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人類終結戦争   作者: phoenix
覚醒する力
21/67

思い出は永遠に

誤字、脱字などあったら言ってください。


悩んだ終わらせ方がこれです。かなり長くなってしまいましたが、香パートの最後なのでよかったら読んでください。

兄がいなくなった後、香は目を覚ました。

「高斗さん。瑛太さんは………」

俺は香の言葉を無視して話した。

「君は俺の妹………神風香。俺たちが君と縁が無くなったのは、5年前の夏………」

香は動揺を隠せず、俺に言った。

「もうやめて………」

「あの日は、海に出掛けていた………日差しが強く、海に行くには最高の日だった」

「だからやめて………」

香の目からは、涙がこぼれていた。でも、俺は話を続けた。

「あの日は、ある1つの国が俺たちの日常をぶち壊した」

俺の拳には、無意識に力が入る。

「その国の名前は…………」

「もういいよ!…………それ以上はやめて!…お兄ちゃんが思い出すことじゃない!」

香は、やはり俺の妹だった………なら、俺もすべてを吐ききらないと腹の虫がおさまらない。

「その国の名前は………ソ……」

ソ倭と言うのは、2575年以降ロシアと日本の間で出来た国で、北方領土が正式に国として認められた名だ。

「……………………」

「そのソ倭は、ロシアと日本の2つの国を自国にしようとした。そして、ある兵器を作った。それが…………」

超電磁雷鳴砲スーパー・ライトニング・シャインほう

やっと香が口を開いた。

「その通り。それを使って日本を支配しようと考えた」

この超電磁雷鳴砲は、今までの核兵器をしのぐもので、科学の力を結集させたものだった。

「最初の標的にされたのは、神奈川県だった」

「そこには、海で遊んでいた私たちがいた」

「そして……………1つの爆発音とともに、一瞬で神奈川県は吹き飛んでしまった………」

すごい衝撃でたくさんの人々が息絶えた。

「俺たちが目を覚ましたときには、香はいなかった」

「そして………お兄ちゃんたちは記憶を失っていた」

「そうだった。でも………何で俺は記憶を……」

「……………………」

「香…………知らないか………」

「私は知っている。でも………高斗お兄ちゃんにはまだ言えない………」

「まだ…………つまり………」

「私は、瑛太お兄ちゃんに話すなと言われている………」

兄さんが俺に言いたくない理由………俺にはわからない。でも、もっとわからないことがある。

「香。君はどうやってここに来たの?」

「お兄ちゃんはまだわからないの?私の本当の姿が…………」

「本当の姿………」

「お兄ちゃんが思い出さないと、私がもとに戻れないじゃん」

俺は、必至に記憶を思い出そうとした。でもわからなかった。

「わたしたちの思い出だよ。瑛太お兄ちゃん」

「思い出………」

俺の頭の中に、かすかなビジョンが映し出される。



「今年の夏はどこに行きたいか?香」

「私は海に行きたい。できれば鎌倉の」

「何で鎌倉なんだ………」

「あそこには、伝説があるんだ……」

「あの伝説か………鎌倉が滅びたときの伝説か……」

「そう、その剣の名前は………」


……………………………はっ

俺は思い出した。その剣の名前は……

「その剣の名前は、神風丸しんぷうまる

香は消えかけていた。

「そうだよ。私はあのときの剣だよ」

さっきの話には続きがあり、あの事件の1時間前に、俺はある錆びた剣を見つけていたんだ。それを香にあずけていたんだ。

「私はあのときの約束を守るためにここに来たんだよ。この剣を返すために………」

その神風丸には、錆が1つもなかった。香はずっと手入れをしてくれていた。

「お別れだよ。お兄ちゃん………」

「行かないで………もう少しだけ………香~~」

「約……束して。お兄ちゃん………もうひとりぼっちは辛いでしょ。だから………お友達……たくさんつくって………」

「香~~~~~~~~」

香は姿を神風丸に変えて、いなくなってしまった………

「バイバイ………」

その言葉とともに回りは一瞬で暗闇になった。目を覚ますと、回りは草原が広がっていた。俺の手元には神風丸があった………


この数ヶ月の出来事が夢であろうと、そうでなかろうと気にすることではない。でも、俺は教えられた気がする。

「香…………楽しかったよ……」

俺は前へ進んでいく………

読んでいただきありがとうございます。


これからの更新はかなりゆっくりになりますが、読んでいただけると嬉しいです。

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