クラス1の美少女をストーキングしよう
15~20話くらい終わる予定
キャラを少し『今日の授業はラブコメです』から拝借してますので、見様によってはスピンオフと言えるかもしれませんね。
作者の実体験は2割程度しか入ってないです。
私はストーカーをして警察に捕まった事などございません。信じてください。
僕、須藤王はこの前高校生になった男です。
趣味は人間観察です。女の子の集団とか、一人がトイレに行くと、残った集団がトイレに行った子の陰口を叩いたりして実に面白いです。
そんな僕も、高校デビューしてみようと思いました。
人間観察を昇華させるため、僕は俗に言うストーカー行為を働くことにしました。
丁度僕はものすごく存在感のない人間なので、多分バレないでしょう。
とりあえずは、クラスで一番可愛いと噂の要桃子さんをストーキングしてみましょう。
彼女はどうやら電車通いのようなので、僕は朝早く高校近くの駅で待機。
しばらくすると、駅から要さんが出てきました。
美しい桃色の髪にあどけなさを残す天使のような顔、そしてGくらいはある二つの果実、挙げていったらキリがないくらい要さんの容姿は本当に飛びぬけており、要さんを見つめているのは僕だけでなく周りの大半の男子生徒。
要さんはそういう視線が好きではないらしく早歩きで学校に向かいます。僕はその30m後を歩きます。
駅から学校へ行くまでの間、どうも彼女は8回ため息をついた様です。
ため息をすると幸せが逃げると言います、程々にしましょう。
学校についた彼女は下駄箱を開けて、ホッとします。多分ラブレターが無かったのでしょう。
高校に入学したての彼女はそれはもう告白ラッシュに遭っていてかなり精神的にも参っていたようです。
そして彼女は僕と同じ1年4組へ。
「おはよう桃子」
「おはようさなぎちゃん」
彼女はその可愛らしさから男子には偶像のように扱われ、女子には一緒にいると比較されてしまうとのことからクラスに友達が1人しかいません。
その友達については、また次回ストーキングする予定の子なので深くは言いません。
授業が始まります。彼女をチラチラを見ているのは僕だけでなくクラスの大半の男子です。
なので余計に僕のストーカー行為も目立ちません。彼女はストーカー初心者にお勧めの素材です。
彼女は休憩時間になる度にお菓子を食べています。
いくら何でも食べすぎです、脂肪分は多分胸の方に行くだろうからあまり心配はしていませんが、そのうち虫歯にならないか心配です。
その癖お昼ご飯のお弁当はやたらと小さい。そんな食生活で大丈夫なのでしょうか。
ついつい僕が自分で作ったお弁当を分けてあげたい、そんな気持ちに駆られてしまいました。
放課後になりました。彼女は教室の掃除をした後、図書室へ駆けて行きます。
彼女は図書委員であり、毎週金曜日、つまり今日は図書室で仕事があるようなのです。
僕も図書室へ行き、机に座ってちらちらとカウンターを見ます。
要さんは別のクラスの図書委員の男子とぎゃあぎゃあ言い争っていました。
あれが自然体なんですね、意外です。
男友達も出来たようで、お兄さん安心です。何だか二人はお似合いな感じがするし、是非結ばれて欲しいものですね。
まあ、それはそれとしてストーカー行為はしますが。
図書室での仕事を終え、学校の正門で男友達と別れた彼女は再び駅へ。僕も朝と同じく30m後ろに続いて歩きます。
途中で猫を見つけたようで、要さんは触ろうとしますが、威嚇されてものすごくびびっています。可愛らしいですね。
駅についた後、僕は切符を買って要さんと同じホームへ。
先程定期券を盗み見しているので、彼女がどの駅で降りるのかはわかっています。
しかしここで問題が発生しました。彼女は女性専用車両に乗ったのです。
流石に存在感のない僕と言えど、女性専用車両に乗る勇気はありません。
僕は女性専用車両の1つ隣の一般車両で、車両と車両を結ぶドアから要さんを監視します。
どうやら彼女は小説を読んでいるようです。どんな小説でしょうか、恋愛物かな?
さて、再び問題が発生しました。彼女は駅で降りた後、自転車に乗ったのです。
恐らくはここから自転車で自分の家まで帰るのでしょう。
流石に走って自転車をストーキングはできません。
僕はやむを得ず、そこらへんに放置してあった自転車に乗って彼女を追います。
きちんと後で元の場所に戻しておくので許してください。
15分ほど彼女を追います。今気づきましたが、サドルってエロイですよね。
そして到着しました、ここが彼女の家みたいです。
それなりの都会から自転車で15分で辿り着ける場所にある一軒家、まあまあ恵まれた家庭のようですね。
さて、ここからどうしましょうか。流石に家の中に侵入するのは難しいでしょう。
家の中に入っていく要さんを見送りながらそろそろ諦めるかなと思っていると、2階にある部屋の電気がつきました。どうやらあれが彼女の部屋のようです。
折角なので、彼女の部屋を覗いて見ましょう。
周りに人がいない事を確認した僕は彼女の家の庭にあった木にこっそり登り、木に隠れて彼女の部屋を確認します。まさかここから覗く人がいるとは思わず、不用心にカーテンを開けています。
女の子らしいというか、ぬいぐるみとかあってセンスの良さを感じられる部屋ですね。100点。
部屋の中で彼女はベッドで掛布団を抱きしめて悶えていました。
推測するに、男友達関係でしょう。恋する乙女みたいですね。
おっと、彼女が着替えはじめました。流石にこれ以上はまずいでしょう、僕は木から降りて自転車に乗ろうとします。早くこの自転車を元の場所に返さなければ。
…あれ、今誰かが僕を見ていたような気がしますが、気のせいですかね?
◆ ◆ ◆
ああ!須藤様、そんな女のどこがいいのかしら?
ピンク髪は淫乱だと相場は決まっておりますのに!
いえ、須藤様が淫乱がお好きだというなら、私は今すぐにでも淫乱になりましょう。
あ、申し遅れました。私、須藤様と同じクラスに所属しております愛顔萌伊です。
高校に入学して、同じクラスの須藤様に一目惚れした私は今までずっと彼の事を付け回しておりましたの。ストーカーではありません、純愛ですわ。
そうしたら、あろうことか須藤様は同じクラスの女子をストーキングし始めたのですわ!
酷い、酷いですわ、私はこんなにも須藤様を想っていらっしゃるのに、他の女をストーキングするなんて!
ストーキング対象の女子の家から自転車で駅へと向かう須藤様を、私も勝手に拝借した自転車で追います。ああ、まるでツーリングしているようですわね、うふふ。
その後電車に乗って疲れたのか少し眠る須藤様。なんと可愛らしいのでしょう!
できることなら抱きしめてキスをしたいところですけど、大和撫子たるもの自重はせねばなりません。
隣の車両からこっそりと覗くだけにしておきましょう。
さて、須藤様は自分の住む家に帰るため、駅で降りました。私も同じ駅で降ります。
駅から歩いて5分、それなりの好立地にあるアパートに、須藤様は住んでおられます。
須藤様が自分の部屋に入ったのを確認した後、私はその隣の部屋へ入ります。
そう、実は私、須藤様の隣の部屋に住んでいますの。
須藤様の近くで暮らしたくて、親に自立したいから一人暮らしさせてくださいと頼んだわけですの。
ああ、できることなら須藤様の部屋と私の部屋を遮断するこんな壁など壊してしまいたい。乙女の辛い悩みです。
ああ、そういえば今日は燃えるゴミを出す日ですわね。
壁に耳を澄ませていると、須藤様がゴミ袋を持ち上げて部屋を出る音を確認しました。
私はこっそりと外に出て須藤様のゴミ袋がどれかを確認し、ゴミ出しを終えた須藤様が部屋に戻った後私は須藤様のゴミ袋を回収いたします。
ああ、あったあった、ほんのり温かみがあるこれは、須藤様が先程行為を終えた後のティッシュでございますわね。いい匂い、これは冷凍保存しておきましょう。
ところでストーキングというのは、基本的に好きな子にするものらしいですわね。
ああ、須藤様がいつか私をストーキングしてくださらないかしら…