行くよ?くよくよ思い悩むなら、その事は次に活かせばいい…まあ、これから自力で“次”をつかみ取らないといけない訳だけどな。」


「ああ……俺だって諦めては居ない。」


「そうか。さっきも言ったが、フォローはしてやるよ。だからまあ、頑張れ。」



 俺より何倍も小さな身体をした少女だが、醸し出す雰囲気は俺の何倍、いや、比較する事自体が烏滸がましい程強大で恐ろしい。


 ………だが、今はその姿が頼もしく見えた。
















「あ、ちなみに諦めて試合放棄したら、私直々に痛くない様に殺してあげるから覚悟しておいてね?」






 前言撤回。


 こいつはやばいです……正直泣きたい、つか、もう泣いていいだろうか…


 早速登場した新キャラのルドヴィン君、ドンマイw………


 そして……もちろんこのまま戦闘が終わる事も無く次回は色々な事が有るでしょう……間違いなく『百獣連合』の連中にとって状況は悪くなります。


 あ〜あ………モフモフシーン書きたいのにいつの間にかモフモフ連中が汚ェ花火に(泣)どうしてこうなった?!


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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