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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
33/142

32 出迎えのお返しと依頼。

 読者の皆様どうもこんばんは。それからご意見等、有難うございます。


 さて、今回は………ん?何やら外道のニオイがする様な……きっとネタが分かる人達は”うっわー”な事をルーナは仕出かす予感です。それでは本編をどぞ!

 かつて遊びに行った時に『吸血鬼』なのに余りに宮殿が普通過ぎたので、それを指摘したのが全ての始まりだった……














 ヴラド君の『お家リフォーム(ダンジョン化)』。


 その日は油断した上で、調子に乗って『地球』で流行っていたサブカルチャーについて話していた時だった……奴は興味関心を持った事は“与太話”で終わらせずに必ず予想の斜め下方向に実行する事を失念していたのだった………


 “RPG”と言う仮想現実で遊ぶゲームについて話した所食いつきが良かった為、つい話してしまったのだ……地球での吸血鬼に対する認識と、魔王城や魔物の住処がどうなっているか等を…


 その上でヘルシング宮殿(彼の自宅)(←私が勝手に命名w)を魔改造するとしたらどうやるか聞かれたので簡単な草案を出した……モンスターは危険だし敢えて置かず、その代わりえげつないトラップで埋め尽くす、と。


結果:“神話”通り越して“宇宙級”の超鬼畜無理ゲー通り越してバカゲーな難易度ダンジョン爆誕


 ………そして、私の“移転陣(着地ポイント)”をダンジョンの真ん中に置くのだった……まるで最初に草案出した私に


「ドヤ☆(ゝω・`)」 (←顔文字UZEEE、でも調子こいたら奴はこんな顔をする…)


とでも言いたいかの様に……


 そして、いつもここに来る『私』は影分身の私だから消えても大丈夫だが、オリジナルは一体しか居ない……何度も言うが、ここはゲームではなく現実なのだ。


 故にセーブも出来なければ、一度死ねば只の肉と化す訳だ。


 それなのに……………このトラップ群のメッカに私達を移転するとか……引く…つか、最悪。


 立ち上がったら首元にピアノ線とか一歩踏み出したらギロチンが振ってきましたとか、そんな事が以前はざらだった。


 まあ殺傷力は無いものに“今”はなっているけどね?つか、させた……頑張って。あの時はマジで大変だった…


 あ、何か色々思い出したら涙が……


 でもね、それでも限度が有ると思う…罠を1つでも発動したら全部エンドレスに発動するとかどんな鬼畜ゲーだよ?!


 しかも……脇の下をくすぐる&耳元で『エク○カリバーの』歌と『ジャイ○ンの歌』のどちらかを永遠に流すとか……


 これ殺傷力無くても精神崩壊するからな?!いや、確実に精神的に死ねる………


 ああもう…何か疲れた……つか、もう返りたい………霊山に。


「相変わらず趣味最悪……」


「全くだな………こういう罠はこうやってヤルんだよっと!!」


 だが、その酷いトラップをより凶悪な方向へと強化した上で恍惚な表情で術者に返す強者(取り扱い注意)………


 え?誰がそうだって?……ゴン君ですよ。


 今回は自重しない方向で行くそうで……移転酔いからの健康青汁ジュース(味の保証は致しません)一気飲みで相当ストレスが溜まっていた様で、ほぼ八つ当たり状態になっていた。


 そして今も……


「うわぁ〜…えげつない。……つか、えぐい。」


 ………“拘束して脇をくすぐりながら『エ○スカリバーの歌』か『ジャ○アンの歌』をエンドレスに耳元で流される”と言う術式を、“指示が有るまで『ラン○ンルー体操』を歌に合わせてエンドレスに行う”へシステムを変更していた。


 その上で、別の口に入る系統のトラップを『素転びの呪い薬』から『地味な不幸の呪い薬』へと変更していた。


 この効果は地味に嫌な事…例えば外を歩けば犬の糞を踏んだり鳥に糞を掛けられ、重要な事を言おうとすれば必ず噛み、その上で転んだら危険な場所で良く転倒する。ああそれから、日常的に巻き爪になった足の小指をタンスの角にぶつける等。


 そんな何と言えば良いのか……死なないけど確実に不幸な事が効果が切れるまで掛かった者の身へ降り掛かる恐ろしくえぐい呪いなのだった。


 そしてそんな悪質なトラップ返しを行っている彼は現在……………物凄くイイ笑顔で『ドリアン&芥子爆弾』を『シュールストレミング&ブート・ジョロキアRPG』へと魔改造して……


「ん?このくらいは普通だろうが……」


「イヤイヤイヤ……」


「まあそんな事はどうでも良いだろう?それ、お返しだ!!」


 ドッカーン


 ?!


 ウギャアァァ!!!!!臭?!辛!!!


 …………………シーン












「………なあ、死んでいないよな?つか、殺すなよ?!流石の私も弁明出来ないからな?!!?!」


「大丈夫、死なない程度の威力しか出せない様にしているから。」


 …………何だろう。信じてやりたいのに全然信じられない……そんな奇麗な笑顔でサムズアップされても前科が有る訳だし……


 まあ素材何気に提供した私も私だろうけどね!


 それに何かさっきから目の死んでいる兵士がまとまって転がっているのだが……


 まあでもよくよく考えて見ると、私もゴンも悪くない…はず。いや、間違いなくその通りだろう。


 全部悪いのは私達へ部下をけしかけた『奴』だ。そうだ、奴が諸悪の根源……


 それだァァァァァ!!


 さて、なら私も自重せずに『奴』に対しては堂々と行きますかね。


 兵士諸君。君達の敵はこの私、ルーナ(中の人はユキと言う名のしがない元傭兵)が取るから安心して気絶していろ。コレでも一応任務の失敗は初期以外は特にない。


 ああ楽しくなって来た……フフフフフフフフフ。


「………主は手加減出来ないから最小限にしてくれよ?」


「ん?何もやってないよ?今はそうね…ちょっと術式の回線弄って幻術見せ「ギャヒ〜!?」…それしかしていないよ?本当に。」


「(全然分かってない…その幻術が大概なのに………)」


 ん〜何が行けないのだろうか?浅草の『花やしき』のお化け屋敷・改のCG映像と音声の強化版を見せただけなのに。大体自分自身が普段驚かす側なのに何をそこまでびびっているのだろう?


 ルーナ全然わからないー (←棒読みですが何か?)


………………………………………………


 まあ、道中色々遭ったけど何とか到着……さて。


「ヴラド君、あ〜そ〜ぼ〜!!!」カチッ、ヒュン


 扉を人差し指一本分位開けて、隙間から特製の超小型グレネード弾擬を投げて……一次退却。


 直後聞こえた爆発音と野太い悲鳴、最後に転げ回る音。


 発案兼計画兼術式制作兼実行犯の私は、魔改造兼アシスタント兼撮影係兼マイク担当のゴン君と良い笑顔でハイタッチした。


 その間にも中から中年親父の呻き声と嘆く様な弱々しい声が聞こえた……


「目が〜、鼻が〜、喉が〜………」


 それからきっちり10分後、ドアが開いた。


「………やってくれたな。」


 涙と鼻水を垂れ流しにしながら出て来た『不死の王(ノスフェラトゥw)』……吸血鬼なのに人間らしく充血した目と真っ赤な顔、そしてくしゃくしゃになった髪。


 何か全然威厳も無ければ怖くもない……ブート・ジョロキア1000倍濃縮エキスに負けるとか………


 私も一度ゴンに仕掛けられて味わったけど、何ともなかったよな……ただちょっと熱い程度にしか感じなかったし、寧ろ発汗するから美肌効果有る様な感じがしたしね。


(*皆様は危険ですので絶対(・・)に真似しないで下さい。)


 ニンニクより芥子の一種の方が吸血鬼に有効だった件w


「ん?自業自得でしょう?それとも他に弁明でもあるの?」


 そもそも私達に挑むのが悪い……身の程を知ろうか、王サマ?


「主……」チョイチョイ(←鏡を見せるゴン。)


 ……やばい、やばい……悪役顔通り越してゲス顔になっていた。


 ゲス役とか大体どの話しでも確実にフル凹役だし、この世界だったら軽く134回は死ねる自信が有る……あぶねぇ…


「ゴホンッ……いや、今それはいい。」


 良く見ると、私の投げたブツ以前に相当疲労した様な表情をしていた……まるで、何か深刻な事態が起こったかの様に。


「どうしたの?何か浮かない顔をしているじゃない……珍しいね。」


「そうかも知れないな………












 商業観光都市『ヴェネチモール』が先程潰れた。」


 ……………………………………………………………………………………………。


「…………………………………………冗談、では無くて?」


「いや、事実だ……………『大氾濫(スタンピード)』が発生した。」


 マジか……って、え?!


「ちょっと待って?!なら、街の人達やルナライト支店(ウチ)の従業員は?」


「……………今から軍の編成組んで動かすつもりだが、正直今の状態がどうなっているのか話から無いんだよ……」


「そんなんじゃ遅いだろうが!!」


 ……………………それにしても情報伝達が相変わらず下手だな、この国は……この前もその事について助言しておいたはずなのに…私の分身が。


 報連相は組織の基本なのに…ソレが無いとか真面目に馬鹿なの?死ぬの?死んじゃう?


 ……っと、ヴラド君をディスっている暇は無かった…ここは冷静に、冷静に。よし。


 さてここから結構な距離に有る都市へと行かなければならない訳で……コイツらにその機動力を求めるのは無理な話しだよね…そも、方法が迅速でない時点で終わっていると言うべきか……


 だって同考えても大氾濫が起こるならば、その前兆は有ったはずだろうが?例えば何かしら気候が狂うとか、変な魔物が発生しているとか……ここにも冒険者ギルドが有るはずなのに……


 本当に一体何をしているんだろうね。まあ、 嘆いていても仕方が無いけどさ。


 そして、今私に出来得る最良の行動…それは……


「仕様がない……傭兵『月虹夜』に今直ぐクエスト発行しな、私が直接行って魔物(ビースト)共を沈めて来るから。」


「お、おう…」


 何かビビった様子で私を見るヴラド君……そんな弱腰でどうするよ?


「そんで、今回はそれで『百鬼会』の件はチャラ。交渉もう一度やり直しって事でいいよね?後魔物の素材は此方が80%貰うから。20%は復興前祝い……異論は認めない。それからボスと気になるモノに関しては丸ごと持ち去る……………いいな?」


「ア、ハイ……」


 引き攣った表情で返事をしたヴラド君に契約書を私達の監視下で書かせて、血印を押させた。


 その上で『契約』と言う危険な固有属性を持つ精霊の1人に頼んで魔法を使ってもらった………危ないので私はこの属性に関して普段は封印しているから使えないのだ。


 そして、それを『保管&管理』の固有属性の精霊に頼んで持っておいてもらう事にした


「ゴン、出撃準備。皆には……いえ、今回は2人で楽しみましょう?」


「そうだな…久々暴れられるのか……楽しみだ。」


「そうこなくっちゃ☆」


 出撃に備えて私は亜空間の“倉庫”から専用の武器を出した………今回私が使うのは、メインが薙刀、サブが鉄扇。


 鉄扇は完全にネタで造ったのだが、中々どうして結構使い勝手が良いのだ。盾にも刃にもなるので、攻防一体型の武器と言えなくない。


 薙刀はただ、今1番使い慣れているだけだ。


 その他に、針と苦無を数本コートの裏に仕込み、その上で仕込みナイフを裾、靴へと装着した。


 まあでも、武器に関しては足りなくなったところで直ぐに補充出来るけどね……亜空間超便利。


 ちなみにゴンの戦闘服は黒地桜柄の和服。着流しスタイルだ。見た目は防御力紙だが、実際は(ゴッド)である…洒落ではなく真面目に。


 武器は……………………何とアサルトライフルを装備している。


 こっちに来てからこの武器だけは流通させなかった。何故なら危険過ぎるから。


 ……銃器とは、簡単に人を戦場へと駆り立てるのだ。


 まあそれが悪いとか思わないけどね……自分大事なモノを護る為に用いるなら、それはそれでアリだと思う…自分の快楽のために使う奴は最低だし死ねば良いと思うけど。


 そんな銃器を造った訳……それはゴンを有る程度認めたから。


 悪戯を見ていて一応最低限度を知っているとゴンに関しては判断出来た。故に、悪戯の幅を広げるべく銃器とペイント弾と一緒に渡した。


結果:色々弄りまくって、殺傷力と悪戯の用途両方に使える無駄に廃スペックなアサルト銃の誕生。彼のメインウェポンへ。


 弾丸は全て魔力で補う為環境に優しいエコな銃器。そして、使う属性と込め方によって弾丸の効果や威力が調節出来るそうだ。


 そして、サブウェポンとして……………私がかつて冗談で造ったスタン機能付きの木刀を持っていた。


 これで頬から右目等に掛けて切り傷でも有れば、目つきの悪さも相まって完全な不良か“ヤ”の付く人である……人の事は言えないが、柄悪…


 後、超小型火炎放射器と催涙スプレー(極)を腰に下げていた。はい、これで他の組と戦争起こす直前の“ヤ”の人決定。本当に有難う御座いました。


 ネームも一層“ゴン”では無く“ヤス”か“ギン”にでもするか?


 まあいいや……実際、魔物相手に戦争仕掛けに行くのと同義だしね。


「じゃ、行きますかね。」


「行く。」


「そう言う訳だから、ヴラド君は適当に茶でも飲んで待っていてね。でも余計な仕事増やしたら……フフフフフ」


「わ、分かったから…つか、何もしないし……それを言うならお前こそ復興の事考えてやれよ?やれやれ、いつもルーナは壊すからな……」


「「お前が言うな!!」」


 ……………何だか締まらないが、取り敢えず災害に遭った街に行く事になったのだった。


 さて、ルーナの武器は私のロマンですw


 つか、ルーナちゃんの容姿は現在”G●SICK”のヴィクト○カ・ド・ブ○ワと”狐×僕SS”の白鬼院凜○蝶を足して2にした後、銀髪紫目にした感じです。故に、鉄扇と薙刀は何となく似合う感じがします。


 次いでにゴン君は最初にキャラが浮かんだ時は”華街で人に紛れて元締めをしていた本当は寂しがりな妖狐”と言うアイディアも有ったため、そのイメージを受け継いでいます。


 異論は認めます。後、武器や防具などのアイディアは歓迎です!(全てが採用される訳ではないですが……)


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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