私の想い
視点………澪野
注意。
誤字脱字は報告お願いします。
それらが平気な方はゆっくりしていってね
私は神風兄弟の前に零二と現れた。
「高斗さんも瑛太さんも相変わらずですよ……私たちをなんだと思ってるんですか」
「………なんにせよこれで全員そろった………誰が最初の餌食になるのかな……」
久しぶりに再会した高斗さんの声は、私の知っている高斗さんのものではなく、何かを背負い込んでいるようだった。
「落ち着けよ弟……そう簡単に始める理由もないだろう……」
「ですが………会話をする必要ももうないでしょう」
零二はそう言って零刀刹那・陰陽を握った。
「私たちのターゲットはあなただけどね」
私は銃口を高斗くんに向けて言った。彼はニヤリと笑った。
「ならまとめて相手をしてあげるよ……ヘヘヘ……」
不気味な笑いだった。私はその笑に恐怖を覚えた。
私は強くないんだ………ただ………君の姿を見ていたかっただけなんだ……だから自分のすべてを今まで戦いに費やしてきた。
私は彼に助けられたあと、ずっと追いかけていた。弱かった私は……
【強くなりたいんだろ。だったら契約をしようよ………】
あの日………
【君は彼の隣にいたいのだろう。さあはやく】
………悪魔に魂を売った。
私は……君と一緒にいたいだけなんだ……だから……
『もう戦いはここで終わらせる!』
零二は高斗に飛び掛かった。高斗はまだ動かない。彼のいあいぎりはきれいに決まった。しかし、高斗には傷ひとつついていなかった。
「おめでたいやつだ。攻撃は、こうやるんだよッ」
「下がって、零二」
私の言葉と同時に零二は下がる。
「衝撃壁」
私は高斗の強烈な斬撃をバリアで防いだ。
「なかなかやるね………だったら……」
零二の零刀が高斗の肩をかすった。
「なめるな~」
零二は攻撃を続ける。高斗はそれを紙一重でかわし続ける。
「邪魔を……するな~」
高斗は零二に腹パンを喰らわした。見事に決まったように見えたが、零二は高斗の腕を掴んで止めていた。
「捕まえたぜぇ………歯を食いしばれよ…」
バコーン……
大きな音が響いた。
「今のはさすがに効いたぜ………お返しだぁッ」
高斗は大剣を右手に、神風丸を左手に持って飛び掛かった。私は全力で走った。
「やぁーーーッ」
間一髪で零二さんの救出に成功した。
「瑛太さん。二人っきりにさせて下さい」
瑛太さんはにやりと笑った。
「早まるな。吉良、二人でやればなんとかなる」
「零二さんには悪いですけど………ここからは私の戦いです」
瑛太さんは零二の身体の自由を奪った。
「あとは頑張りなよ。白虎よ」
そう言って零二を連れて瑛太さんは姿を消した。
「私は吉良澪野。そして………コードネームを白虎。光の騎士の右腕にあたる獣だ。闇の騎士を………」
私はごくりと唾を飲み込んでから言った。
「倒す!」