22 王子w、説教される。
読者の皆様どうもこんばんは。後、感想有難うございます(_ _)
さて、今回はルーナちゃんの説教回です。王子に対して彼女がどう感じているのかも分かると思われます。それでは本編をどぞ!
……………………………成る程。大体分かった。
だけどな〜……つか、だから結構鍛えていたのか?でもコイツ空気読めないし、何よりしつこいからな……クリスとは別方向に。
正直面倒を見ないといけない事が面倒くさい……死なれたら一族郎党それこそ追われるからね……
それに、恐らく一緒に冒険に出ると成ったら学園にも一緒にいかないと成らなくなる………『私』が悪役として何度も殺される事になる忌々しい場所へ。
と言うのはまあ、私の事情だ。あくまで私個人の問題。
でも冒険ね………まさかこの王子からそんな言葉が出るとは思わなかった……………だってどこからどう見ても、荒事には向かない感じだからね。
無駄にキラキラしているし、御上品だし……私らとは違いすぎる。それこそ別の生き物だと言っても過言では無いだろう。
だけどそうか………こいつにとってもこの国の『世界』は窮屈か。そして外の『世界』に出て解放感を得たいと……まあ気持ちは十分に分かる。
分かるのだが、言わせて欲しい……それじゃあ只の『我侭』だって。
さて、もう色々頭に来てもう限界も突破したので説教しようと思います。ああ堪忍袋の緒?そんなものとっくに切れているよ。
つか、もういいよね?
私も本性出そうと思う。今回ばかりはちょっと放置出来ない問題だし……本気を出す。
『義務』を放棄する様な事を言っちゃっていらっしゃるこの頭御花畑な王子………
こればっかりは見過ごせない………叱らないとだめだ。
本当はこの仕事をやるべきなのは私ではない。王子を育てている王宮に居る家庭教師の皆さん、従者、それから王様。本来は彼らがやらないといけない事を私がやる事に成る訳だ……
非常に遺憾に感じるので………後で八つ当たりだ。
「王子、まず言わせて欲しいことが有ります。失礼ながら少々言葉が乱れますが気にしないで頂きます。
王子サマは馬鹿ですか?いえ、馬鹿でしょう?
窮屈だという気持ちは私も十分な程分かります。ええ、本当に分かりますとも。ですが、御自分の持つ『義務』をちゃんと全うしてから自分の希望は叶えるものです。それが出来ないのに希望を通そうとするのは、只の『我侭』と言うものですよ。
さて、分かって頂けないと思うので、少しだけ政治と言いますか、国政に関するお話を致しましょうか。
王族として今ここで、何で何不自由無く生活出来ているか考えた事は有りますか?私達貴族もそうですが、何も仕事をしていない我々が何故これ程までに豊かな暮らしが出来るのか。
三食美味しいご飯が有って清潔かつ快適な生活する場所が有り、そして服にも困らない。そんな、天国みたいな環境に我々が居られるのは一重に国民が税金をちゃんと治めてくれているからです。
税金を彼らが治める事で彼らが私達から得ている事、それは『国家の安全』と『統治』です。
他国から攻められた際、まずは外交を司る貴族が交渉。そして仮に戦争になれば、貴族や王族が騎士や兵を使って国民を守る。また、普段は集団の中で起こる犯罪を減らすために働いています。それが『国家の安全』。
勿論それだけでは国は治められません。
次に、国民が求めている事、そして国で必要だと思われる事を企画して実行するのが『統治』。
貴方のお父様、つまり陛下も普段から多くの書類に囲まれて仕事をされているでしょう?それからそうですね……貴族会議なるものはご存知ですよね?
あれらが行われる目的は、本来なら『統治』する為です。
貴族会議で各御仁が企画を発案し、その中で良いとされるものを多数決等…その辺りはこの国でどうしているのか知りませんけど、そんな感じで決めます。そしてそれを上司である国王陛下に渡し、陛下は最終的な決断を下します。そう言った権限を持っているので。そしてその権限こそが一般的に言われる『権力』です。
企画が通りますと、次にその企画に合った予算が国民の税金から捻出されます。そして企画は実行へと移されるのです。それが『貴族』や『王族』の主な仕事です。
さてここで質問です。我々貴族の生活は、国からの給料と領地経営で成り立っている事はご存知だと思われます。では、その元となったお金は何処から来ているでしょうか?」
唖然とした様子で聞き始め、今は困惑した表情の王子。だが、一応私の質問に答えてくれた。
「税金。」
「分かっていらっしゃるじゃないですか。さて、そんな訳で私達が生活出来るのも、国民が税金を払っているからです。
では王子、家庭教師や護衛、使用人等を雇う金もそこから出ていると言う事になりますよね?そして何も権限も無ければ働いていない貴族、王族の子供は何故これらのサービスを受けるのでしょう?」
今度は困惑した表情から本当に分からんといった表情をした……まあ仕方が無いのか?
高々11歳の子供に『義務』とか『責任』とか難しすぎたかな…だけど『王族』と言う立場に生まれたからにはちゃんとそう言う事は幼少期から理解していないといけないんだよね……だってそう言う立場に居るんだからさ。
「分からないようですし御答え致しましょう。
王子を初めとして、貴族の子供がそれ相応に学問を学ぶ理由は、将来統治をする為です。つまりは先行投資と言う事でしょう。ああ、分かりにくいですか……そうですね………例えば職人について考えてみましょうか?
1人の鍛冶師を育成するのに使用する鉄や食事等にかかる資金、それと将来その鍛冶師が作る立派な武器から生じる利益。貴方ならどちらを取るか分かりませんが、もし鍛治師の弟子が有望だと思われれば将来得られる多大なる利益の為に資金を幾ばくか使って頑張って育てるでしょう。
それが先行投資です。つまり簡単に言いますと、未来の利益の為今の内に資金を出すと言う事です。
そして、貴族達や貴方の親が貴方達に学問を学ばせる理由は正にそれです……本来は。将来貴方達が国や土地を治める番に成った時に困らない様にする為です。
それでこれが1番言いたい事なのですが、王子サマ……
貴方は自分にこれまでどれ程投資されていたのかご存知ですか?
貴方は私達貴族の何倍も学ぶ事が御座いますね。そして生活のレベル、つまり身につけている服や食事の質、館の大きさや景色、それ以外にも沢山あげられますが今は置いておきます。
そんな多大なる先行投資をしている人達を前に、先程の『自分の立場を蹴る』って発言できますか?貴方に使われる資金の元となった税金を払う為に日々頑張って働く国民をまさかないがしろにする様な発言出来ますか?」
「ッ…………………?!!」
絶句する王子……つか、話しの流れで気付けよ。そう言う教育受けているんだからさ?
そして……
「ならばルーナもそうなのではないのか?」
とドヤ顔で言われた………フッ…甘いな。
私は冒険に出る事を初めから決めていたので、そうならないようにしているんですよ!!
「私はいいのですよ……この領で既に義務や義理は果たしていますし。それに、どう言った形かは秘密ですが私自身も税金を治めています。それと家庭教師役をしている私の執事ウォルターは、私個人が稼いだ資金で雇っています。
それからそうですね……2歳に成るまでに掛かった資金分はもう働いて返しましたし、それ以外にお金の掛かる事はなるべく避けてきましたから。
ほら、夜会とか一切出席した事がないでしょう?
社交界は基本的に6歳辺りから皆さん出るようですが、私はあんな時間とお金を無駄にする場所嫌いなのでスルーしてきましたから。
さてと、そんな訳で王子サマ……責めて自分の義務を全うしてからそう言う事は言うべきです。例えばそうですね……何らかの功績を残して国に貢献する等。
今の状態で只『窮屈』だの『家出したい』等と言われていますと、私から見れば只の我侭に見えてしまいます。
次いでにこれから貴方の事は『王子サマ』と呼ばせて頂きますね?だって今の貴方を私は認めるつもりは御座いませんので。」
ショックを受けた様な顔をした王子……つか、気付けよ。
「さて、話しは以上ですかね………」
でも一応フォローはしておくか……このままだと確かに可哀想だからな…どうせ上2人と王妃が色々邪魔したからこんな中途半端な考えしか出来なくなったんだろうし。
理解力、つか、頭自体はそこまで悪くないんだよ……逆に11歳にしては出来ていると思うよ?私何かは前世から引き継いだって言うハンデが有る訳だからね…正にチートだけど。
「一応言っておきますが、王子がちゃんと義務を果たした上で親を納得させる事が出来た場合、次いでに足手まといに成らない程の戦闘力を自力で得た場合に限り、冒険へ一緒にいく事はやぶさかではないです。私と同じ志を持っているのですから、動機はどうあれ受け入れます。」
瞬間、王子は固まった。
「それでは失礼致しました。」
私はそんな彼を放置し、部屋を出た。
………出来れば私ではなくヒロインに出会ってそっちに言ってもらいたけど、でも、確かにあの家庭環境には同情を禁じ得ない。
大体元々彼は『王族の義務と権力』持っていなかったのだ。
それらを持つ羽目に成った理由は、一重に彼の親父、つまり陛下のせいだ。
それに鬱陶しいキラキラを無視して普通に話す事は別に嫌ではないのだ………私個人として、友人として話すのなら、別に悪くないと思っている。
口説き文句や気障ったらしい台詞が容姿と相まって、私はうんざりするだけなのだ。
話している内容自体はまともだったりするのだし、それに教育は王子らしくしっかりしているので私の出す話題にも着いて来られる。
だからこそ、惜しい……私が悪役で彼が私を殺す役で無ければ、良い友人になっていただろう。
悪役を放棄して私は旅に出るが、それでも油断は出来ない。
世界の補正が掛かって結局殺される事になるかもしれない。或いは嵌められる可能性だってある。
私自身も多くの恨みを買っているのだから……会長としても貴族としても。
今私は守られているし、守るために力を着けている。
だけど……
−それで世界に喧嘩を売って勝てるのか?
−私がしようとしている事ってそう言う事でしょう?
必死にフラグを今まで破壊して来たつもりだが、何処でどんなフラグをどう言う形で回収しているか分かったものでは無い。
もしかしたら、もう既に死亡エンド√に進んでいるのかも知れない。
分からない。そして怖いし不安だ。
傭兵として多くの敵を相手にして来た。それこそ千や万単位の敵を殿として1人で対応した事も有った。
だけど、『世界』何て規模は未だかつて無い。
想像するだけで震えが止まらなかった。だけど、この事を背負うのは私だけだ。何故ならこれは私『個人』の理由だから。
悪役放棄……難しい事だと分かっているが、成す事に変わりはない。
それが私の私に出した『任務』なのだから。
報酬はもう前払いで貰った………『今世』という形で。
−なら失敗できないよな?私『本郷由樹』の名に掛けて。
もう色々と計画は練ってあるんだ。後は実行有るのみ。油断や慢心はせず、慎重に事を運んで行こう。
ルーナちゃん……そんな事言ったら王子に希望持たれてしまうよ?ってもう遅かったか……
こんな感じでルーナちゃんは詰めの甘い部分が結構有ります。それは精神年齢が肉体に引っ張られているからです。少なくとも同じ同世代と比べれば随分年上ですが、それでも子供で有る事には変わらいです…本人は自覚有る様で無いですが……
それでは次回も宜しく御願い致します。
P.S. ちなみにムーンライトノベルスの方の作品は今日投稿致しました。あちらはこっちと比べて癖(+エロ、私自身の趣味、他)の多い作品ですが、軽く覗いていって頂けたら幸いです。
10/25: 分けで → 訳で 訂正致しました、ご指摘有難うございます。
10/25: そう言立場 → そう言う立場 訂正致しました、ご指摘有難うございます。
10/25: 話している内容自体は正面たっだり → まともだったり 分かりにくかったので、訂正致しました。




