残酷なゲームの始まり
「次に、赤のボタンを押してくれ」
俺は震える指を必死に動かし、ボタンを押した。すると、目の前にあるデータがでてきた。
「これからゲームの設定を行ってもらう。上から順に名前、ジョブ、武器を決めてもらう」
俺は名前を実名である、高斗にした。
「ジョブは、今のところ剣士、魔導士、商人、スナイパーの4つある」
俺は剣士にした。
「最後に武器だが、短剣、槍、銃、剣の4つより、2つまで選んでよい」
俺は剣とあえて銃にした。実はこの設定でゲームの役割までほとんど決まってしまうことを、人々は知るよしもなかった。
「すべてのプレーヤーの登録が完了した。これより、簡単な説明に入る。
まず、アースリングに通知が来たら、赤のボタンを押していちばん上をタッチしてくれ。これが、メールBOXだ」
送られてきたメールはこうだ。
《高斗さまへ》
ゲーム参加認証を終了しました。これよりあなたはプレーヤーとしてこの場にいます。健闘を祈ります。
《ゲームマスター》
「上から2つ目は、アイテムBOX。3つ目は、パーティー画面。一番下はステータスです。ステータス画面を開いてください。」
俺は言われるままに画面を開いた。よく見ると、ステータスの表示が普通のゲームと違った。レベルはなく、HPもゲージだけ。自分の名前にタッチすると、装備画面、スキル表をタッチすると、スキル画面に移動した。
「必要なことはこれくらいだ。これより、1分の時間を与える。すきなことをしてよい。」
1分後………
「では、最後にこのゲームの終わり方を教えよう。このゲームが終わる方法は、
1. ゲームをクリアする
2.ゲームマスターが死ぬ
3.この地球に住んでいる人間が100以下になる
この3つだけだ」
この言葉を聞いた人々には2を使えばいいという考えが生まれた。しかし、それを打ち砕くように兄から言葉がはかれる、
「この世界は、年をとらない。だから死ぬときは自殺か殺される以外ない」
続けて、
「これから、3人1組のパーティーを作ってくれ、30分後チュートリアル最後の指令を出す。」
30分後………
メールが入った。
これから、チュートリアル最後の指令を出す。パーティーの1人を殺せ………
それが指令だ。
殺せないとパーティーメンバー全員が死ぬ。
君たちはだれを殺すのかなwwww
俺は、壁を壊すぐらいの勢いで叩いた。だって、俺のパーティーメンバーは、父と母だったからだ。絶望的なゲームは今始まる。