澪野と晴哉
澪野が先に動いた。逆に晴哉は全く動こうとしない。そのまま澪野は鉄刀を降り下ろした。晴哉は零刀でそれを受け止めたが、それでも5メートル飛ばされた。
「今度はこちらの番だ!」
晴哉は今澪野がとった行動と全く同じ行動で澪野に零刀を降り下ろした。澪野も同じ動きで受け止めたが、澪野は8メートル飛ばされた。晴哉はニヤリと笑った。澪野の鉄刀は次はマシンガンに姿を変えたのであった。
「ここは殺風景で障害物がない。はたしてよけれるかなッ!」
ガチャ……ドドドドッ……
澪野がトリガーを引くとフルオートで弾が発射した。晴哉は少しずつ下がりながら零刀で弾を撃ち落としていた。それに対し、澪野は走って距離を積めながら撃ち続けた。
「弾切れでゲームセットだ。この勝負……?」
ドドドドッ………ガチャ……ドドドドッ……
「まさか………」
撃ち終わったマシンガンを捨てたかと思うと、腰の所にあったマシンガンを素早くとり、そのままオート発射するのであった。しかも、今回は二丁である。
「しまっ………」
流石の晴哉でも二丁のマシンガンの弾をすべて撃ち落とすことは出来なく、肩や膝に弾丸が当たるのであった。しかし、晴哉はたいしたダメージも受けずにこの攻撃を耐えた。
「さすがは晴哉くん。やっぱり堕ちないか……」
「下の名前で呼んでくれるなんて光栄だよ。でも手加減はここまで、早くしないと手遅れになりそうだし……」
晴哉は澪野の狙いを理解した。それに気づいた晴哉はゆっくりしてはいられなかった。
「君の仲間はどこに行ったんだい?」
晴哉はわかっているように澪野に聞いた。
「…………」
「教えてくれないのか……だったら……」
「核だよ………戦車や航空機を取りにいってもらってる」
「地図もないのに何でそんなものがあるとわかるのか俺にはわからない」
「そうだよね………晴哉も高斗くんもこの階層は詳しくないもんね」
「この階層だと………なるほど……そういうことか……お遊びは終わりだッ!闇落騎士……」
晴哉を光と闇の比が3:7のオーラが包み込んだ。
「闇落騎士………あなたは何故闇を選んだ!白虎……」
澪野は光のオーラにまとわられた。
「話が長くなりました……続きをしましょう…」
二人は戦いを楽しむ気持ちから、殺し合う気持ちに変わった。
スピードは澪野が上だった。スピードで晴哉を飛翔したが、鉄刀は晴哉には届かなかった。それどころか、晴哉の零刀は澪野の体をかすめるのであった。
「ぐっ………このッ!」
「無駄無駄無駄ぁッ!」
澪野の攻撃をきれいに晴哉は受け止めた。
「終わりだぁッ~!」
晴哉が勝負を決めようとしたときだった。一発の砲弾が飛んできた。晴哉はその砲弾を斬った。
「澪野さん!間に合いました」
澪野の軍に入っている人たちが、航空機が6機、戦車が20台、さらに大量の武器を持ってきた。
「晴哉………ここからが勝負だよ…」
澪野は鉄刀をナイフに戻してポケットにしまった。そしてクローを装備したのであった。