零刀刹那・陰陽
俺は零二。今は瑛太、吉良、高斗の三人とパーティーを組んでいる。
「どうやら見つけたようね…………?!」
「どうした、吉良?」
吉良の目線の先には人がいた。その人間が持っていたのは死体の首だった。
「来るぞ」
瑛太が叫ぶ。間一髪でかわした。しかし、その攻撃の反動はすごく、半径三メートルの木が全部吹き飛んだ。
「なんていう威力だ………」
俺も吉良も唖然だった。だがやるしかないんだ………
「その姿はリーチの長い剣。今ここに表れ!」
俺は剣というより太刀を創造棒で作り出した。吉良は二本牙で戦闘体制に入った。
「零二さん。右だ!」
俺は右から来る物体を斬った。しかし、斬ったのは丸太だった。
「おそい」
上から本体が俺を仕留めにきた。
「やらせるか」
吉良がコンタクトしてなんとか俺は避けた。
「さすがに一筋縄ではいかないか……」
そいつには理性があるように見えた。
「この零刀はすごくいい。力が解放されて、人を殺せと言っている。俺と意見が合うなんてね」
「貴様は何を言っている?」
「人間は死んで当たり前。結局死ぬなら殺したほうがましだ」
「本気で言ってるのか?」
俺はとても興奮しているようだった。こいつの考え方が許せなかった
「本気だよ」
「そうか………」
俺は太刀を創造棒に戻し、
「その姿は普通の剣…………手をださないでね」
「死ぬ覚悟は出来たか?」
「そうだな。死ぬ前に名前を教えてくれよ」
「実里和。お前は?」
「零二。零二晴哉。貴様の最後に会った人間だ!」
このときの俺には怒りと憎しみしか生まなかった。だからこいつのことを殺すことしか考えてなかった。
「おそい、ぬるい。お前は言ったな………人間は死んで当たり前。結局死ぬなら殺したほうがましだと。なら貴様も………」
「や、やめて………やめてくれ………」
「死んで当然だな」
「彼の始末を完了しました」
「零二さん…………」
「どうした吉良?」
「……………したの名前晴哉って言うんですね」
彼女が俺の心情を考えて誤魔化してくれた。
「ハハハ………これからどうすればいい?」
「その零刀を握ってくれ」
俺は零刀刹那・陰陽を握った。その瞬間だった。俺は零刀に心を支配されてしまった。
「零二さん。そんな………」
「吉良!下がれ!」
理性を失った俺は暴れ始めた