表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
39/142

38 黒幕がヤンデレだった件……(オワターw)

 読者の皆様こんばんは。


 さて、今回はプロローグ2(改)に登場した変…ゲフンゲフン、黒幕が出てきます。つか、今更ですが……ルーナちゃんの周囲には変態か腹黒かヤンデレしか居なかった件……ルーナちゃん逃げて、超逃げて!!!


L:「逃げられるんだったとっくに逃げとるわ!!」ビシッ


 相変わらずの茶番をすいません……それでは本編をどぞ。

 ゴンの手術は恙無く終わった。


 だけど、コアの破壊は大変だった……………分解魔術を使っても中々壊れず、最終的にエクスカ○バー(物理)で粉々にした上で、分解魔術をもう一度行使したらやっと消滅した。


 それと、精霊の言っていた“ピオトレ男爵令嬢”が行っていた事が物凄く気になる……


 何と、彼女はテレビゲームの要領で今回の惨事を起こした様だ。


 彼女の部屋へ侵入した精霊の話しに寄ると、どうもコントローラーとモニターが置いてあった様だ……正確にはそれらしきものだとしか分からないが。


 それからもう1つ………彼女に好意を向ける男性達は、大体皆共通して邪な気配を纏っていたと報告が有った。


 それってつまり……………物体Xは洗脳するためのアイテムと言う事だろうか?


 だが、それはつまり……魔王の暴虐は“世界”の作り出す現象では無いと言う事か?


 誰かが有る一定以上の力を有したものを操っている……そう言う事になるのか…それともその誰か自体が“世界”か。


 いや、世界は残酷な程“平等”に出来ている……歪な形だろうと。


 なら、物体Xとは一体……


「ルーナ様、お茶が入りましたが飲みませんか?」


「……飲む。サイドテーブルに人数分お願い。」


「かしこまりました。只今御持ち致します。」


 ジャクリンがそう言った後、温かで優しい香りが空中を漂った……此方で再現したダージリン茶の良い香りだ。


「まあ一先ず皆さん、お疲れ様でした。手術は成功、後はゆっくり経過を見るだけですね。」


「そうだね。ただ、問題自体は解決されていないけど……」


「儂らもあんな患者は始めてだった…他にもあの黒いモノを埋め込まれて苦しむ者の治療には当たった事が有るがね。」


 ………思わず紅茶を吹きそうになった事は仕方が無いと思う。


「……報告に無かったが?」


「ああ、報告するまでもなかったのでな……あっさり取れたから。その後その石自体が風化したので報告も出来なかった訳だよ。」


「成る程……それで、『昇天返し』グレイル、それをどう見た?」


「そうですな……何か発信するものだと儂は見た…御嬢の開発している器具にそう言うものが有った様な気がするどうだったかね?」


「……………人の口には戸が立てられないし、仕方が無い。その通りだ。近々新たな検査器具が出来るので、楽しみに待っていろ。」


「そうさせてもらいますかね。」


 私はやっと少しだけ頭が冷えた気がした。


「ジャクリン、紅茶をありがとう……後、皆も。少しだけ冷静になった。」


「お力になれて、光栄です。」


 奇麗に礼をするジャクリン。そして、後は任せて私はゴンの病室から出た。


 今後の事について考える事、それから発信先を逆探知して黒幕を見付ける事……


 覚悟しろ、絶対凹して……そんで抹消する。


 ……………私の道に立ちふさがったのだから、当然の貴方も私に殺られる覚悟が有るのだろう?


 もしそんな覚悟も無い奴だったら………此方には幸い魔術が有るので廃人にも死人にも慣れない状態で一生苦しむようにしてやる。


 もう一度言うが、覚悟しておけ。


…………………(???)…………………


「ククッ、相当怒った顔をしているね。でもそんな君も好きだよ♡ルーナ……いや、ボクの由樹ちゃん。」


 画面越しに見える、彼女の能面の様な表情を見ながらボクは興奮を覚えた。こうして彼女の表情をどんな形であれ変えられるのだから最高だ。


−君が悪い、だってボクを選ばなかったんだから。


 地球でアレだけボクは君を愛したのに、それなのに一度もボクには返さなかったよね?


−ボクは君を見た瞬間に片割れだって気付いたよ?


 君はボクの事を怖がらなかった……小さい子供はボクの顔を見たらそれだけで泣くのに……


 いや、子供達は分かっていたのだろう………ボクが“ニンゲン”では無い事を。


 そして………誰よりも“死”のニオイを纏っていた事を。


“だってボクは『○○○』だから”


 生まれた落ちた瞬間からボクはヒトでは無かったから……本能的に分かっていたのだろうね。


 ボクは分かっていたもん………ボクを避けず、初対面でボクの顔を見て笑顔を向けるのは、ボクの“カタワレ”だって。


 だって『セカイ』がそう教えてくれたから。


 彼女がボクに儚い笑顔を向けた。その顔はあまりにも幼くて、それでいて少し大人びた小さな女の子の顔だった。


 黒い艶の有る髪は長くて何処までも滑らか。黒茶色の円な瞳は、ボクの嫌悪感を催す様な顔を映し出していた。


 けど、奇麗だった………セカイが一気に色づき、ボクは今まで何を見ていたのだろうかと思った。


 直ぐに引取って、邪魔なものを退けてから君の事を頑張って育てた。君はすくすく育って増々ボク好みな素敵な女の子へ成長した。


 恩人である親父さんも認める程の知力が有り、ボクに匹敵する武力と諜報力を兼ね備えた美しく立派な女性となった。


−それで邪魔なものが集まって来るとは思わなかったけどね。


 毎回、毎回、毎回………ボクは君に君の許可無く触れようとする屑が出る度に、身を削る様な気分だったよ……勿論そんな事をしようとした屑は皆世界から消えているけどね?


−だってボクの由樹ちゃんを傷付ける何て、許せないもん。












“許せない、許せない、許せない、許せない、ゆるせない、ゆるせない、ユルセナイ、ユルセナイ、ユルセナイ……”



“殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、ころす、ころす、ころす、ころす、ころす、コロス、コロス、コロス、コロス、コロス、コロス………”












 だから全員じゃないけど殺した。


 そして君は平和とは言い難いが健やかに暮らしていたのに……どうやらセカイは君には優しくなかった様だね。


 君の大事にしていた人達は次々と死んで逝った。


 クリス君だったっけ?あの薄汚いが有る程度認めていた糞餓鬼も死んだ。それから君の事を大事にしていた両親も暗殺された。


 別に彼らが生きて君を護るならそれで良いと思っていた。


 ボクだって最初は君の幸せを考えていた……それで君が笑顔で居てくれるのであれば、ボクは只の君の保護者の1人としてずっといようと思っていられた。


 だけど……君の事を彼らは置いて逝った。


 君はどちらの葬儀でも泣かずに静にじっと耐えた……ボクは見ていたから知っているよ?


 でも、実際君は心で泣いていたよ、ずっと?


“カノジョヲナカセルナ”


“ユルサナイ”


 その他君に害意を持って近付いて来る人達は次々と殺したよ……君が気付かないうちに。


−いつかはボクの元に帰って来てくれると信じていた。


“帰エッテ来テクレルヨネ?”


 でも、君はついに帰って来なかった………


 それどころか………………あのセカイから彼らを追う様に“逝って”しまった。


 彼女の訃報を聞いた後、ボクは直ぐに後追いしたよ……生きて行く意味が無くなったから。


 とても冷たくて寒くて……寂しかった。


“ナンデ?”


“ヒトリニシナイデ。”


“ボクヲオイテイカナイデ。”


“……………ユルサナイ、ボクヲヒトリノコシテイクナンテ!”


“ボクハキミヲズットアイシテイルヨ?”


“ボクハキミノソバニズットイタヨ?キミガサビシクナイヨウニ、キミガアンゼンデシアワセデイルコトヲネガッテ……”


“ズットミマモッテキタ……ソレナノニ…”













 ボクは呪ったよ……全てを。


—この腐り切った停滞するセカイを。


——君の愛したもの、そして君を愛したものを。


———そして…………………………………ボク自身を。


 あの時、君がまだボクの手の届く所に居た時何で君の周りに居る人達を徹底的に除かなかったのか。


 どうせ居なくなって君を苦しめるのならば、最初からいない方がいいでしょ?


 それと、何で君がボクしか見えない様にしなかったのか。ボクは死なない、いや、死ぬ事が事実上不可能だから君を悲しませる事は無い。だからボクだけを愛していれば君は苦しまない。


 君をこれ以上、悲しみを心へ押し込めた様な顔に等させたくないんだ!!


—だからね、今度は間違えないから。


“ダイジョウブ、モウコンドハニドトユキチャンノテハハナサナイカラ”


“ボクノマエカラキエナイヨウニシッカリトユキチャンノテヲニギッテイルヨ”


“ズットイッショニイヨウネ?”


 今君の周囲に屯って居る君が愛し愛される弱者達を徹底的に壊してアゲル。そしたらきっとボクが現れた時にボクだけを愛してくれるでしょ?


「その時君は喜んでくれるかな?またボクに遭えたって。」

「ボクはきっと………嬉しくてつい、君を抱き潰すかもね?」


 そうだ………ボクが居ないと駄目な身体にしてあげるよ。ボクが隣に居ないと耐えられない心にしてあげるよ。


 そうすれば君はボクから離れない。


—今度こそ、ボクと1つになろう………永遠に。


——ボクは彼らと違って君を置いて行かない……逝く時は一緒だよ。


 ボクは彼女の辛そうな顔を見るのは嫌いだけど、仕方が無い。これから訪れるボクとの輝かしい未来の為に、今は耐えてね?


 ボクの可愛い由樹ちゃん(ルーナ)


 次回も変た…スト…ゲフン、黒幕と言う名の奇妙で不気味かつ社会的に不適切な発言をする物体は登場します。ご不快に思われた方は申し訳ご「え?…ボクのことをそんな風に言ってるんだ…ふーん?」……?!


 !!?!?!


—(大変見苦しい状況ですので、少々御待ち下さい)—


「どうやらただの肉塊みたいだね?」 「…………」←(モザイク掛け付き)


「じゃあボクが代わりに……それでは次回も宜しくね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ