加速する戦いの準備
すべての人間は戦うことを選んだ。これによって、すべての人間は高校2年生の体つきになった。
さらに、メールは続いた。
君たちにささやかなプレゼントを贈ろう。これで僕を楽しませてくれ。
コード・ネーム鉄
渡されたアイテムはただの木の棒だった。
「なんだよこれ?」
「どこまで俺たちをこけにすれば気がすむんだよ!」
回りの人間はまた騒ぎ始めた。憎しみ、怒り、喜び、悲しみ………そんな感情が広場をつつむ。
「嫌な感じですね………高斗さん……」
「戦いの前の嵐の予感……戦争が起こったりして」
「縁起でもないこと……」
「冗談だよ」
兄さんが戻ってきた。
「それじゃあ行こうか」
「まだイベントについて何も………」
「説明なら必要ないだろう、だってここが迷宮森林なのだから」
「迷宮森林?」
「いいか、ここから気を抜けば死ぬぞ……」
俺は唾を飲んだ。久々の感覚だ。自分の心が踊っている。
「はやく……行こうよ……兄さん」
「あわてるなよ。迷宮森林はラフィコーンの裏の世界。ここは地上と同じ。つまり、仮想のことができない」
「どうしろと?」
「さっき受け取ったアイテムがあるだろ。これは創造棒といい、これはその扱う人間の創造力と精神力の続く限り、仮想の武器が作れる。人間離れした行動も少しはできるけど、あまりおすすめしない。そこで……」
兄からいろいろと説明を受けて俺たちは迷宮森林へと足を運んだ