力のあるべき姿
夜という闇が日の出とともに光へと変わっていく。
俺は薄暗い朝方に1人で広場に向かっていた。視界もぼやけ足元ももたついている。立っているだけが精一杯なのに、必死に歩く。
(やるべきことがあるんだ。話さないといけないことが………あるんだ!)
ようやくのことで広場に着いた俺を待っていたのは、瑛太兄さんだった。
「よく来たな。そんな身体で……」
「兄さん。続き………しようよ………昨日の……続きを……」
「………何故だ?勝てない勝負を挑む?」
「わからないよ。俺は兄さんにこのゲームを創り出され、何かの感情によりこのゲームで戦ってきた」
「その感情とは?」
強い口調で俺に聞く
「わからないんだ………だけどね、その感情がわからなくなった変わりに、強くなりたい。強い者と戦いたくなったんだよ!」
「………それじゃあ理由になってない!」
「強さを求める戦いに理由なんて必要か!?」
兄さんはニヤリと笑った
「いいねぇー。どこまで君は変わるのだろうか。とっても楽しみだねー。」
俺は足元に落ちてた小枝を拾って、兄に言った
「いくよ!」
「……………」
「はあぁぁぁっー」
兄さんはまだ動こうともしない
俺と兄さんの距離が俺の腕の2本分になったとき、兄は自分の胸ポケットから何かを取りだし、一瞬で俺に投げた。両足に軽く当たっただけだったので、そのまま前進した。
「これで終わり…………えっ………」
俺の足が止まり、下半身が上半身を支えられなくなりそのまま倒れた。
「でも無理しちゃダメだなぁー」
どうやら兄さんは拾ってた小石を投げたようだ。
「そんなボロボロの身体でどうするんだよ。しっかり身体を休めないと」
「でも………」
「決着なんて今する必要はないよ」
兄さんは少しためらいながら小声で言った。
「力の………力の本質を見誤るなよ。感情を支配するための力でありそれを忘れてはいけない」
今の俺にはよくわからなかった。
「気にするな。頭の片隅に残しておけばいいよ。後で………」
俺はそのまま眠ってしまった。
「……斗さん。……高斗さん。こんなところで寝てたら風邪引きますよ」
「………ああ………」
ぼーっとしてる俺に、呆れた顔をした澪野が声をかけてくれた。結局なんたったんだろうか………兄の最後の一言の意味は………
宿に戻り、約束の時間に広場に向かった。
「これから3人ともヨロシク。俺のことは好きに呼んでくれ」
「私はこの中で一番足手まといだけど、精一杯頑張るからどうかよろしくお願いします。呼び方は………何でも良いです」
少しためらっていた気がしたがいいかな
「俺は零二と呼んでくれ。戦いなら俺に任せてほしい。それから瑛太さん。あなたを越えたいです」
いつもにもなく、零二は強気だった。
「僕も好きに呼んで下さい。みんな死なないように頑張りましょう!」
決意を固めて俺たちはパーティーを組んだ。
兄さんはこの広場の中央の高台に立ち、高らかに宣言した
次の投稿は、かなり遅くなります。
活動報告にも書きますが、テストの2週間前に入ったのですが、テストの前日に部活の試合が入ったので勉強に集中するため投稿はしなくなります。
まぁ、僕自信のテンションも絶不調なのでもしかすると帰らぬ人に………ww