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悪役放棄、更に自由人へ(仮)  作者: 平泉彼方
第一章 逸般人な悪役令嬢、好き勝手過ごす
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17 家族団欒へお邪魔虫現る②

 読者の皆様どうもこんばんわ。そして感想有難うございます(_ _)


 さて、今話は前半???視点、後半残念王子w視点です。それでは本編をどぞ。




………………………(???)………………………


 僕はジェイル兄上の隣で隠れる様にルーナの契約竜の話しを聞いた……だってこの竜怖いんだもん。


 兄上は気付いているのかな……恐らく気付いていないんだろうな………だってそう言う事に鈍感だからね。


 この竜は何か僕達兄弟に対しても無関係に殺気を振り撒いて来るんだよね…つか、妹に近付く異性に対しては父上も含めていっつも牽制しているからね……


 あの執着は、正直妹が気の毒に成る程だよ……大丈夫か将来?まあいいんだけどね。


 ちなみに僕はそう言う事に割と敏感何だよね。恐らく一時期母上と一緒にお茶会へ行っていた事が有ったからだと思うんだけど……


 だから、さっきから滅茶苦茶怖い……特に王子が家に来た辺りから冷や汗が止まらない…円形脱毛症再発したらマジでどうしよう……


 でもあの王子に対しては確かに本気で殺気…と言うか殺意が湧くね………


 何か命が危ないからって理由で、家で預かる事になったらしいんだよね………妹の婚約者って肩書き使ってさ。


 そして妹だけど………貴様のお陰で今も熱で苦しんでいるらしいよ?


 何かね、奴の誕生日パーティーへ強引に連れて行かれた結果、慣れない貴族の舞踏会の場で熱が出たんだって………主に気疲れが原因だとか我が領の医師団『イッシー25』の団長が言っていた。


 ああ医師団の名前に関してはあんまり触れないでやってくれ…妹が希望者を集めて作った集団なんだけど、ネーミングセンスの無い妹に名前を着けられた結果ああなったからね…団員は未だに気にしているし………


 さて、そんな分けで医師の人材派遣員として働くプロの皆さんに診断を受けた結果、過労と精神的苦痛だと言い渡されたのだった。


 そら普段自然界で戯れている妹が人、それも薄汚くて小賢しい人で溢れている場所に行ったらそうなるよ。滅茶納得。


 そしてそんな事になる原因作ってくれた王子サマ……ちょっと空気読もうか?


 つか真面目に読めよ(呆)


 このタイミングで家に来たら、まず歓迎されない事は確かだよね?妹がこの家に限らず領民に好かれている事とか知っているのかな?


 責めて熱りが冷めてから来ればいいのにね……来ないのが1番だけど。


 まあ当然その結果家の空気は非常に悪いです……まあ僕も空気悪くしている一端では有るんだけどね。


 まずさ、はっきり言って王族間のゴタゴタを家に持ち込まないで欲しいんだよね……


 僕とジェイルも、つい最近まで後継者争いをしていたんだ…それこそ命を互いに狙うレベルでね。今思えば下らない事に時間を潰していたよ。


 結果的には妹から白い目で見られる様な残念な兄弟に成り果て、妹の専属だったウォルターの扱きでちゃんと現実を見る様になったよ……如何に自分達が馬鹿やっていたか分かったもん。


 だけど少なくとも僕達の行動は、王子の行動よりはマシだと思うんだよね……だって自力で戦っていたから。


 王子の行動はさ、他力本願何だよ。


 妹も君の行動に呆れてこんな事を言っていたよ……


”他人の(パンツ)で試合に勝っている様なものだよね…”


 遥か東に有る日の出の国(ジパング)の諺の1つらしい……パンツ一丁で行う試合において、自力で勝負せずに勝とうとする様な奴を揶揄する意味合いが有るらしい。


 そして王子よ、それって正に君の事だよね(冷笑)?


 妹との婚約だって国王が打診してくれた事。そのくせ最初は嫌々だったらしい……僕や兄と比較にならない程聡明で美しい妹の何に一体不満が有るんだろうね?


 僕や兄なら妹みたいな婚約者が居たら嬉しさに小躍りするけどね。


 だ、だからと言ってシスコンだって事ではないけど……少なくともそんな目では妹を見ていなからお願いだから睨まないで、えっと……ナイトロードさん?


 そして今度の我が家に預けられる件も、国王が父上に頼んだんだって………その代わり今後一切妹は社交界に出なくても文句を言わない約束をしたんだとか。


 後、これは憶測でしか無いけど………好きでもない癖に妹を誕生日に呼びつけた理由だけど…どうせ舞踏会の令嬢避けにつかったんだろうね……それ以外に妹があれだけ疲弊する理由が分からない。


 まあそんな分けで、自分から2人の王子に対抗するとか勉強して論破するとか、他にも色々やりようが有ると思うのに何もしないヘタレ残念王子………


 禿げちまえばいいのに……つか、禿げろ。主に僕の代わりに。


 僕何かこの歳で朝枕を見ると髪がハラリと落ちて来る事が有るんだからな!!今朝だって………


 ……妹が調合してくれた発毛剤を誕生日に貰ったので、今は何とかなっているけど…


 さて、僕の話しは今の所正直どうでも良かったね。


 それにしてもどうやってあの王子サマ(笑)を王宮にお返ししようかね?いや、割と真面目に。


 例えば僕達と一緒にウォルターに扱かれるとか……でもそんな事をさせるのが勿体無い。


 なら僕とジェイル兄の十八番である“嫌がらせ”を行う……ああ不敬罪で首が飛ぶ(物理)未来しか浮かばない……………


 そうしてえっと……


“会議は踊る、されど進まず”


 本当にどうするんだろう……………まあ、妹は守護者の数が半端無い上実力も高いから王子も不用意に近づけないだろうけどね……


 さて、僕達に出来る事と言えば………時間稼ぎ位か。まあでも頑張ろう…そして妹に格安で発毛剤売ってもらおう………


…………………………(王子w)…………………………


 今何だか物凄く馬鹿にされた様な気がするが、まあいいか。


 我が婚約者に遭いたいと言えばやんわりと拒絶され、責めて部屋だけでも知っておいてこっそり行こうと思えば兄弟やら使用人風情が邪魔をする。


 何故だ?


 そして私は我慢の限界に達したので、直接公爵に尋ねる事にした。


コンコン「失礼する。」


カチャッ「どうぞ、御掛け下さい。」


「うむ。」


 公爵の執務室は父上のそれと比べ、質素で落ち着いた色合いをしている。公爵にしては地味なのだろうが、素材等所々高級品を用いておりセンスがいい事が伺える。人柄が良く現れているものだ。


 私個人としては、この公爵の気性は好ましと思っている。


 だが同時に、私はこの人には好かれていないどころか嫌われている事を知っている。


 理由は恐らく………ルーナの件以外は考えられない。


 何処で失敗したのか分からないが、ルーナの将来の夫として認められていない事は分かっている。


 故にその件についても問わなくてはならない。


 そして切り出そうとした所………


「ああちなみにルーナの見舞いは勘弁して頂きたいです。まだ体調が戻っていませんからね……今行った所で殿下に出来る事は御座いませんし、それより嫌がられると思いますよ?」


 ………先制を取られてしまった……………


「…何故こうも皆、私がルーナに遭う事をこれほどまでに拒否するのか分からないので公爵殿に聞きに来た。私の行動の何がそこまで皆を困惑させた?」


 公爵に問うと、溜め息まじりにこう言われた……


「恐れながら殿下、今までの行動をルーナの視点でもって振り返った事は御座いますか?」


「………無いな…だが……」


「例えば殿下。殿下が自分の嫌いな場に呼ばれ、それが原因で体調を崩し、その場に呼んだ者が寝込んでいる自分に合いに来ると言われたら、どんな気持ちになりますか?」


 ………私は第一王妃とその息子達の事を思い出し……自分の行動が如何に馬鹿げていたか、ようやく理解した。


 これでは前の『無鉄砲な行動』をした時と何ら変わらないな……また彼女に叱られてしまいそうだ………


 情けないな……だが、今更王宮には帰りたくない。


 今度こそ殺される。


 誕生日も、彼女や彼女の従魔達が監視していたから私も死なずに済んだ様だからな………


 私に出来る事…それは……


「公爵殿、私は今回の事で自分が如何にその場の空気を読めぬ人間かよく分かった。故に、自分を鍛え直したい。協力願えないだろうか?」


「構いませんが、そうですね………私の家臣団に混じって訓練をしてみますか?それ以外に私は思いつかないのですが……」


 ふむ……確かにその方が人の機微について学べるだろう。そして私が返事をする前に一枚何かをサラサラ書くと、私の前に置いた。


「恐れながら、家臣団の訓練は手抜きが一切出来ませんので、その覚悟を表明して頂けませんか?王子が訓練で怪我をされたりした時一筆事前に無ければ、下手すればルーナが苦しみますよ?」


「それは困るな………うむ。だが、この項目だけは外してもらおう…これでは訓練が終わるまでルーナに一切会えなくなるからな。」


「チッ…分かりました。」


 ………今一瞬舌打ちが聞こえた様な気がしたが、幻聴か?


 まあいい。


 契約書をもう一度一通り読み、間違いが無い事を確認して私はサインをした。書き易いと思ったら、ルナライト社で最近売られている最高級の紙と『ボールペン』なるものだった。


 ……成る程。我が婚約者殿の『噂』は本当だったのだな………


 ルナライト社は表向き別の人物が仕切っているが、本当は違う人が責任者であると言う情報は掴んでいたのだが、中々しっぽはつかめていなかったのだ。


 そして最新の『ボールペン』を使っている所を見る限り、これは黒で確定だろう。


 公爵が商業をしていない事はもう調べが付いているのだ…そしてルーナの兄2人は論外だとして、もう残った選択肢はルーナと彼女の従者しか居ない。


 そしてあの日の出来事を考えると、どう考えてもルナライト商会を仕切っているのは彼女以外あり得ない事になる。


 まあ当然公表出来ない情報だ……私があの日抜けたした事は秘密にされている。だから私が根拠を喋ると問題になる。


 だけど、私も負けていられないと改めて思い知らされた。


 今や誰もが知っており、人々の生活に必要不可欠となっているルナライト社。


 ライバル商会も最初は多かったそうだが、そこはルナライト社で開発した商品を別商会に流す等様々な工夫をした結果結構良好な関係を築いているそうだ。


 ……………私は随分と彼女に引き離されているな。


「では公爵、ルーナに伝えて欲しい事が有る。」


「……何で御座いますか?」


「“いずれ追い着く、だから覚悟しておけ。”と伝えてくれ。」


「……………承知致しました。」


「では失礼する。」


 翌日から私にとってある意味王宮以上に地獄の日々が始まる訳だが、その時はルーナの事で頭が一杯でその事に気付かなかった。


 一応王子も11歳なりに奮闘しているのですが、やっぱり所詮はガキだし周囲にルーナやウォルターみたいな超人や変態が居ないので成長が今一何ですよね……乙女ゲームの時はハイスペック(と言う設定)だったのに……


 でもこれからはビシバシ鍛えられて魔改造されるかも知れないです。もしかしたら最終形態がハガ○ンのアーム○トロング少佐に成る可能性も……或いは…


(*流石にそこまでは致しません、一応今後もギャグ枠のキャラ予定ですけどw)


 次回も宜しく御願い致します。


10/25: 僕や兄なら妹見たいな → みたいな 訂正致しました、ご指摘有難うございます。

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