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編集者、ギミックボスに挑む

砂埃の中。


「……ルシア!」


フェンの叫びに、押し潰される影の下から、かすれた声が返ってきた。


「だ……いじょうぶ……!」


次の瞬間、岩を砕く音。


ごう、と衝撃が跳ね返り、砂埃が弾ける。


ルシアが、両腕を前に突き出したまま踏ん張っていた。

前面に展開されたのは、岩のように分厚い盾。


――ゴーレムの盾。


踏み潰す脚を、真正面から受け止めている。


フェンの視界に、ステータスが浮かび上がった。


ルシア Lv35


HP:1250(2188)

MP:325(357)

A:1960(5292)

D:1425(3563)

MAT:356(374)

MDF:543(706)

S:502(853)


「うらぁぁぁっ!!」


咆哮と同時に、ルシアが脚を押し返す。


巨体が、ぐらりと傾いた。


その瞬間。


ルシアは一気に踏み込み、無数に絡み合った首の中から――

鳥の頭部だけを選び、斬り落とした。


血飛沫。


重たい音。


「はぁ……っ、はぁ……っ……!」


だが。


落ちた首は、地面に触れる前に崩れ、

次の瞬間、元の位置から新しい頭部が盛り上がるように再生した。


「……効いて、ない?」


フェンが歯を噛む。


その直後。


リコンストラクトが、信じられない速度で身体を捻った。


――体当たり。


「ルシア!」


フェンは即座にスキルを起動する。


疾走。


視界が流れ、風が裂ける。


ルシアの前に滑り込み、そのまま魔力を解放した。


「アイス・ブリザード!」


氷嵐が直撃し、巨体が凍りつく。


続けて、フェンのステータスが展開される。


フェン Lv35


HP:620(620)

MP:350(368)

A:963(2215)

D:640(896)

MAT:536(750)

MDF:620(806)

S:2000(5700)


凍結。


――だが。


次の瞬間、氷に無数のひびが走った。


ぱき、と音を立てて砕け、

中から現れたリコンストラクトの身体は、まるで無傷だった。


「……これも、だめか」


呟いた瞬間。


巨大な触手が、上空から叩き落とされる。


フェンは後方へ跳び、壁を蹴って着地した。


「……くそ」


視線を走らせながら、フェンは考える。


(HP1、再生、属性無効……

 “倒せない”んじゃない。

 倒し方が違う)


フェンは顔を上げ、叫ぶ。


「ルシア!

 僕が引きつける!

 君は、できるだけ切り落としてくれ!」


「わかった!」


次の瞬間。


フェンの姿が掻き消える。


――疾走。


目で追えない速度で、フェンはリコンストラクトの周囲を駆け抜ける。

刃が走り、確かな手応えがあるのに、ダメージは残らない。


触手が叩きつけられる。


だが、それらはすべて――

フェンの残像を打ち抜くだけだった。


「……やっぱりだ」


フェンは走りながら思考を巡らせる。


(外側を壊しても、意味がない

 再生が、追いついてる)


「ルシア! 続けて!」


「任せて!」


ルシアが踏み込み、ウィンドスラッシュを連打する。

風の刃が、何度も身体を切り裂き、部位が落ちる。


だが、再生。


また、切断。


「……っ、はぁ……!」


連続使用で、ルシアの息が荒くなる。


その瞬間。


フェンの視界が、ふと“引っかかった”。


(再生の……起点)


「……あ」


フェンの目が、細くなる。


「……見つけた」


切り裂かれた肉塊の奥。


一瞬だけ覗いた、異質な影。


リコンストラクトの身体の――

内側に、何かがあった。



         続く

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