決闘《デュエル》 その1
久しぶりの投稿になります
闇はすばらしい。光を飲み込むことも、強調することもできる。俺と同じだ………
兄に向かう俺を止めたのは零二だった。
「まさか……君が発端の弟なんて……」
零二は俺に敵意を示し、剣を出して俺に向かってくる。
「そこをどいて下さい………」
「嫌と言ったら……どうする?」
「……どけよ………」
「………!?」
「邪魔だって言ってんだよ!」
俺にとって、澪野と零二は邪魔者でしかなかった。
「君たち兄弟の再会を邪魔するつもりはない。ただ、話がしたい」
「私も聞きたいです。高斗さんが、何でお兄さんをそこまで意識する理由を……」
怒り狂っている俺には、2人の言葉は右から左に抜けていくのだった。
「………………」
「………仕方ない。手荒だけど………吉良!コンビネーションアタックだ!」
「わかりました………零二さん」
零二は、一瞬で俺との間合いを0距離にして、俺の剣を弾いた。そして、2人は俺を挟み撃ちの体勢になり、澪野が俺の身体の右側を。零二が左側を同じスピードで対象の位置を正確に斬りつけていく。
「これが…………」
「私たちの…………」
『コンビネーションアタックだ!』
2人の速さはどんどん速くなっていく。
しかし、俺にとってこんな攻撃はぬるいものだった。対象に攻撃がくるなら、かわしやすい。それにスピードを上げすぎたから、威力がない。
「はぁっっ!」
「なに!?」
気合いだけで攻撃を俺は受け止めた。
「ぬるいよ………あんたも落ちたな………今のあんたに俺は興味は無い!」
呆然とする澪野のみぞおちに蹴りを入れて剣を奪い、零二に向かってゆっくり歩く。
「本当の戦いはこうやるんだよ!」
俺は左手で拳をつくり、零二の顔を力いっぱい殴った。反撃の暇を与えずに、奪った剣で零二の右腕を突き刺す。
「うぁぁーーッ」
「痛いだろ………苦しいだろ………俺の気持ちは変わらない………変えたいなら………強くなれ……」
零二は必死にもがく。澪野はまだ立ち上がれない。
「それぐらいにしとけよ。弟よ……」
瑛太がようやく口を開く。
「2人は君のことを知っている。そして……」
「こいつらが俺のことを知ってる………兄さんまでおかしくなったか?」
「知ってるさ。2人からは君と同じ力を感じるよ」
瑛太は語り始めた。
「君の苦しみは誰にもわからない。だけどね、誰もが同じではなくても似た体験をする。そして……同じ感情を抱く」
「……………」
「このイベントは、このゲームの攻略に大きく関わってくる。だからこそ………ゲームのクリアのできる可能性のある3人とパーティーを組みたいだけさ」
「……………」
「勿論、断ってもいいさ。だけど、俺が死なない限り断ることは……不可能さ……」
語り終えると、ゆっくりと俺との間合いをつめる。
「闇に堕ちろ!」
兄は飛びかかってきた。
「なんで俺たちは戦うの?」
「なんでか………………これはゲームだからだよ……」
俺の怒りが頂点に達した。俺は、神風丸を取りだし防御の体勢をとった。
「あんたはいったいなんなんだ!」
「………復讐者だ……」
瑛太を光が包みこんでいった。
ペースをあげないと、失踪しそうです(笑)
出来れば週2~3で投稿したいですね