表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

パニクりスマス・クライシス~クリスマスネタの話を大晦日に投稿する馬鹿がどこにいる~

作者: 蠱毒成長中




※※※※諸注意※※※※

◎正直読み辛いと思います。

◎一応これクリスマスが舞台の話です。時間かかり過ぎて投稿が大晦日になりましたけど。

◎登場人物が基本クズばっかりなので不愉快に感じるかもしれません。

◎残酷な描写や暴力的な台詞回しが多いですが、これでもかなりマイルドになった方なので勘弁して下さい。

◎作者は一応これでも『自分の好きなようにやりつつ分かりやすい話』を書いたつもりなんです。

『正しさとか気にせずお前の好きなものを好きなように書け』『わかりやすいものを書け』

 それは皆さんが何度も教えて下さった事でした。

 皆さんから頂いた言葉を信じて書いた結果できたのがこの作品なんです。

 勿論、だからと言って皆さんに責任転嫁をするつもりはありません。

 ただ事実を申し上げたまでです。すみません。

「私、妹か弟が欲しい! お姉ちゃんになりたい!」


 師走の某日。

『クリスマスは何が欲しいか』という両親からの問いに対する少女の答えはその一言に尽きた。

 その眼差しは純粋そのもので、姉という誇り高き肩書きへの憧れと覚悟が見て取れた。


「そうか……じゃあ、頑張っていい子にしてるんだぞ」

「クリスマスには間に合わないかもしれないけど、サンタさんがきっと叶えてくれるわ」

「うん、頑張る! 頑張っていい子にして、いいお姉ちゃんになるっ!」

 愛娘の言葉に微笑みつつ、新婚夫婦は互いに顔を合わせ照れ笑いを浮かべる。

 他ならぬ我が子の願い、叶えられずして何が親か。頑張らねばならないのは寧ろ此方の方だななどと内心思いつつ、夫婦はまだ見ぬ新たな命の誕生に思いを馳せる。





『頑張っていい子にして、いいお姉ちゃんになるっ!』

「ふっへっへっへっへぇ……」

 場面は代わり同時刻。

 町外れの山中にある廃墟、その闇の中に、湿っぽく下卑た笑い声が響き渡る。

「そうかいそうかい、頑張るかい……ならおじさんも頑張らねえとなあ……ぐっひひひひひひ……」

 団欒する一家の様子を眺める、その声の主。

 映像を映し出す画面以外の光源が無い為に分かり辛いが、の男は酷く肥え太っていて、かつ何とも醜い容姿をしていた。赤い防寒着を着込んだその姿は、宛ら歪なサンタクロース。

「待ってろよぉ、すぐにプレゼントしてやっからなぁ……」

 画面を閉じてぬっと立ち上がった男は、手にした瓶複数本の中身を一気に飲み干す。

 そして足元に居た死にかけの鼠を捕まえ、生きたまま口に放り込んで咀嚼し嚥下すると、地の底から響くようなゲップをして満足げにその場を後にした。





「あそこの家だな、間違いねえ」

 雪降る夜道、物陰に潜んだ男は件の一家が暮らす邸宅を見据えつつほくそ笑む。

「思えば今までの俺の人生はクソだったぜ……だがこれからは違う。このクリスマスを機に俺は生まれ変わるんだ、イエス・キリストって形でこの世に生まれた神みてえによぉ……!」

「随分と楽しそうだな」

「おうよ、そりゃ楽しいからよぉ。寧ろこの状況を楽しまねえヤツぁ馬鹿だぜ」

「具体的には何をする」

「決まってんだろ、襲うんだよ。あの家の娘はクリスマスプレゼントに弟か妹が欲しいと言った。

 だから俺が届けてやんのさ、母親の胎ん中に、俺の遺伝子をなっばがぶぼらっ!?」

 瞬間、男は何者かに殴り飛ばされていた。

「――ってぇ、の、クソっ……!」

 男は派手に吹き飛ばされるもどうにか起き上がる。

 見れば先程まで男が居た地点に佇むのは、ウサギの着ぐるみを着た男。

「何しやがるてめえっ!?」

「季節外れの蚊がいたんだ、許せ」

「この雪ん中蚊なんざいるわきゃねぇだろ適当言うなボケェ!」

「夜中の住宅地で大声出すな近所迷惑だ常識ねぇのか……」

 言いつつ着ぐるみの人物は拳銃を取り出し銃口を醜い男に向けた。

「ま、だったら尚更死んで貰わなきゃなんねぇってだけなんだが」

「ひっ!」

 死の恐怖に直面した醜い男は、当然困惑し取り乱す。

「な、な、な、何っなんだよてめえ!? 話しかけて来たかと思やあいきなり殴り飛ばすわ、蚊がいただ大声出すなだ何だと訳わかんねえことぬかすわで、何こいつやべぇって思ってたら今度は鉄砲って……絶対ぇ頭おかしいだろっ! 何なんだよ!? 何がしてえ? 何者なんだ、てめえはっ!?」

「何がしたくても、何者でもいいじゃねぇか、どうせお前はここで死ぬんだからよ、その事実さえ分かってりゃ関係ねーだろ。

 ってぇーのも何か味気ねえし、まあ簡単に? ダセェの承知で飾りつつ言うわ。


 俺ぁまぁその、死神だよ。若しくは"死"かもなぁ。

 お前にとっての、お前みたいなヤツにとっての確かな"死"だ」

「しっ、ししっ……死、だとぉ?」

「おうよ。んで、だからまあ、つまり何がしてえかってのも大体わかるだろ?

 殺したいんだよ、お前をっ、徹底的になぁ。」

 着ぐるみの人物は改めて拳銃を構え、醜い男を射殺せんとする。

「……つうわけで、死ね」

「……っ!」

 万事休すとはまさにこの事か。ああ、さらば栄光の日々よ。

 醜い男は自らの置かれている状況に絶望し、死を覚悟した

――が、その時である。


「待ちな」


 二人の間に割って入った者が居た。

 激しいエンジン音を響かせながら姿を現したのは、黄緑と紫で塗装されたバイクに跨った青年であった。


「……」

「よぉよお! どこのダークヒーロー気取った十四歳野郎なんだか知らねーが、聖なる夜に随分イキった真似しやがるじゃねーか。

 んで、そこのオッサン……」

「なっ、あ、何だあ……?」

「このアホは俺が何とかすっから、あんたは自分の夢を叶えるんだ。……栄光、掴みたいんだろ? なら最後の最後まで諦めんじゃねぇよ」

「お、おう。どこの誰だか知らねえが助かったぜ! あんがとよーっ!」

 バイクの青年に促されるまま、醜い男は雪の降りしきる闇夜に消えて行った。


「……何のつもりだ暴走族野郎」

「人助けだよ、通り魔野郎。俺は弱者の味方なんだ。お前みてぇな、確実に勝てる相手を一方的に痛め付けて粋がってるような快楽殺人者とは違う」

「……ヤツが何をするつもりか知ってんのか?」

「ああ、さっき一部始終を聞いてたからな。

 だが俺は俺と同じモテない不幸な男の味方をするってのが信条でね……世の中のリア充どもなんぞ皆死に絶えるか、死ぬほど恐ろしい目に遭って苦しみ続けりゃいい、それが世の中のあるべき形だと思ってんだよ。

 あいつらは不幸な他人を省みもせず、自分達の欲望を満たす為だけに生きてるんだからな。

 そんな屑どもに裁きを下し、俺達のようなモテない不幸な男にとって住みやすい世の中を作っていくことの何が悪い? 寧ろ正義と称賛されて然るべきじゃねぇか。

 お前がさっき殺そうとしたあのオッサン、きっと今までの人生何一ついい事なんて無かったに違いねぇ。

 産まれてからずっと、世の中を支配する腐ったリア充どもに苦しめられて、死ぬこともできずダラダラ生きざるを得なかったんだろう。俺はそういう人間を大勢見て来た。だから見りゃわかるし、そういう人間をこそ救ってやりたいと思う。それが俺の信じる正義だからだ。

 ……ここまで言ってまだ俺の言い分が理解できねえってんなら、容赦しねえぜ。さあどうするウサギちゃん? そんな装備でこの俺とやり合うかい?

 言っておくが、俺も悪党相手なら何があろうと容赦しねーぜ」

「……仕方ねえな。なら相手して貰おうか」



 かくして二人の戦いは幕開けた。

 青年はバイクに跨り住宅街を縦横無尽に駆け巡りながら、着ぐるみ男をひき殺そうと突進やドリフトを繰り返す。更には拳銃や短剣といった武器も駆使し、着ぐるみ男を何とか始末せんと狙う。

 一方の着ぐるみ男は、バイクで素早く動き回る青年になすすべもなく一方的に攻撃されるばかり……ということはなく、寧ろ対等に渡り合ってすら居た。バイクでの突進は直線的な為存外回避しやすく、武器の射程や威力も大したことは無かったためである。

 それどころか着ぐるみ男はバイクの動きを読み尽くし、徒手空拳や拳銃で的確に攻撃を仕掛けていく。

 追い詰めるつもりが逆に追い詰められていく現実に焦りを感じた青年の動きは、心身の疲労や身体・車体に受けた攻撃のダメージも相まってどんどん粗が増え、鈍っていく。


(クソ……このままじゃやべぇ。かくなる上はアレを使うしか……!)


 危機を悟った青年は、懐から取り出したスマートフォンを操作し何らかのコードを入力したかと思うと、それを掲げ叫ぶ。


「モードチェンジ!」

『Mode Change! Battle Armor Mode!』

「……ん?」

 刹那、電子音声が鳴り響き青年のバイクは走行しながらにして複雑な変形をこなし、遂には青年の全身を包み込むパワードスーツへと姿を変えた。

 その姿は差し詰めバイクがヒト型に変形したかのようで、鋭角的なフォルムが攻撃的かつ危険な雰囲気を醸し出している。

「この姿になった俺は本気だ。そう簡単には止まんねぇぞ!」

「そうかい。ならこっちも本気、出した方がいいよなぁ?」

『DEADRY……!』

 着ぐるみ男が異様な構えを取ると、彼の周囲を闇のような怪しげなオーラが漂い始める。


 住宅街で勃発した戦いは、着実に決着へと近づきつつあった。





 一方その頃、バイクの青年に助けられた醜い男はと言えば、道中予想外に手古摺り出遅れこそしたものの当初の目的を果たしつつあった。

 男は家の周囲を歩き回り立地から効率的な侵入経路を見出し、予め仕組んでおいた盗撮・盗聴装置から得た情報を頼りに一家の就寝時刻と夫婦の寝室を特定。

 無駄なく敷地内に入り込み、壁を上っては窓をこじ開け夫婦の寝室へ突入する。

「っへっへっへ……メリィー・クリスマァァッス!」

「ひっ!? あっ、な、ああ、嫌あああああ!」

「な、何だお前はっ! どこから入っ――

「やかましい! 大人しくしてやがれ!」

「ぐごあっ!?」

 男はわざと大声で夫婦を叩き起こし、向かって来た夫を拳一発で殴り飛ばし泣き叫ぶ妻を追い詰める。

 殴られた夫にはまだ意識があった。

 故に彼は妻を救うべく醜い男に掴み掛ろうとしたが、再び一撃のもとに殴り飛ばされてしまう。

(ぐ、こいつ……何て腕力だ……かくなる上は……)

 腕力で叶わないなら警察を呼ぶしかないと判断しスマートフォンを手に取ろうとした夫だったが、どういうわけか彼の身体はピクリとも動かない。

 痛みや身体の損傷で動けないのならまだわかるが、必死で動かそうとしても動かないと言うのは奇妙だった――

 が、夫にはそんなことを考え込む余裕すらありはしなかった。

「ぐへへへへへへ……いい身体してんじゃねぇか! こりゃあいいガキを産めそうだなぁ~っははははははははあっ!」

「あぁぁあああ! 嫌あああ! 離してっ、離してよぉぉぉぉっ!」

「おい! やめろっ! やめろぉぉぉおおおお!」

 ベッドの上に組み伏せられた妻が、醜い男によって寝間着を引き裂かれている。

 大の男をも一撃で殴り飛ばしてしまう腕力の持ち主に、非力な女が対抗し得る筈もない。

(くそ……なんて、ことだ……彼女が、あんな奴に、辱められそうになってるってのに……!

 なのに俺は……俺はっ、何もしてやれないのか……妻を助けることも、あの男を追い払うこともできないってのか……!)

 夫は内心歯噛みする。

 このままでは愛する妻が得体の知れない男に辱めを受けてしまう。

(俺は有り触れた男だ……何事も平均的な、良く言えば大抵のことは人並みに安定しているが、悪く言えば面白みや野性味とは程遠い、つまらない男だ……。

 だがそんな俺を、彼女は愛してくれた……『そんな貴方が好き』と……『つまらないなら一緒に面白くしていこう』と言ってくれた……あの時以来、俺は彼女に救われたんだっ!

 そして今、娘もできて、これからって時に、こんなっ……!

 彼女が襲われているだけならまだ少しはマシだった……俺があのクソ野郎に立ち向かえるのならまだマシだった……だが今はどうだ……俺は彼女を救うために立ち上がることも、警察に通報する為に電話を手に取ることも出来やしない……!)

 更に言えば、別室で寝ているであろう娘のことも心配だ。

 あの男が妻を辱めた後、娘にも手出しをしないという確証はないのだ。いや寧ろ、確実に娘も辱めを受けるだろう。

 そんなことになってしまえば……

「くそぉ……くそおおおおおおおおっ! 俺は、俺はああああ――

「ぶごげっ!?」

「――え?」

 夫は困惑していた。目の前で起こった出来事が余りにも理解の外過ぎたからである。

(な、何が起こったんだ……? あのクソ野郎、どこ行きやがった? っていうか窓、なんかスゲー割れてるし、反対側の壁もあんな大穴が……)

 それは一瞬の出来事であり、夫は記憶を整理し結論を導き出すのに暫しの時間を要した。

(……窓の外から何かが飛んで来てたな。何かはよくわからないが、とにかく物凄い勢いで飛んできて窓を突き破って、そんでそれはあのクソ野郎にぶち当たって……そのまま一直線に壁を突き破ってクソ野郎を、どっかへ飛ばしていった……って事、なのか?)

 ともあれ妻は助かったらしい。ならば一先ず、現状はそれでいいだろう。

 未だ頭の中がこんがらがっている夫は、一先ずそうとだけ思い無理矢理にでも納得することにした。

 更に気付けば身体が動くようになっていた。解放されて尚泣きじゃくる妻を抱きしめると、彼女の方も抱き着いて来た。

「ああ、ごめんな……怖かったよな……ごめんな……助けてやれなくて……ごめんなぁ……」





「づっ、あ……がああっ……」

 一方醜い男はというと、町外れの空き地にまで吹き飛ばされていた。

「チキショぉ……いいとこ、だったのによぉ……!」

「……なんだ、まだ生きてやがんのか。しぶといなぁ」

 どうにか起き上がった醜い男の目の前に、あの着ぐるみ男が姿を現した。

「またてめえか、この野郎っ!」

「ああ、そうだよ。思わぬ邪魔は入ったが、どうにか間に合ったぜ」

「……あの兄ちゃんはどうした?」

「あ?」

「俺を助けてくれたあの兄ちゃんはどうしたって聞いてんだよっ。言え! あいつをどうしたんだっ!?」

「あー、どうしたって? まあそりゃ、殺したよ。話聞くとお前以上の危険人物だったんでな……安心しろ、お前もすぐに後を追わせてやるからよ」

 そう言って着ぐるみ男は手にした何かを投げ捨てた。見ればそれは血に塗れたヒトの形をしており、話の流れからしてあの青年の亡骸であることは火を見るよりも明らかだった。

 醜い男は自分の内に激しい怒りが湧き上がるのを感じた。

 あの青年に特別な思いがあったかというとそうでもないが、だとしても生まれてこの方誰にも愛されなかった自分に初めて思いやりの心を以て接してくれたのはあの青年だ。

 ならば彼の為に命を賭ける価値はある。

(そうだ……志半ばで死んでいったあいつの無念を晴らして、こいつを倒すんだ……)

 きっとそれこそが、自分がこの世に生を受けた意味なのだと悟った醜い男は、覚悟を決めた。

「……できればこいつは使いたくなかったが……仕方ねえ、っ……。

 行くぜ……魔獣ッ、変化ェェェ!」

 醜い男の叫びは冷たく湿った空気を震わせ、彼の内に眠る隠された力を解放する。

 筋肉が膨れ上がり、体毛が伸び、骨が変形し、角や牙が生え……そうして醜い男は、ヘラジカとイノシシとオランウータンを無理矢理融合させたような獣人へと姿を変えた。

 着ぐるみ男を二回り近く上回る巨体に、悪鬼の如き醜悪な形相。

 体毛は見るからに剛毛であり、鼻腔からは黒煙が吹き出し口元からは炎が漏れ出ている。


 それは如何に数多の修羅場を潜り抜けてきた強靭な精神の持ち主であっても思わず動揺せずにはいられない、正真正銘の魔獣であった。

 然しそんな姿を見て尚、着ぐるみ男は同じない。それどころか

「……いい宴会芸だな」

「宴っ、会ぃ、芸ぇぇ、だあああああ!? てぇぇめえぇ、この期に及んでまあだナメた口ィ利きやがるつもりかぁああっ!」

「舐めちゃいねぇよ、妥当な評価をしたまでだ。お前のそれは所詮ただの宴会芸、戦場じゃ単なる虚仮脅しが関の山……いや、俺くらいになると虚仮脅しにもなりゃしねえよ、そんなもん」

「んっだとてめぇぇっ!?」

「気に食わねえんならてめえが本物だって証明してみせろよ。んで全力を出し切ってから時改めて言えばいいじゃねぇか『これでもまだ虚仮脅しか?』ってよ。

 こういう時は口で何言おうが無駄なんだよ。信じねえヤツはてめえの目で見るまで信じねえ。

 だから来いよ、そこまで言うんならお前の全力を見せてみろよ。もし運が良けりゃ俺を倒せる……かも、しれねぇぜ?」

「っっっっ~! ンなあああめやがってえええええええ! なら見せてやらあ!

 これが! 俺の! 本っ気、だあああっ!


 最終奥義、魔獣火炎地獄ゥ!―――ガアアアアアアアアアア!」


 獣と化した醜い男は口から炎を吐き、着ぐるみ男を焼き払う。一方の着ぐるみ男は幾ら焼かれても逃げも抵抗もせず、遂には直立したまま見事な火達磨と化して尚微動だにしない。

 ともすれば当然、醜い男もとい自称魔獣は勝利を確信する。

「ぐぇあーっはっはっはっはっはっはぁ! どうだ見たか変態不審者野郎!

 これでもまだ言えっかよ? 俺がてめえを丸焼きにしてるこの状況下でまだ言えんのかよ『所詮虚仮脅しだ』ってよぉ!?」

 自称魔獣の罵声に、火達磨となった着ぐるみ男から言葉が返って来る事は無かった。

「だーっはっはっはっはっはっは! 返す言葉もねえ……っつーか、言葉も返せねぇか! そうだよな! そらそぉ~だろうよなぁ~!

 てめぇはもう、俺の炎で焼け死んじまってんだからなぁー!

 物理的にっ、言い返すどころじゃあ、ねぇよなぁぁぁぁっひぇっへっひゃっはっはっはばごぼぶふっ!?」

 ゲラゲラと品も無く大笑いしていた自称魔獣の顔面に、熱を帯びた何かが激突する。

 吹き飛びこそしなかったものの大きく仰け反る自称魔獣。彼は自身の顔面に激突した"それ"の正体について心当たりがあったが、直後で『そんなことある筈がない』と自らに言い聞かせる。

「そうだ……あるわけねぇ……あり得ねえんだ、そんなことっ! だってそうだろう!? 魔獣火炎地獄は俺の最終奥義で究極の必殺技、その炎は俺の信念にして生き様! よって簡単に燃え尽きはしねえしその熱に耐えられるヤツがこの世に存在するわけもねぇ! つまりさっきのは何か他の原因が――

「やかましいわ」

「ぼぶらっ!?」

 再び熱を帯びた何かの激突を許す自称魔獣。

 見れば火達磨の中から腕のようなものが飛び出し、その先端部からは炎が消えていた――というより、まるで外皮が剥がれ落ちたかのようであった。

「な、て……てめえっ……!」

「さっきから五月蠅えんだよ。独り言ならトーン下げろボケぇ――ふんっ」

 着ぐるみ男は不機嫌そうに毒づき、自らの纏っていた炎――より厳密には炎に焼かれボロボロになった着ぐるみ――を一気に脱ぎ捨てる。

「炎ん中なんてただでさえ辛えってのに、鬱陶しい声があたまん中に響いたもんで吐くかと思ったわ」


 露わになった"それ"の全容は、或いは眼前の"自称魔獣"以上に"魔獣"然とした異形であった。

 当然、嘗て纏っていたウサギの着ぐるみとは似ても似つかない。精々二足歩行をする獣というぐらいしか共通点はないだろう。


「開発約四年、製造に二カ月弱かかった耐火着ぐるみ……。

 ン千万の特注品が五分足らずで炭になっちまったぜ……焼却炉で一時間焼いても原形は保つって触れ込みだったんだがなぁ……」


 その姿を一言で言い表せば、西洋伝承の狼男と言えるだろうか。

 然しその実は狼を基礎とし、様々な種の形質を寄せ集めた一種の合成獣キメラと言えた。


「そう考えりゃ、お前の炎は確かに凄かったし、お前もそこそこ強いんだろうよ」

「っく、ぅ……クソぉ……」

 魔獣から人間の姿に戻りつつある自称魔獣、即ち醜い男へ着ぐるみ男改め合成獣は言い放つ。

「よう、来いよ不細工野郎。もう一度火炎放射ぶち込んで来い。耐火着ぐるみのねぇ今なら、もしかすりゃ俺を焼き殺せるかもしれねぇぞ。

 そうすりゃお前が狙ってたあの女でヤんのを止めるヤツぁいねぇ。なぁ、そうだろう?」

「……無理だ」

「あ?」

「無理だって、言ってんだよ……あれは一生に一度しか使えねえんだ。寿命、削っちまうから……」

「へえ、そうかよ。


 で?」

「……へ?」

「へ、じゃねえんだよ。お前のあの火炎放射がもう出ねえってのはわかった。

 口ぶりから察するにそれ以外の戦闘手段もねぇらしいな。まあ、それはわかる。

 わかるっちゃわかるが……だったらどうする?」

「はっ……?」

「はっ、じゃねぇだろ、はっ、じゃよぉ。

 戦闘手段がねぇのに逃げもせず俺の前でヘバりやがってんのは何のつもりだってんだよ。

 丸腰と見せかけて実はまだバリバリ戦えますっつってハメるつもりか? それとも大人しく死を選ぶか?


 まさかとは思うが、命乞いじゃねぇだろうな? 非力アピールに自分語りで同情誘って生き永らえようとか思ってねぇよな?」

「……っ、そ、それは……」

「在り得ねぇよなぁ?

 カタギで子持ちの人妻に手ぇ出しといて『事情があってのことなので許して下さい』なんてよ、言えるわけねぇよなぁ?」

『DEADRY……!』

 異様な構えを取った合成獣が手にした小型機械のスイッチを押すと、地の底から響くような悍ましい音声が鳴り響き、彼の周囲を闇の如き怪しげなオーラが漂い始める。

 ただでさえ恐ろしい姿をした合成獣がその上闇らしきものを纏うとなれば見る者への恐怖は倍増する。

 よく鬼に金棒などと言うが、そんな慣用句すら生ぬるく感じるほどだ。

「こ、こんなヤツ付き合ってられっかっぐぎ!?」

 本能的な恐怖を煽りに煽られた醜い男はその場から逃げ出そうとするが、何かに足を取られ転んでしまう。雪こそ積もっているが平坦な土地で転ぶなどそうあり得ない筈だ。

 では何故かと醜い男が自身の足元へ目を遣れば……

「な、なんだこりゃあ!? あ、足がっ、動かねぇ!?」


 右足が何かで覆われていた。

 それは闇のように黒く濁った半透明の粘液。

 凝固したそれは接着剤のように固く、足は地面に固定されびくともしない。


「な、ああ、あああああっ!?」

「……おいおいおいおい、何やってんだ何逃げてんだてめぇ。

 今更人間ぶって敵前逃亡かよ、情けねぇなあ……しょうがねぇ、俺が死ぬの手伝ってやるよ。

 この爪や牙、毒針なんかもいいが……折角だ。

 あの暴走族野郎と同じ――いや、もっと豪華なヤツでってやろう」

『DEATH CHARGE……!』

 再び音声が鳴り響けば、合成獣はふわりと宙に浮き上がり周囲に漂うオーラを吸収していく。

「っな!? あ、くそがあああっ!」

「落ち着け、痛みは――」

『DEAD END……!』

 空中で飛び蹴りの姿勢になった合成獣は、そのまま斜め下方向への推進力を得て醜い男目掛けて突撃する。

「――多分、一瞬だ」

 合成獣の爪先は凶器そのものといった形状で、醜い男は自身の運命を悟り絶叫する。


「ああああああああっ! やだ、やだ、やだああああああああ――


 然しそんな叫びも虚しく蹴りは男を容赦なく貫通、

 断末魔の叫びを上げさせるいとまも与えずに破壊し絶命させた。


「地獄で待ってろ。何時かまた殺しに行くからよ」




「もう、大丈夫だからな……」

 疲れて眠る妻を撫でながら、夫は優しく語りかける。

 ああ、もう大丈夫だ。もう大丈夫なんだと、彼は自分自身にも語りかける。


 醜い男に愛する妻を襲われた夫は、あの後泣きじゃくる妻を寒さから守るべく別室へ移っていた。

 すると程なくして近隣住民の通報を受けた警察官が駆け付け、夫婦は簡単な事情聴取を受ける。

 とは言っても話すようなことなどさほど無かったため、警察官はすぐに去って行った。

 それから暫くして泣き止んだ妻は眠りに落ちたのであるが、その時彼は不思議な出来事を体験する。


 ふと娘が心配になった彼は子供部屋へ向かい、騒ぎなど無かったかのように熟睡する我が子の姿を確認し安堵する。

 そうして妻の元へ戻って少しした頃、彼に何者かが語りかけて来た。


『災難だったな』


 それは見知らぬ男の、然しどこかで聞いたことのある気がするような声だった。

 声のした方を見れば、ボロ布を纏いフードを被って顔を隠した怪しげな男が佇んでいた。

 こいつが声の主で間違いないと確信した夫は当然動揺し、身構える。

 先程襲って来た男の同類かとも思ったが、どうも違うらしい。

 然し余りの怪しさに話しかける気にもなれず、沈黙のまま時間ばかりが過ぎていく。


『お前の妻を襲った悪漢の事なら安心しろ』


 いい加減此方から話を切り出した方がいいかと思い始めた頃になって、怪しげな男が口を開いた。


『あれは予てより我らの間でも危険視されていてな。

 始末すべきとの結論は出ていたのだが、優先順位が低くなり対応に遅れが生じてしまった。

 早急に動いていれば此度の悲劇は回避できたであろうに……申し訳ない。お詫び申し上げる』


 謎の男は外見の割に真面目な性格のようだった。

 男の猛省を悟った夫は『最悪の事態は回避できた。寧ろ助けてくれてありがとう』と礼を言う。

 すると男は少し考え込み、語り始める。


『お前は実に正しい人間だ。お前を夫としたその女も、お前を父としたお前の子も幸福だろう。

 察するにそのようなお前の事であるから、此度の一件は己の弱さや不甲斐なさ故と自責の念に駆られているのかもしれないが、敢えて言おう。

 此度の件、お前は何も悪くはない。悪いのはお前の妻を襲った悪漢だ。

 また、あれを始末し損ねた我々にも責任はある。然しお前には何の責任もない。

 お前はただ、夫として果たすべきことを果たそうと力を尽くした。

 結果がどうあれ、お前のその意志とそれに拠って起こした行動は誇るべきものであり、称賛に値する。

 お前は決して無価値な人間などではない。

 家族を愛し、誇り高く行きるがいい。


 では、良き一年を……』


 そう言って男は忽然と姿を消した。

 部屋のどの出入り口から出て行ったのでもなく、光の粒子となって室内から物理的に消失したのだ。


 それは本当に一瞬の出来事で、夫は暫く何が起こったのか理解できなかった。

 だが彼は、それでも見逃さなかった。



 姿を消すその一瞬、男の背から光り輝く翼が生えていたことを。



 刹那の幻想を目の当たりにした夫は、ふと思う。



(あれって……天使、なのかなぁ)


 また彼は明くる朝、突き破られた窓と壁が知らぬ間に修復されているのに驚くことになるのだが、それはまた別の話。





「ぅぇーっ、寒ぅー……たっだいまもどりまーしったよー」

 町外れにある一軒家の敷居を跨ぐ、獣じみた風貌の男。

 彼こそは先程雪原で自称魔獣こと醜い男を撃破したあの合成獣であり、

 即ちこのやけに高級そうな邸宅こそは彼の自宅に他ならなかった。

 そしてまた彼の言葉から察せようが、この家の住民は彼だけではない。


「お帰りなさいませ、ご主人様。聖夜にも関わらず深夜のお勤め、お疲れ様です」

 玄関で靴を脱ぐ合成獣を出迎える、一人の女。


 女性としては高めの身長に女性として完成された域にある体格、

 激しさと妖しさの混在したような赤紫色の瞳、

 ツヤのある漆黒の長髪と、万人が美形と認めずには居られない端正な顔立ち。

 宛ら大正時代の侍女メイドを思わせる白黒の衣服を着こなす彼女こそ、他ならぬ合成獣の同居人であった。

 口ぶりと服装から明らかだが彼女の在り様はまさに合成獣専属の侍女メイドであり、諸事情から彼に付き従い日常の世話を焼く他、仕事を手伝ったり娯楽に付き合ったりもする、そんな存在であった。


「あぃやぁ、そんなてぇしたこっちゃっすから。

 それ言ったら貴女こそ……寧ろ貴女の仕事っぷりを思うと、俺なんて働いてる内に入んのかって思うんですがねぇ~」

「何を仰います、ご主人様は立派ですよ。組合の方でも評判なの、ご存知ないんですか?

兎も角そう卑屈にならないで、どうか堂々としていて下さいませ」

「……はぁ、有り難うございます。……つっても本当、実感湧かないんで……取り敢えず着替えて来ますわ」

「はい、畏まりました。あっ、お食事はどうされますか?」

「すんません、疲れからか食欲無えもんでちっと……適当に風呂入って寝ようかなとか」

「いえいえ、お気になさらず。お風呂、沸かしておきますね」

「助かります」




「っふー……」


 寝室。湯上りの合成獣は、身体から湯気を立てながらベッドに腰掛ける。


(この生活初めてもう五年かぁ。歳食うと時間経つの早く感じるっつーけどそれなんかな。俺まだ二十代の筈なんだけどな)

 頭の中を巡るのは、今に至るまで過ごした日々の記憶。

(そこそこ普通に暮らしてたと思ったら、いきなりあんなことになって……

 普通ならそこで終わってた筈だけど組合長が拾ってくれて、この身体手に入れて、

 今の仕事始めて、彼女に出合って……色々あったなあ。


 思えば裏社会なんて、昔は遠い、それこそ異界みてえなもんだと思ってたのに、まさか自分が当事者になるなんて予想外だったぜ。

 最初は不安ばっかで散々失敗もしたけど、何だかんだ上手くやってこうして今があるんだなぁ……。

 ま、それも周囲の助けがあればこそ、独力でやり遂げたなんて欠片ほども……っと、いけねぇいけねぇ。

 こんな調子じゃまた彼女に言われちまうよ『卑屈になるな』ってよ)


 考えれば考える程にネガティブな感情が湧き出てきてしまう。


「相当疲れが溜まってるらしいな……寝るか」

 斯くして合成獣はベッドに潜り込もうとした、のだが――


「……」

 右方向に目を向けたその瞬間に、眠気が一瞬で吹き飛んでしまった。




(何これ)

 合成獣は困惑していた。だがそれも無理からぬ事であろう。

 何せこれから『さあ眠ろうか』という時、自らの右隣に同居人メイドが座り込んでいたのである。

 それも、何を血迷ったか丈の短いサンタ服らしきもの――所謂ミニスカサンタとかいうコスプレ衣装――を着込んでいたのであるから、困惑しないわけがない。

(いや、その、困惑っつーか、目のやり場に困るっつーか、何か恥ずかしいよねコレ。

 だって彼女ってば滅茶苦茶美人でとんでもなくスタイル良くてすんげー爆乳であと何かと優しいし結構頭いいしウマ合いまくりだし優しい中にも厳しさとか程よく揃ってたりで……言っちまえば超絶俺好みなんだものよ。

 そんな彼女がオメー、谷間太腿見せ付ける気満々のミニスカサンタコスとかして来て見ろよ、そら動けなくもなるだろうがよ……)

 合成獣は思わず顔を背ける。

「……ご主人様?」

「何ですか」

「何故此方にお顔を向けて下さらないんです?」

「……それはその、ですね」

「まさか私の事を嫌いになってしまわれたのですか? 今迄二人で幾度となく激しく熱い夜を過ごして来たというのに……」

「……っっっ」

 羞恥心を煽られ余計動けなくなる合成獣。然し同居人は尚も止まらない。

「ご主人様のあの時の『愛している』という言葉は心からのものと信じておりました……従者が主に思いを寄せるなど身の程知らずの言語道断とは百も承知です。然しそれでも私の想いは紛れもなく本物……」

 同居人メイドは獣へじりじりとにじり寄ってはぎゅうと抱き着き、豊満で柔らかな肉をむにっと押し当て、まるで飼い主に甘える飼い猫のように頬擦りまでしてくる。

 更にその上、彼女は獣の下半身へ手を這わせ乍ら――

「……愛して下さい、ご主人様」

 などと耳元で囁いてくるのである。

 ともすれば、ケモノがケダモノと化すのにそう時間はかからない。

 ただそれでも理性というものはしっかり残っているのであって……


「……毎度聞きますけど、いいんですか。こんな奴が相手で」

「勿論です。言ったでしょう? ご主人様を愛する私の気持ちは紛れもなく本物だと……嘘や冗談、演技で言うとでも?」

「そらそうですが……でも俺ってその、半端者ですよ? カタギ上がりでイキってて、けどたまに非情になりきれなかったり、道徳とか良心とか無駄に意識しちゃうような、そんな奴ですよ? もう五年以上になるのに」

「関係ありません。寧ろご主人様のそういった優しさや愛の深い所が私は好きで、そんな貴方の力になることが私の生き甲斐だと……そう何度も申し上げた筈ですが」

「……ああ、でしたねぇ。……でもなぁ……この見た目ですよ?

 キメラ狼って言やあカッコいいイメージありますけど、蓋開けりゃ右眼は虫みてぇだわ鱗や触手は生えてるわで……正直酷いでしょ、こんな」

「関係ありません。というか、私はそんなご主人様の、格好良くて強そうなお姿が大好きなんですけどね。

 それに……」

「それに、何です?」

「……そんな怪物のようなお姿なのに、エッチな事に免疫がなくて、照れたり恥ずかしがってしまうご主人様が――」


 女は再び獣に密着し、耳元で囁く。


「――とっても、可愛いですから……」

「……っっ」


 ぞくり。獣は身震いし、毛が微かに震える。

 といってもそれは恐怖や不快感によってではなく、

 寧ろ心地よい感覚からであった。


(……勝てねえなあ、この人には)


 自嘲気味な独白だったが、獣は然しこの状況を寧ろ望んでもいた。

 その証拠と言うべきか、身体の方は既に臨戦態勢へ入っている。


 この密着具合、相手メイドは気付いている筈で、ならば大抵は悪戯っぽくからかって来るのが常だが何故そうしないのか。

(……たまには攻めて来いよ、って事なんかな。だったらまあ、期待には応えねえとなぁ……よっ、し)

 獣は決死の思いで女の腰へ手を回し、ゆっくり抱き締める。

 そしてそのまま、照れ臭いので虚空に向かって呟いた。

「ねぇ、サンタさん。俺は本当に悪い子ですよ?

 なのにこんな最高のプレゼント、貰っていいもんなんですかね」

 そんな悪い子の問い掛けに、サンタは微笑みながら答える。

「ええ、勿論ですとも。だってクリスマスは誰にでも等しく訪れますし、何より私も――悪い、サンタですから」



 斯くして二人は身を重ね、溢れる愛、迸る衝動、たぎる欲望を容赦なく全身に乗せて絡ませ、解き放ち、ぶつけ合う。


 獣のような悪童と、道を外れた淫靡なサンタ。

 二者の絡まるこの夜こそは、まさに邪悪に歪みし聖夜。



 神に祝福されずとも、彼らの未来はすこぶる明るい。

※※※※終わりに※※※※


本年もお疲れ様でした。

どうぞ皆様、良いお年を。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ