表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人類終結戦争   作者: phoenix
人類終結戦争
58/67

澪野VS高斗

「高斗くんは………やっぱりそうなんだよね……いつも先を見ている……だから……」


━━━私は君を殺さなくてはならない……



澪野は四つん這いになった。

「私は獣だ………そしてこれはリアルではない……これは幻想だ。そしてゲームである………」

澪野の歯は、牙のように鋭くなり、装備していたクローは本物の爪のようになっていた。まさに白虎(びゃっこ)そのものになっていた。


「ワダ………シワ………キサマ………ヲ……ゴロス………」

「澪野………君はそこまで………」

澪野のスピードは格段にあがっていた。その姿は肉眼で捕らえることは常人では出来ない。それは高斗にも言えることだ。彼でさえ、彼女の姿ははっきり捕らえられない。

「ぐっ…………それでも!」

高斗は見えない澪野を感覚で捕らえようとした。しかし、当然のように捕らえることは容易ではなかった。澪野にもデメリットがないわけではない。このスピードのコントロールは並大抵の人間ができるものでもない。しかし、それをコントロールするのが吉良澪野という少女の凄さなのである。


━━━それは高斗と出会ってすぐのこと


その少女は彼に気持ちを抱いていた。好きとか嫌いみたいな感情でなく、興味や期待みたいな感情である。その少女は強く願った。すると、ある少年が少女の目の前に現れた。

「いい心だね………」

「あなたは………だれ………」

少女は偶然手にしていたナイフを突き付けた。

「おっと……気を悪くさせて申し訳ない。僕はこの世界で神の存在だ……」

「笑わせないで!そんな冗談…」

「嘘じゃないさ………僕には君が力を欲しているのがよくわかるよ……」

少女はナイフをおろした。そして渋りながらも少年に聞いた。

「私を………バケモノにして……あの人を止められるバケモノにして……」

少年の目が光った。

「………いい答えだ……だけど、君はあの人を止めることは出来ないかもしれない。それでもいいのかい?」


澪野と高斗。互いがぶつかり合う度に、赤い血が飛び散る。その度に澪野は笑うのであった。それは勝利の確信の笑み………


━━━そして時は満ちた………


その時それを目にしたもの達は驚愕した。


━━━しかし………


━━━それは………



━━━━この戦いの終わりを告げるものと言っても過言ではなかった……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ