三銃士の2番手
霧の中に人影を見つけた。俺と澪野は走ってそこに向かった
「あぶない!」
零二が叫ぶ。俺は反射的に澪野を突き飛ばした。何か鎌のようなものが俺の頬をかすった。それと同時に相手の正体がわかった
「おまえは…………」
「やっと会うことができました。高斗さん」
やさしく微笑みながら言う姿を見て俺は拳を握った。
「何しに来たんだ?ネロ」
「瑛太。その名前は人前ではダメだよ。私は、コード・ネーム死神よろしく」
「なにがよろしくだ…………ふざけるな!」
俺は剣を構えた。
「その目…………私はそういう目のやつを楽しみにしてた…………」
零二と澪野も戦闘体制に入った。
「待って!二人で勝手に始めないで!」
「俺らはお前を守りたい。だから下がってくれ!」
「二人ともありがとう………」
「チッ…………クズ共が調子にのるなよ………」
死神は一瞬で二人との距離をつめた。
「まずは貴様だ!」
間一髪のところで俺が割り込んだ。そして、
「二人とも兄さんと先に行っててくれ。後で合流するから」
二人はなかなか返答しなかった。
「…………き・え・ろ…………」
二人は慌てて瑛太と先に進んだ。
「今日の俺は機嫌が悪い。だから手加減とかしないほうがいいぜ………」
「私が手加減………しないよ」
ニッコリ笑って死神は言った。そして戻った創造棒をもち、
「その鎌は人間の光さえ切り裂く………現れろ闇霧鎌!」
彼女の目が変わった。これは………兄。そして、俺と同じ目をしていた。
「始めようよ。ゲームと言う名の殺し合いを…」
俺たちの殺し合いが始まった。
「あいつを一人にしてよかったんですか?」
「弟なら問題はないだろう。無傷とはいかないが死ぬことはないだろう」
「…………」
「それよりも、ここから先のほうが大事なんだ。それをわかっていてお前たち二人を先に行かせたんだろう」
「この先なにがあるんですか?」
「零二くんの求めてたものだよ。だけどね………」
三人の目の前の大木が真っ二つにされていた
「これは………」
「先をこされたか………」
「先って………誰か私たちより進んでいる人がいるの?」
「ああ………覚悟してくれ。ここからは命の保証はない。だから危なくなったらこの道具で逃げてくれ」
二人はそれをすぐさま捨てた。
「もう覚悟はできてます」
「命がほしいなら私はここにいません!」
二人の目は覚悟の表れがよくわかる目だった。
「いくよ!」
二人はこくりとうなずいた