第6話 〜殲滅!アニメサークル①〜
遠方より襲いかかる大量の陰チャ「無個性型」、その数30……!
『インスタ』機能で、俺はその中にデブとガリの姿を見つける。
まさか奴らは「アニメサークルの群れ」―――!?俺は根絶やしのため、二度目の転生を決心する。
現代に再転生した俺。
現在時刻 14:20。制限時間、5分。
『敵、アニメオタクの群れ』――――――。
集落を救うため、一刻も早く、奴等を根絶やしにしなくては……!(もっとも、異性経験に皆無の奴等は手を打たずともそれが末代だろうが……)
襲い来る陰チャは約30匹!同様に、今群れているアニメオタクも30人と見積もって良いだろう。
しかし、この広いキャンパス内、アニメオタクの群れとはいえ、そう簡単に見つけられる物でもない。
アニメサークル……!
アニメサークルにさえ辿り着けば、集団で群れてるオタクを纏めて葬れる筈……!
……肝心のアニメサークルは何処だ!?
クソ、"演りサー"の俺が知るわけが無ぇだろ……!
俺は、”サックス部”の『グループライン』で尋ねる
「誰か、サークルのパンフ持ってるやつ居る?」
すると、後輩が即座に反応する
「俺持ってるッスよ!」添付ファイル
流石自慢の後輩、 波里比 歩兎だぜ!!!!!いつか現実に戻れたら、『ホエイプロテイン』を買ってやろう。
俺は、パンフレットを開く。
!??!?こっちの敷地の真逆じゃねえか……!!どうなってる……!?5分じゃ間に合わねえぞ……!!
陰キャのサークルは、より運動場の近い陽キャのサークルとは完全に隔離されており、真反対に位置するのだ。
目的地まで1km……クソ!!!行くしかねえ!!!!
俺は、ダッシュで校舎を駆け巡る。
「ねえねえ……♡あれ陽クンじゃない……?♡♡♡」ジワジワジワ
「ほんとだ♡♡♡♡走ってる姿もカッコイイ♡♡♡♡♡♡♡♡♡一体どこに行くのかしら♡♡♡♡♡♡♡♡」モジモジモジ
俺は、女どもにウィンクする。
!!!まずい、高低差だ!
素直に階段を降りてたら間に合わねえ……!!!このまま行くぜ……!!ショートカットだ!!!!!
俺は、観葉植物とその奥の落下防止柵をジャンプで乗り越え、4階建ての高さを落ちる。
5点着地法!!!!!
足から着地した俺は、そのまま一回転し、速度を損なうこと無くダッシュを続ける。
大学の標高の低い場所に位置された陰キャサークルエリアは、近づくにつれ、陽キャサークル側の建物の影の影響で、周囲は徐々に薄暗く、じめじめとしていく。
く……臭え……!汗の匂いだ……それも、陽キャサークルとは違い、『ギョッツビー』で制汗されてないタイプの……!!!
とにかく走れ、走るんだ、俺……!!!
俺は、薄汚いオタク棟に入る。
あった!!!アニメサークル……!!!!!!
俺は、時計を見る。残り時間、3分―――――――――。
俺は、壁に貼られているチラシを見る。
『GMERCH 合同アニメサークル 〜アニメ上映会〜』
『上映内容 <萌え萌え戦士☆いんきゃるん>』
……!これは!"アニメ上映会"―――――!!!
謎が解けたぜ!!つまり、オタクの群れがアニメに欲情することで、異世界でも興奮した陰チャが悪さしてるってワケだ……!!
そうと分かれば話は早い!上映会で群れてる所を俺の旋風脚で皆殺しだ!!!
しかし、息巻いた俺の視界に、ある一文が映り込む
『上映時刻 14:30〜』
俺が異世界に戻される時刻、14:25……。
つまり、限界まで上映会場に残っても、全てのオタクが会場に揃う上映時刻まで、5分……足りないのだ……!!
上映会場のオタクの集まりは、まだまばらだ。
このままでは、オタク30名をまとめて根絶やしにすることができない……!!!
クソ、一体どうすれば……!?
残り時間、2分―――――。
すると、シアタールームに入っていくオタクの中、一人だけ真逆の方向に向かう、デブなオタクを発見する。
!!!アイツ、現実世界でドノタクと戦闘中、背中から声を掛けてきた奴だ……!!!
妙だ――――アイツ……上映まで後7分だが――――一体どこに行くんだ……?
俺は後をつける。
デブのオタクは、シアタールームの裏側に入っていった。
これは……『上映室』……!!
ほう、つまりアニメはこの部屋から映し出されるって仕組みか……
待てよ……映し出す……?
!!!!
俺は、ある事を閃めく。
上映室に入ると、デブオタクは、プロジェクターにコンピューターでアニメをセットし終わったところだった。
俺は、デブオタクに近寄る。
デブオタクは、俺の存在気付くと、図太い声で反応する。
「ン嫌ァ……ここはアニメサークルの中でも管理人のボキしか入場できないカト……w貴様のような陽キャが来る場所ではないカト……w」
「違うんだ、話を聞いてくれ。俺は確かに陽キャだが、お前達の味方だ。俺は、お前らアニメサークルに ”警告” をしに来たんだ。」
「ンン……w 信用ならんかと……w 」
デブオタクは、俺の事を警戒している
「――――――お前、”ドノタク”は知っているよな?」
「!!!!我らがオタク四天王、その一人でありながら、四天王とオタクサークルを裏切った超極悪人カト……w必ずしも我らが見つけ出し、処刑するかと……!」
「アイツ、お得意の青酸カリで、上映中にアニメサークルを皆殺しにする計画を立てているんだ!!!!俺がアイツと対立してるのは知ってるよな?」
「何カト!!!????ンンww我々がドノタクに話しかけた時、確かに貴様は奴と殴り合っていたかと……w、」
実際にドノタクと殴り合う現場を見ていたデブオタクは、俺の話を信じる。
「アイツの敵として、大量殺人は必ず止めなくちゃならねえ。せめて、上映中は外側から入れないよう、内側から厳重に鍵を掛けてくれ!!」
「何!!!!!協力感謝するカト……!!!内側から南京錠を掛けるかと……!!直ぐに準備カト……!!!!!」
デブオタクは、その図体に似合わないスピードで部屋を飛び出す。
……ふぅ
俺は、プロジェクターに接続されているコンピューターを開く。
『Youtubi』……?英語字幕……?何だよこれ、違法アップロードじゃねえか……!
あいつら、アニメサークルを自称してる癖に、自分達で自分らの産業絞め殺してやがる!!!!やっぱり『ティックトゥック』以外のユーザーは民度が最悪だぜ!!!
ピピピピピピピピピピピピピ!!!!ピピピピピピピピピピピピピ!!!!
『再転生時間 5分 終了』
俺の左腕が、テクスチャになって消えていく。
まずい!!!もう時間か!!!!急げ!!!!急いで”準備”をするんだ―――――――――!!!!!!!!
つづく
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