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第7話 〜殲滅!アニメサークル②〜

集落に襲いかかる陰チャ集団「オタクサークル」―――!!

殲滅に赴いたものの、<萌え萌え戦士☆いんきゃるん>上映前に、異世界に戻されてしまった俺。

このままでは集落は滅びてしまう!!!どうする、俺――――!?


俺は、異世界に戻ってくる。


「!!!陽殿!!!!お戻りですか!!!!!」

「あぁ……陰チャは何処まで来ている?」

「陰チャは進路を変えず、村のすぐ傍まで近付いてきています!!!」


マズい……奴ら、想像より到着が早えぞ……!!

俺は、『インスタカメラ』でズームし、様子を伺う。


!?!?!??

負傷する者、潰される者、食べられる者……

カメラに写ったのは、共に飲みあった仲間が、惨たらしく蹂躙される光景だった。


「オイ……あれは……何をやってる!?」

「彼らは村の戦士……テニスや野球で上位成績の者が前線で足止めしていますが……どれほどもつか……」


クソ……!!足止めしてあの進行速度……、これではほとんど意味を成していない……!


「……だ……!!」

「はい?」

「撤退だ!!!!!」

「い、いいのですか!!!ここで引かせてしまえば、ア=ユミは、集落は……!」

「ああ……一か八かだが……俺に考えがある!」

「わ……わかりました……!!!」

「皆の者!!!撤退じゃ!!!!!」


「撤退だー!!!」「撤退命令だ!!!」


……


「「「ギチュアアアアアアアアアアアアニメエエエエエ!!!!」」」

陰チャの群れは、より一層加速し、集落に猛突進する。

迫りくる陰チャの群れを、ただ見ることしかできない集落の民は、戦慄する。


「だ、だめだ!!!陰チャが目と鼻の先に……!もう逃げれない!!」

「集落は滅びるしか無いんだぁ!!」


「陽様……本当に……よろしかったのですか……?」

「あぁ……分からねぇ……これは大きな賭けだ……」


……頼むぜ……俺の"必殺"……!!!


===========================


「ンンンンwww<萌え萌え戦士☆いんきゃるん>の上映、楽しみかとw」

「ドヒュルルwンイヤイヤイヤイヤwwww管理人氏、興奮のしすぎですぞwww」

「ンンww月に一度の楽しみですぞwwwこれが興奮せずにはいられないwwwww」


ワイワイと騒ぎ立てるアニメサークル。その興奮した熱気が、アニメ「萌え萌え戦士☆いんきゃるん」の違法視聴会を盛り上げている。


パチッ


14:30――――――――――

部屋の照明が落とされ、上映が始まる。

先程の雰囲気とは打って変わって、静寂に包まれる会場。


……


ビーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プロジェクターの駆動音が、闇の中に響き渡る。


……


パチッ

プロジェクターが点灯する。


「ンンw?」ザワザワ

「アスペクト比が異なりますなw」ザワザワ


数秒の静寂の後、妙にブラーのかかった奇妙な映像が、暗闇の中に映し出される。


「管理人氏、映像を間違えておられますぞw」ザワザワ

「妙ですな……確かに『Youtubi(ユーチュービ)』から再生したハズですぞw」ザワザワ


予定と違う映像に、僅かに騒がしくなる会場―――――――


そして、「それ」が始まった。


アンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアン♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡




「「「チ”、ヂギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッ

ア!!!!!!!!!!!!!!!ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”アア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」




――――――――――――――――――俺は、アニメビデオを、あゆみとの「セッション(音ハメ撮り).mp4」と差し替えた!!!!


奴等オタクは、カートゥーンでしか抜いたことのない、言わば「温室育ち」……!

"モノホン"のサックス・ビデオを見た連中は、その外気に耐え切れず死滅する―――――――――――――――――――――!!



「な、何故、映像がすり替わっているのか…………と……!!!!??!??!!」ゲロゲロゲロ

「ギチュ……コロシテ!!!コロシテ!!!!」ガンガンガン

「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!」ブチィ


壁に頭を打ち付ける者、視覚情報を断ち切るため、自分の眼球を潰す者、響き渡るセッション・サウンドから自らの鼓膜を破るもの……


アニメサークル「阿鼻叫喚の地獄」がそこにはあった――――――――――。


「アンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアン♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」


「キエエエエエエエ!!!!!!!!早く!!!!!!!!!!早く外に出るかと!!!!!!!!!!」

「そうだ!!!この部屋から出ればまだ助かるかと!!!!!」


オタク達は、救いを求め、出口に殺到する。


「急げ!!!!!急ぐかと!!!!!」

「皆!!!出口から避難するかと!!!!」


ガン!!!ガンガンガン!!!!!

オタクは、鉄の扉を叩きつける。

しかし、扉は開かない。


「何故……扉が開かないかと!???!???!?」

「何をしてるかと!!!はやくここから出すかと!!!!!!」

無数のオタクが、鉄製の扉を拳で殴りつける。しかし、扉は開かない。


扉に最も近い一人のオタクが、取っ手に気付く。

「な……南京錠!???!????」

「鍵……!!!鍵は誰が……持ってるのかと……!??!?」


しかし、彼の声は、別のオタクの叫び声にかき消される。扉前に過密に殺到したパニック状態のオタクの群れの前で、もはや、正常な情報伝達は不可能だった。


「早く!!!!!!!助けるかと!!!!!!!!!!」ジョボボボボボ

「そ……そこをどくかと!!!か……鍵ならボキが……!!!」

「母さん……母さん……」ビクンビクン




アンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアンアン♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡




ガン!!!ガンガンガン!!!!!


ガンガンガンガン!!!!!!!!!!


……


ガンガンガン!!!!


ガン……


………………



………



オタクサークルから扉の音は止み、再び静寂のみが残った。


===========================


「陰チャの動きが……止まった……!?」

「……!!!上手く……行ったのか……!!!!!!!!!!」


村人たちは、お互いの目を見つめ、頷く。


「今だ、かかれエエエエエ!!!!」

「ウ、ウオオオオオオオ!!!!」

「陽様、そしてア=ユミ様をお守りするのだ!!!」

村民は、各人バット、テニスラケットを手に持ち、動きの止まった陰チャに、一斉に飛び掛かる。


「キエエエエエエエエエエエ!!!!」

「仲間の(かたき)を取ってやれ!!!!!!!!」


……


2時間に渡る死闘の末、陰チャは掃討される。

大地は紫色の血で染まり、屍だけがそこに残った。


村を守った俺は、村民の前で表彰される。


「陽様が、再び集落を守って下さったぞ!!!!!!!!!!!」

「「「「ウ、ウオオオオオオオオオオ!!!!!!!」」」」

「勇者様の降臨だ!!!」

「陽様!陽様!陽様!陽様!陽様!陽様!陽様!ウェイ!ウェイ!ウェイ!ウェイ!ウェイ!」

「「「ンン~~~陽様ァ~~~♡♡♡♡」」」ジワジワジワジワ


集落は、暑い活気に包まれる。ったくw これで今日も夜まで宴ってワケか!w

「よ……陽様……♡♡♡♡」


椅子に座ったア=ユミは、俺の方を見る

「これでもう大丈夫だぜ……!!!」

俺はウィンクを送る。


「ん♡♡♡♡ 結婚して♡♡♡♡♡♡」

「オイ見ろよ!!!ア=ユミ様がプロポーズなされたぞ!!!!!!」

「なんだって~~!!!!」

「村長……!」


「うむ……良いだろう。本来はエルフ族のみが結婚を許されるのだが……そなたは本物の勇者じゃ。そなたに私の娘をやろう。」


オイオイ、マジかよ!!この村の実権も頂けるってコトだよな!???ポイント稼ぎたい放題じゃねえか!!!


「それでは皆の衆。二度も村の危機を救って頂いた陽殿に乾杯!そして、散っていった仲間たちの為にも、献杯を――――――――」


パァン!!!!!!!!!!!!!!!!!


瞬間、族長の首が吹き飛ばされる。




「な……!!!???!??」


============


薄暗い上映室――――――――――

ただ、プロジェクターの映像だけが、青白く壁に反射している。


横たわり、床を埋め尽くす大量のオタク。


しかし、その中、変わらず座りながらディスプレイを見続ける姿が、2人――――――――――

つづく

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